10月23日開催「仕組み経営サミット」詳細はこちらから

スターバックスから学ぶ!誰からも愛される企業の経営戦略

スターバックスと聞いて何を思い浮かべますか?

美味しいコーヒーはもちろんですが、あの居心地の良い空間といつも気持ちいいくらい満足できるサービスのよさもスターバックスの特徴ですよね。

そして何よりどの店舗に入っても受けられるサービスの質が変わらない!これはスタバの最大の魅力とも言えるのではないでしょうか?

さて、今回はそんなスタバことスターバックスに秘められた経営戦略について分析していきます。

多くのビジネス経営者が参考にできるポイントがたくさんあるので、是非最後まで目を通して見てください!

 

1. スタバの経営理念

まず、スターバックスブランドの根幹である経営理念を確認してみましょう。

HPによるとスターバックスは経営理念(Mission)として、

「人々の心を豊かで活力あるものにするために— ひとりのお客様、1杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」

を抱げています。

この軸を元にスターバックスは、ただのコーヒーショップではなく顧客の「サードプレイス」となるよう顧客体験の向上に力をいれてきました。

現在のスタバを作り上げた元CEOのハワードシュルツ(Haward Schultz)はこう語っていました。

「我々は人々サーブするコーヒーのビジネスではなく、コーヒーを提供する”人”のビジネスだ」

つまりスターバックスの本当の価値はコーヒーではなく、そこにいる人々なのです。

ここでいう人々とは顧客と従業員そのものはもちろん、人と人の繋がりを意味しています。

スターバックスで経験する居心地の良さは、この経営理念を実現した人々の繋がりを感じられる温かさにあるのかもしれませんね。

 

2. スタバの経営戦略

では、スターバックスは具体的にどうやって経営理念を上手く反映した店作り/ブランディングに成功しているのでしょうか?

①人材

上述したように、スターバックスの本当の価値は”“にあるので人材マネジメントには大きく力を入れています。

まず大きな特徴として、例えアルバイトであってもパートナーと呼ばれるスタッフ一人一人がスタバの一員であることに誇りを持っていることです。

その裏側には、①厳しい採用基準②トレーニング制度があります。

厳しい採用基準

例えアルバイトであっても、パートナーの採用には順応能力やチームワークスキルといった採用基準を満たすことと以下の4つの価値観に合致することを徹底しています。

  1. お互いに心から認め合い、誰もが自分の居場所と感じられるような文化を作る
  2. 勇気をもって行動し、現状に満足せず、新しい方法を追い求める
  3. 誠実に向き合い、威厳と尊厳を持って心を通わせる、その瞬間を大切にする
  4. 一人ひとりが全力を尽くし、最後まで結果に責任を持つ

トレーニング制度

スタバの研修は役職の階級に関わらずかなりの時間やコストをかけて行います。

合計研修時間は約80時間、内容は

  • コーヒーの歴史・知識
  • ドリンクの作り方
  • 接客
  • コアバリューの理解

など多岐に渡ります。

研修を終えたらバリスタとして初めて認定され、ようやく本格的に仕事がスタートします。

さらに、研修を通じてスタバの経営理念に沿ったパートナーとしての在り方やコミュニケーションの取り方を教え込まれます。

これほどの研修を受けたパートナーは離職率が低く、経営理念に沿った人材に育っていきます。

 

②SNSマーケティング

スターバックスはソーシャルメディア(SNS)を使ったマーケティングに非常に優れています。

Instagramのフォロワー数は1800万人、Twitterは1100万人を超えています。

スタバのSNSマーケティングはそれぞれのプラットフォームの特徴を活かして使い分けています。

Instagramの場合は、いわゆる「映え」を意識した商品の写真を投稿してユーザーに視覚的に商品を印象付けています。

 

この投稿をInstagramで見る

 

Tropical, fruity, happy. #TieDye ⁣⁣ ⁣⁣ Regram: @lynn_rin_o⁣⁣ ⁣⁣ 📍US + Canada

Starbucks Coffee ☕さん(@starbucks)がシェアした投稿 –


Twitterの場合は、顧客とコミュニケーションを取ることに注力しています。

例えばスタバに関するツイートにリプライしたり、引用リツイートで投稿をフォロワーとシェアしたり。

更にスタバの商品やサービスに対するクレームをSNSを使って探し出し、社内で共有することでサービス向上も図っているようです。

Twitterのこのような使い方は、ブランドに新たなファンを惹きつけるというよりは現在のファンを引き留める施策として非常に効果がありそうです。

 

③リーン生産方式

スターバックスは、日々の業務を効率化するためにリーン生産方式を採用しています。

リーン生産方式とはトヨタ生産システムの別名で、生産プロセスを効率化することで大量生産方式よりも高品質でありながら在庫数や作業時間を削減できるやり方です。

これによりパートナーが顧客とコミュニケーションを取る時間を増やして、より居心地の良い場所を提供しています。

 

④良質なコーヒー

スターバックスがいくら顧客体験に力を入れているからといって、コーヒーがまずければお客さんは集まりません。

スタバのコーヒーは常に良品を輸入しており、その保存方法にも独自のこだわりがあります。

コーヒー豆の鮮度を保つためのフレーバーロック技術です。

フレーバーロックとは豆を入れるバルブ付きの真空パックのことで、コーヒーを外気や湿気から守り、酸化を防ぎます。

これによって店舗に豆を輸送する際に質が落ちるのを防ぎます。

 

3. まとめ:マニュアルのない企業は嘘

さて、ここまでスタバ人気の裏にある戦略について語ってきましたが、やはり1番の理由は経営理念・コアバリューの魅力とその実現ではないでしょうか。

世の中にはコーヒーをスタバより安く買えるところはいくらでもあります。

ただ、高いお金を払う価値のある”空間”はそう多くはありません。

スタバはそういった空間を提供するまでのプロセスを巧妙に練り上げただけでなく、世界中のお店で違いのないようしっかりとマニュアル化しているのです。

よく”スタバには接客マニュアルがない”と言われますが、マニュアル自体はなくても人が育つ仕組みはしっかりと存在しています。08

80時間に及ぶ新人研修はそのために存在しているのです。

世界中どこの店舗行ってもサービスも居心地も変わらない、それがスターバックスの本当の価値ではないでしょうか。

 

<マニュアル化の関連記事>

「おもてなし」も仕組み化できる – ホテルベネチアの仕組み

「天ぷら揚げるのに10年修行が必要」は本当か?中小・成長企業における人材育成の仕組みを考える