仕組み化を進めていくにあたって、重要なこととして、コントロールと自主性のバランスを取る、ということがあります。
コントロールとは、どちらかというとトップダウン型のルールや基準で社員の行動をコントロールしようとすることです。
一方の自主性とは、個人個人の自由裁量に任せて経営をしようとすることです。
かつて、働く人たちの意識が今ほど高くなく、世の中の情報も公平に分配されていなかった時代は、コントロール型の組織が大半でした。それから時代が変わり、自主性を重視する組織が増えてきました。
コントロールと自主性、このどちらも行き過ぎてしまっては問題が起こります。
このことを非常にうまく表している会社があります。音楽配信サービスを提供するSpotify(スウェーデン)です。彼らはIT企業で、企業文化が優れていることでも有名です。調べてみると、自主性とコントロールの2×2のマトリックスで自社の文化を表しています。

Spotify engineering culture
1.自主性とコントロールの両方が低い
⇒社員は烏合の衆になる。
2.自主性が低くてコントロールが高い
⇒リーダー「川を渡る必要がある。橋を作れ」⇒官僚主義的で社員の動機付け低下。
3.自主性が高くてコントロールが低い
⇒リーダー「誰か橋を作ってくれないかな」⇒個人のやりたい放題で、やるべきことが為されない。
4.自主性が高くてコントロールも高い
⇒リーダー「川を渡る必要がある。どうするか考えよう」
⇒Spotify社が目指す企業文化
ビジョンはあるが、システムが無い会社は、常に問題が発生し続けます。システムはあるが、ビジョンが無い会社は、官僚主義に陥ります。優秀な人はいるけれども、システムやビジョンが無い会社は、無秩序になります。
人材とシステム、両極端にならず、統合させることが大切です。
※企業文化についてはこちらにより詳しく掲載しています。