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多店舗化のための「チェーンストアのマネジメント」その2

これまでの何回かのメールで「チェーンストア理論」を提唱した渥美俊一氏の書籍をご紹介しています。

今回は、前回の続きで、2冊目「チェーンストアのマネジメント」をご紹介します。

この本はタイトル通り、マネジメントとは何か?具体的に何をするのか?を指導した本です。

以下、本書から重要だと思われるポイントを抜粋します。

(引用)ミスが起こる原因は、「必要な知識と経験を与えていない」「他の優先する職務でいっぱいだった」「実際に果たしても評価されない実情があった」

仕組み経営の大原則のひとつは、”ミスは人のせいにせず、仕組みで解決する”というものです。

ここで出てくるミスの原因は、

必要な知識と経験を与えていない・・・教育の仕組みの不在または不備

他の優先する職務でいっぱいだった・・・仕事の指示や分担の仕組みの不備

実際に果たしても評価されない実情があった・・・評価システムと仕事内容のアンマッチ

というように、仕組みの問題に置き換えることが出来ます。

”ミスは人のせいにせず、仕組みで解決する”という原則を守ることで、仕組み化も進みますし、良い社内文化も出来てきます。

(引用)新しく支持するときには、同時にいままでやっていた作業量を減らすことが交換条件。

渥美氏は、”指示は追加するのではなく、入れ替えること”と指導しています。

社長はいろんなアイデアが湧き、それを全部実現しようと社員に指示を出します。

しかし、社員はいまやっていることを何か減らさなくては新しいことが出来ません。

既存業務を減らすことなしに、新しいことをやろうとすると、先述のミスが起こる原因となります。

(引用)経営の手術は、修正や改善よりもゼロからの再出発構想。

ゼロからの再出発とは、創業の精神に立ち戻ることです。

そもそも自社はどんなアイデアで生まれたのか?
どこが顧客から支持されていたのか?
どんな世界を作りたかったのか?

何代も続く老舗企業は、危機に直面すると創業の精神に立ち戻って立て直すことがあります。

たとえば、羊羹の虎屋さんは、480年の歴史を持つ老舗ですが、「変えてはいけないものはない」という発想で、いまの時代でも新しいお店を生み出し続けています。

(引用)良いマニュアルの3S。「スペシャリゼーション(差別化)」「シンプリケーション(単純化)」「スタンダーリゼーション(標準化)」

これはほぼ言葉そのままですが、解説を加えると、

スペシャリゼーション(差別化)・・・マニュアル化とは、単に作業を文書化することではなく、自社独自の方法を文書化することです。だからこそ、マニュアル化が他社との差別化になるのです。

シンプリケーション(単純化)・・・マニュアル化の手順として、仕事内容を文書化する前に、仕事自体を単純化したほうが良いです。そして、単純化した仕事をマニュアル化する。それによってマニュアルがシンプルになり、作るのも改善するのも楽になります。

スタンダーリゼーション(標準化)・・・マニュアルの作り方を標準化します。それなりの規模の会社の場合、複数の人がマニュアル作りに取り組むことになりますが、その作り方を最初に標準化したおかないと、あとで見た目がバラバラになったり、内容の深さがバラバラだったりと、編集が大変になります。

(引用)システム作りとは、ひとりでに良くなってしまう仕組み=個人が特別な努力や配慮や留意、注意をしなくてもいつの間にか良好な結果が出るような慣習やしきたり。

この引用を読むと、仕組みとは社員を縛るものではなく、みんなが重要なことに意識を集中させ、生産性を高め、自分の力を最大限に発揮できるようにするためのもの、だということがわかると思います。

うちは人を大事にしているから、仕組みで動かしたくはない、という方もたまにいらっしゃいます。

しかし、成長していて人がイキイキと働いている会社をよく見てみると、人を活かす仕組みがたくさんあることに気が付きます。

マネジメントとは、人を通じて仕事を進化させるものではなく、仕事を通じて人を進化させるものである、と言った人がいますが、まさに仕組み化とはそのために取り組むものだと思います。

では、本日は以上となります。

引き続きよろしくお願いいたします。

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