ちょっと前のテレビ番組で、某一流天ぷら店が紹介され、
「お店で出す天ぷらを揚げるには10年かかる」
番組での情報によると、「弟子は10年間は見て覚えるだけ」
最近、またこの情報が各所に転送されており、
本日はこのテーマについて考えてみたいと思います。
10年の修行はムダか?
「お店で出す天ぷらを揚げるには10年かかる」
という発言に対して、ネットの口コミはだいたいこんな感じです。
”10年なんて無駄”
”マニュアルを整えてないだけ”
”見て覚えろ、は悪しき習慣”
あなたはどう思いますか?
仕組み化という観点でいうと、
天ぷらを揚げるとはどういう仕事か?
正直、テレビ番組なので色々誇張して紹介しているでしょうし、
私もその店に行ったことがなければ、
良いか悪いかを断言できません。
また、本当は弟子も裏で教えてもらって、
さらに誤解が無いようにお伝えしておくと、
なので、
、、、という前置きをしたうえで、
というテーマについて考えてみたいと思います。
まず、「お店で出す天ぷらを揚げるには10年かかる」
高級天ぷら店においては、
つまり、客前で天ぷらを揚げられるのは、
一般の会社でいえば、
ほとんどの中小・成長企業では、
修行の10年ルール
そして、人を育てる、
仕事に限らず、
これはエリクソンという人が調査で明らかにしました。
たとえば、水泳の場合、国際レベルに上達するには4,
企業においては、昇進が早い外資系であっても、管理職クラスになるのが30歳前後(現場経験で10年)、さらにそこから役員クラスに行くのが40歳前後(
私の昔の同期でも早い人はもう執行役員になって
なので、熟練者になるのに10年かかるというのは、
問題は、その10年をどう過ごすかによって、
または単に長く経験しただけの人になるのか、
熟練者になるには?
では、10年をどう過ごすか?
熟練者になるためには、
1.見て学ぶ
これが昔ながらの職人の世界です。先輩のやり方を見て学びます。
2.徒弟交流
師匠が弟子の仕事に対してフィードバックを与え、
3.反復練習
学んだことを自ら考えながら繰り返し実践します。
4.スキルや知識の転用
学んだことを別のことに応用することで自分のなりの仕事のやり方
5.座学
マニュアルやテキストなどを見て学びます。
今回例に出したような職人的な育て方に批判が出るのは、「1.
今言ったように、たしかにこれだけだと、
というわけで、今回のテーマに挙げた
「お店で出す天ぷらを揚げるには10年かかる」
「弟子は10年間は見て覚えるだけ」
というのは、この言葉だけでは良いのか悪いのかわかりません。
10年やったかどうかよりも、
成長する環境を用意するのは会社の仕事、
というわけで、