時間と人生の意味

アインシュタインの啓示:時間と人生の真の意味について考える


清水直樹
マイケルE.ガーバー氏がアインシュタインの伝記を読み、アインシュタインの思想と起業家精神を結び付けて話をしています。この文章はその話を日本語にしたものです。かなりマニアックな内容ですが、人生と時間の意義について考えるきっかけになればと思います。

 

マイケルE.ガーバー氏・・・世界700万部のベストセラー「はじめの一歩を踏み出そう」の著者であり、世界No.1の中小企業アドバイザー(米INC誌による)に選ばれた。当サイト「仕組み経営」のもとになっている思想を提供してくれた人物。詳細はこちら>>

アインシュタインの伝記

アインシュタイン

さて、最近、アインシュタインの伝記を読みました。この本によれば、アインシュタインは神の存在を信じていました。しかし、神は人間の理解を超えた偉大なものだと考えていました。

アインシュタインはこう例えました。「私たち人間は、たくさんの本が並んでいる大きな図書館に入った子供のようなものです。子供は誰かが本を書いたことは分かりますが、どのように書かれたか、どんな言語なのかは分かりません。子供は本の並び方に不思議な秩序を感じますが、その秩序が何なのかは分かりません。」

賢い人間でさえ、神や宇宙のことはこのように理解できないのです。私たちは宇宙の秩序や法則が存在することは分かりますが、その本当の意味は理解できません。

つまり、神や宇宙は人間の力では理解しきれない偉大なものなのです。私たちにはその全貌を知ることはできず、ただ畏敬の念を抱くしかないのです。

アインシュタインは1930年に、自分の宗教観について次のように書きました。

「私たちが感じられる最も素晴らしい気持ちは、不思議や神秘への感情です。芸術や科学はこの感情から生まれます。この不思議な気持ちを感じられない人間は、灯りが消えた灯火のようなものです。私たちが体験できることの裏側には、理解できない美しさと崇高さがあります。物事のこうした神秘的な側面を感じ取ることが、本当の宗教心なのです。私はこの意味で、心から宗教的な人間です」

あなたの人生にどんな意味があるのか?

皆さんも、不思議に感じることはありませんか?この世界がどのように存在しているのか、この小さな世界が広大な宇宙のどんな位置にあるのかを考えると、計り知れない不思議に気づくはずです。

起業家とは、このような畏れと驚きを常に感じている人のことです。内なる創造性の源泉が宿っているのです。

アインシュタインが言うように「不思議」な感情を持つことも大切です。この感情がなければ、私たちは死んだ者と同じだと言われています。どうしたら毎日この不思議を感じられるでしょうか?

仕事に行くだけでは不十分です。有名人のゴシップに夢中になっていては本当の自分を見失ってしまいます。より大きな問題、「なぜ私はここにいるのか?」「この人生には何か意味があるのか?」といった問いに向き合わなければなりません。

病院やクリニックを経営している人たちから多くの手紙が寄せられています。

ある歯科医は「ガーバーの本のおかげで人生が変わった」と喜んでいます。収益が100%増え、従業員も増やせたそうです。

単に仕事を続けるのではなく、常に大きな疑問を持ち続けることが重要なのです。

”私たちは初めて、人生は仕事次第ではなく、自分次第だと気づきました。” – デレク・バーニー(獣医)

“医者は皆、小さな事業を経営していますが、経営の訓練を受けていないので上手くいきません。ガーバーの考え方を取り入れれば、医者も患者も助かります。” – マルパニ医師(不妊治療クリニック)

”将来、私がいなくても病院が回ることが見えてきました。ガーバーに感謝しています。彼は私の人生観と事業観を変えてくれました。” – テオ医師(ナイジェリアの病院)

こうした手紙は数多く寄せられています。彼らはみな、“Working On business, Not in it(自分がいなくてもうまく回る仕組みを創る)”の考え方を実践したのです。

あなたの社員が2人から8人、12人、24人と増えていくことを想像できますか?個人事業から本格的な事業に変わることを想像できますか?

時間とは何か

時間管理の重要性を訴える医者たちは、時間の管理についてセミナーに参加したり、時間の記録をつけたりしても、なかなか解決策が見つからないことに嘆きます。なぜなら、彼らは時間の本当の意味を理解していないからです。

時間は人生そのものであり、私たちが生まれたときに与えられた最も貴重な資産です。そして、多くの人々は未来や過去にとらわれており、現在の瞬間を大切に生きることができていません。未来は過去の延長に過ぎず、現在は何気ない背景に過ぎません。私たちは生まれた瞬間から死ぬ瞬間までの一点に過ぎません。この事実によって、私たちは時間の終わりが近づいていくことに対する恐怖を感じます。

しかし、本当に怖いのは時間そのものではなく、死です。私たちは時間を管理できると思い込んでいますが、それは錯覚に過ぎません。「時は金なり」と言いますが、時間とは人生そのものなのです。

残された人生をどう過ごしたいですか?

