話題沸騰の新SNS、Clubhouseのビジネスモデルについて解説します。
Clubhouseは、招待制の音声メインのソーシャルラジオプラットフォームです。
Clubhouseでは、ホストとなりイベントを主催することも、リスナーとして、またアクティブユーザーとして会話に参加することもできますが、音声だけでやり取りをする点で新感覚のSNSとして人気が高まっています。
そんなClubhouseのビジネスモデルとは、どうなっているのでしょうか?
Clubhouseとは
まずClubhouseとは、音声ベースのソーシャルメディアです。文字や動画、画像はなく、声だけで発信・やり取りをします。
Podcastに似ていますが、Clubhouseでは複数人があるトピックについて語ったり、テキストや画像の交換なしに音声だけで関わりあうことができます。
更に、すべてのコンテンツはライブ形式で、録音されたものはありません。
一見現代版ラジオのようですが、一方的な配信ではなく、相互コミュニケーションが取れる点で新しいのです。
Clubhouseでは、メンバーは誰でもオーディオルームを作成でき、どんなトピックについても語ることができます。オーディオルームは、複数のホストを設定でき、ホスト以外の参加者は申請ベースで会話に参加することが可能で、その他の参加者はリスナーとして会話を聞くことができます。
Clubhouseのクリエーターはこう語ります。
”Clubhouseは、声を基にした新しいタイプのソーシャルサービスで、人々が話し、ストーリーを語り、アイデアを広げ、友情を深め、新しい人に出会える場である。”
Clubhouseは招待制
Clubhouseへの登録は完全に招待制です。
既にClubhouseに参加しているユーザーから招待されないと会員になれないのです。
これは、大量の音声データを取り扱うアプリであるために、登録者数を制限していることが理由だそうです。
ユーザーは初め2つの招待枠を与えられ、アプリ上の活動によって招待枠が増えていきます。
ユーザーを招待制にすることによって、会員になることにプレミア性を与えるだけでなく、フェイクアカウントなど害のあるユーザーの登録を防ぐ効果もあります。
インスタやTwitter上に出没する有害なウィルスの拡散や情報を盗むフェイクアカウントが、この招待モデルによって発生しづらい状況を作っています。
Clubhouseのアプリインターフェース
Clubhouseのアプリを開くと、Twitterのタイムラインのようにオーディオルームのフィードが並んでいます。
フィードの中には自分のフォローするメンバーのルームだけでなく、登録している特定のトピックに関連するルームが表示されます。
ユーザーがアプリに滞在する時間が長ければ長いほど、アプリがユーザの好みに関するデータを蓄積し、自分の嗜好に合ったルームが表示されるようになります。
各ルームには、1人または複数の司会者(ホスト)がいて、発言をしたい参加者は手を挙げて、発言権を得る必要があります。
ホストは、参加者が手を挙げる機能をオフにもできます。
著名人のルーム等では、参加者が話せないように手挙げの機能をオフにしていることが多いですね。
Clubhouseのビジネスモデル
Clubhouseのビジネスモデルについてです。
Clubhouseのバリュープロポジション
Clubhouseは、完全招待制のSNSです。
1ユーザーにつき、2つ招待枠のみを与えられます。最近では、Clubhouseの招待が有料で売られることも多々。。。
招待制であるために、会員の特別感が高く、アクティブユーザー率も非常に高いことと、ユーザーが招待する人を厳選する楽しさがあるのが特徴です。
しかし、ユーザーが2人招待しきってしまうと、招待モデルに対する楽しみは薄れ、ソーシャルメディアとしてのコンテンツ性が問われます。
Clubhouseは2020年に始まったサービスですが、ローンチと同時に著名人やセレブ、インフルエンサーをユーザーとして確保し、価値あるルームを提供できたため、始まりからかなり注目を集めることに成功しています。
テスラの社長のイーロンマスクもClubhouse会員で、彼のルームにて様々な経験を仲間と語り合っていました。
こういった意味で、Clubhouseは友人と語り合うというよりも、多種多様な人から知識を得たり、ディスカッションをしながら学びを得ることができるサービスでもあります。
普段話を聞けないような人の対談を、ライブで、無料で、スマホから聞けるのは、Clubhouseの大きな優位性でしょう。
Clubhouseのビジネス利用
Clubhouseは、消費者間のみでなく、ビジネスでも利用可能です。
⑴ビジネスミーティング・ウェビナー
Clubhouseはビジネスミーティングとしても活用できます。
ZoomやTeamsのように、会議をスケジュールし、ルームに招待します。カメラに抵抗のある人にとっては音声機能のみのClubhouseの方が快適でしょう。
また、リスナーの発言権をオフにできる点から、ウェビナーツールとしても活用できるでしょう。
⑵新しいPodcast・ラジオの代わり
ClubhouseはPodcastと似ていますが、podcastよりもユーザー発信のコンテンツやユーザ間の関わりが活発な点で優れています。
Podcastの代わりとして利用するのも良いでしょう。
また、ライブ発信という点においてラジオの代わりとしても利用できます。
ただ、従来の番組としてプランニングされたラジオというより、ユーザー発信のラジオプラットフォームである点がClubhouseの特徴です。ユーザが好きなコンテンツを好きに発信し、リスナーは時に発言者としてその場でコミュニケーションを取ることができます。
Clubhouseのマネタイズ方法
Clubhouseは売上を出していません。未だシード期のサービスであり、マネタイズできていないのです。
しかし、Clubhouseは投資家やVCから10億ドルの資金調達をしています。
Clubhouseに投資しているVCのアンドリューチェンによると、Clubhouseは現在クリエイターと協力して新しいビジネスモデル、収益のエコシステムを構築しています。
Clubhouseは従来のソーシャルメディアの広告モデル、単純なクリックとボリュームで収益を生み出すビジネスモデルではなく、ルームを活用したコミュニティの形成・コミュニティに経験を与えることでマネタイズしようと構想を練っているといいます。
今後の彼らのマネタイズモデルに目が離せませんね。
Clubhouseでお金を稼ぐには?
他のソーシャルメディアと同じく、Clubhouse上でもユーザが以下の方法でお金を稼ぐことはできます。
- イベントのスポンサーを集める
- 顧客リード獲得
- ブランド認知向上
- コミュニティ作り
- サービス・製品のアピール
まとめ
いかがだったでしょうか?
ローンチしたばかりのClubhouse、ビジネスモデルや活用方法はこれからどんどん発展していきそうです。
Twitterはテキスト、Instagramは写真、YoutubeとTiktokは動画、そしてClubhouseは音声。
ソーシャルメディアはそれぞれ特化した分野で発展しています。Clubhouseの声のみのサービスがどこまで広がり、独自のポジションを築けるかが楽しみですね。