お世話になります。
一般財団法人日本アントレプレナー学会の清水です。
前回のメールでご案内したウェブセミナー、
100人以上の組織を出社無しで経営する方法
がご好評で、多くの方にご視聴いただいております。
まだの方はこちらから無料でご視聴ください。
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■さて、約10年前、アウトドアアパレルで有名なパタゴニア社の本社を視察しました。
パタゴニアは商品力でアウトドア好きの人たちにも名が知られています。
一方、その自律的な経営スタイルで経営者層にも知られている会社です。
視察では創業時のガレージや商品開発に対する考え方、自由な職場環境などを紹介してもらいましたが、私が一番印象に残ったのは、同社の創業者イヴォンシュイナード氏が提唱している、
”New MBA”の実践
でした。
■視察中、社員の方がいわゆる社長室のような場所に連れていってくれました。
普通の会社だと社長室はなかなか外部の人が入れないのですが、パタゴニアは非常にオープンで、自由に視察させてくれました。
社長室には誰もいなかったので、”いまは社長は外出中ですか?”と聞くと、
”彼はNew MBAを実践しているのでいつもいません”
という回答でした。
ここでいうMBAとは、経営学修士のことではなく、
「Management By Absence(不在による経営)」の略です。
イヴォンシュイナード氏は、山を登りに行くと、日常業務から離れることで最高の思考ができることに気づきました。
視野が広がり、自由な環境が心を解放し、アイデアが湧いてくるのです。
山から戻ると、彼はいつも新しい視点やアイデアを持って帰り、まるで「MBA」を取得したかのように感じていました。
そこで、会社に出社しないで経営することを、「New MBA」と名付けたのです。
もちろん、彼が出社しないで経営出来ているのは、パタゴニア社に強力な理念と仕組みが構築されているからです。
■さて、同じ視察ツアー内で今度はフェニックスに移動し、IT企業であるInfusionsoft(現:KEAP)という会社を視察しました。
この会社はマイケルE.ガーバー氏の指導を受けて成長したため、視察できることになったのです。
同社のオフィスはパタゴニアと違い、体育館のような建物に、IT企業らしい先端的なイメージで空間が作られていました。
そのオフィスの一角に、経営陣のデスクが並んでいる場所がありました。
ところが、それらのデスクには誰もいません。
私たちは社員の方に、”みんな出かけてるのですか?”
と聞くと、
”MBAなのでいつもいないんですよ(笑)”
と教えてくれました。
このMBAももちろん、先ほどと同じく、”不在による経営”の意味です。
同社がパタゴニアを参考にしていたのはどうかわかりませんが、ここでも同じMBAという言葉を使っていたことで、私たちは日本企業とはだいぶ違う経営スタイルに衝撃を受けたものでした。
■パタゴニアとInfusionsoftは業界も企業文化も全く異なりますが、同じく社長不在による、自律的な経営を実現させています。
両者の共通点は何でしょう?
第一に、経営陣の直接指示によって社員が行動するのではなく、会社の目的や価値観によって社員が判断し、行動していることです。
パタゴニアの場合には、環境保護のために事業を行うという目的が社員に共有されていますし、Infusionsoftの場合には、スモールビジネスの夢を実現するという夢が社員に共有されています。
第二に、役割が明確になっていることです。
パタゴニアはティール組織の実践企業としても有名です。
ティール組織では、誰がどんな役割を持っているのか、誰が見てもわかるようになっています。
Infusionsoftの場合も、ガーバー氏の教えを受けていますので、組織と役割分担は明確です。
これによって、理念と仕組みの両輪が回り、社長不在でも経営できるようになっているのです。
■では具体的に、これをどうやって実践すればいいのか。
冒頭でご紹介したウェブセミナー「100人以上の組織を出社無しで経営する方法」では、その実例をご紹介しています。
ぜひご参考にされてください。
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では本日は以上となります。
引き続きよろしくお願いいたします。