この大きな問いを考えない限り、いつまでも小さな問題に振り回されるでしょう。船が沈みかけているのに、鍵をどこに置いたか心配するようなものです。



与えられた時間(人生)は限られています。その貴重な時間をどう使うかを真剣に考えなければ、無意識のうちに時間を無駄にしてしまいます。今この瞬間が過ぎ去っていく中で、あなたの人生も過ぎ去っているのです。

時間への対処が問題なら、患者を少なくすればいいのでは?そうですが、必ずしもそうする必要はありません。ある獣医は平均の4倍の患者を診ていますが、長時間労働はしていません。どうしてでしょう?

患者への説明の半分は職員に任されているのです。獣医がしなくてもいい仕事は補助者にやってもらえます。

どのように人生を送るか?

子供の頃、私たちは「将来何になりたい?」と考えます。

しかし、大人になると「何をしているの?」と聞かれます。

子供の頃、私たちは「将来何になりたいか」ではなく「どんな人間になりたいか」を尋ねていました。つまり、仕事ではなく人生を選ぶことを考えていたのです。子供の頃は、時間と人生を同じものと捉え、時間を賢く使おうとしていました。仕事は気にかけていませんでした。

しかし、大人になると「何をしているのか」と聞かれるようになり、人生ではなく仕事を選ぶことになってしまいました。時間とは人生そのものだと気づかない限り、常に間違った質問をしてしまうのです。

時間を人生と捉え、大切に過ごさない限り、この瞬間を本当に感じられません。一瞬一瞬を大切に生きる動機付けにもなりません。時間の尊さに気づかなければ、過去に取り残されたものを追いかけ続け、イライラが募るばかりです。

本当に大切なのは、時間そのものを「管理」することではありません。問うべきは「どのように人生を送るか」「どうすれば今この瞬間を生きられるか」です。

私たちはこの尊い時間を与えられ、この世界を良くしていく使命があります。

生まれた時から世界は壊れていたのでしょうか?

それとも私たち一人一人が世界を壊してきたのでしょうか?

私たちの行動が、この時間と人生、現在の状況を問うことになったのかもしれません。

アインシュタインが言うように、「不思議」を感じる感情こそが最も美しい。この感情なくして、私たちは死んだも同然です。

だからこそ、この壮大な疑問に向き合う必要があるのです。

アインシュタインは言いました。「この不思議な感情を持たない者は、死んだ者と同じだ。消えた炎のようなものだ」と。

つまり、大きな疑問から離れ、眠ったようになってしまっては、人生の本当の意味を見失ってしまうということです。

アインシュタインは、人間個人の行動に干渉する個人的な神は存在しないと考えていました。アインシュタインの宗教心とは、理解を超えた宇宙の中に存在する並外れた精神的存在を謙虚に賞賛することでした。

アインシュタインは、科学を追求することで、人間の知性では理解できない偉大な存在を感じ取ることができると言っています。つまり、宗教心とは、人知を超えた存在の偉大さに畏敬の念を抱くことなのです。

アインシュタインは神や宇宙の本質を人間の理解を超えたものだと捉えていました。

しかし、科学の探求を通じて、そうした理解を絶する存在の偉大さを間接的に感じ取ることができると考えていたのです。アインシュタインにとって、この畏怖と賞賛の念こそが真の宗教心だったのです。

起業家の使命

会社を立ち上げる時は、宇宙の不思議や自分自身の存在の意味について深く考えることが大切です。そうしないと、時間や人生を些細なものと捉えかねません。私たち人間は神に創られた存在です。

この世界をより良いものにしていく使命があります。

しかし多くの人は、お金を稼いで欲しいものを手に入れることだけを夢見がちです。

自分自身の願望を反映した狭い夢を追うだけで、より大きな目的を見失っています。



本当は自分を目覚めさせ、人生に大きな意味を与えてくれるものを求めているのです。

これこそが「新しい起業家精神」なのです。

そういった人々は、日々の行動のくり返しに飽き飽きしていました。物事の本質を見失い、「次は何をするか」としか考えられなくなっていました。「自分とは何者なのか」という根源的な問いを忘れていたのです。

そこで私はアインシュタインの言葉や畏敬の念について語りました。個人的な欲求ではなく、顧客のニーズに立脚した夢を持つべきなのです。起業家が大切にすべきは、顧客が何を求めているかということです。

ひとりひとりの顧客のニーズを的確に捉え、それに素晴らしい解決策を提供すること。そこに本当の起業家精神が宿ります。

自分自身のための小さな夢ではなく、他者のために大きな意味と目的のある夢を見つけることが重要なのです。

私たち一人一人の内なるに、この世界をよりよいものにしようとする大きな力が宿っています。その力を自覚し、行動に移すことで、人生に真の豊かさと意味が生まれるでしょう。

あなたの内側には、大きな何かが宿っているのを感じませんか?

表現されたがっている大きな存在があるはずです。

私たち一人一人にとって、大切な使命があります。

あなたにもその使命があるのです。

>仕組み化ガイドブック:企業は人なりは嘘?
仕組み化ガイドブック:企業は人なりは嘘?
>

人依存の経営スタイルから脱却し、仕組みで成長する会社するための「仕組み化ガイドブック」をプレゼント中。

CTR IMG