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社員のモチベーション向上は不可能!?その理由とは

社員のモチベーションを向上させる方法とは何か?

多くのスモールビジネスの経営者がこういった悩みを持ち、社員のモチベーションを上げる方法を模索しています。

一般的に、よく福利厚生を整えることや社員の働き方を改善することでモチベーションが上がると言われていますが、実はこのような努力にあまり効果はありません。

中小企業/スモールビジネスの起業家・経営者のバイブルである「はじめの一歩を踏み出そう」の著者マイケル・E・ガーバーによると、

経営者が社員にモチベーションを与えることは不可能だと言います。

そこで本記事では、彼の理論に基づいてなぜ経営者が簡単に社員にモチベーションを与えること出来ないのかを説明した後、社員のモチベーション向上に間接的に繋がるメソッドと事例を紹介していきます。

ぜひ最後までご覧ください!

社員の「モチベーション神話」とは?

上記で述べたように、社員のモチベーションは会社のシステムを改善しても向上しません。

経営者が社員に何かをさせることはできないのです。

何かをさせるために、社員にモチベーションを与えることはできません。

マイケルによると、これはモチベーションの神話と言うそうです。

ではどうすべきか?

実は、モチベーションを与えて生産性を上げるのではなく、その正反対こそが正しいあり方なのです。

最初に生産性を上げれば、モチベーションは付いてきます。

結果を出すために、社員を励ますのは間違いで、結果を出すことによって励まされるのです

これは行動経済学の理論であるLoss Aversionでも説明可能です。

人間は損すること/期待値を下回ることを著しく嫌うため、結果が元々よくない時にそれを改善しようとするモチベーションよりも、結果が良い時にそれを損なわないよう維持しようとするモチベーションの方が大きいのです。

では、社員のモチベーション向上のためにどのようにすべきなのでしょうか?

社員のモチベーション向上には採用が要

上述したようにモチベーションは与える必要はありません。

むしろ、社員をインスパイア、奨励するのが正しい方法です。

ではどうやったら社員をインスパイアできるのでしょうか?

答えはシンプルで、これまでよりはるかに生き生きとした仕事環境を与えることです。

社員のモチベーション向上で問題なのは「彼らが生きる場所」を提供することなのです。

会社は彼ら一人一人の使命・ビジョンが叶えられる場所でなくては、社員のモチベーションは上がりません。

つまり、経営者がすべきなのは自身のビジョンを他人に売り込むことではなく、それを共有してもらえるかどうかを見定めることなのです。

従って、人を採用するプロセスから、心から人を魅了し、単なる仕事以上のものを求めている人たちを雇うことが大切です。

人材開発とは「生きる場所」を創り、人の心をつかむことなのです。

社員モチベーション向上メソッド

採用プロセスでビジョンに共感してくれる人物を雇用することは最も重要ですが、入社後に思い描いていた環境と違ったと思われては社員のモチベーションは下がってしまいます。

そこで、同じビジョンを共有する社員のモチベーションの更なる向上に繋がる方法をいくつか紹介していきます。

①エンパワーメント

エンパワーメントとは、社員に大きな裁量権と責任を与えることです。

社員がいちいち上司の指示を仰がずとも意思決定ができる権限と、タスクを遂行できるだけの十分なリソースを与えます。

これによって、自分の意思で仕事が完了できない不満を解消することができ、更に責任が重くなるためにより良い仕事をしようとする気持ちが高まります。

また、社員一人にできることの幅が増えるため生産性が上がり、モチベーション向上に大きく寄与することでしょう。

②クリエイティビティとイノベーション

社員のクリエイティビティを尊重することは会社全体のイノベーション創出に繋がります。

そしてイノベーションが起こりやすい企業は一般的に社員の生産性が高く、モチベーションが高いと言われています。

多くのイノベーションを創出してきたグーグルは社員のモチベーションが非常に高く、アメリカのビジネス誌Fortuneが発表する「働きがいのある企業100」に何度も選出されています。

クリエイティビティを尊重することとは、現場の社員から生まれる新しいアイデアをバカにしたりせず、実現可能性を真剣に検討し、積極的に採用することです。

たとえ新入社員であったとしても、彼らの意見を無下にすると、社員は「自分のクリエイティビティはこの会社で必要とされていない」と感じ、士気が著しく低下します。

誰のアイデアが会社のイノベーションに繋がるかは誰もわからないのですから、現場社員のアイデアを上が尊重する風習を作り上げることがとても重要です。

③学ぶ機会を与える

社員により多くのタスクを達成するための機会やスキルを与えることで、彼らの自信が高まり、同時にチャレンジ精神に火をつけることができます。

多くの社員は自分のスキルに自信が無いために難しいタスクに挑戦することを嫌がるため、会社が教育の機会を提供することはモチベーション向上に大きく貢献します。

④One-on-Oneミーティング

One-on-oneとは、マネージャーと1社員の定期的な面談のことで、社員のキャリアや仕事の悩み、会社のコアバリューと自身のコアバリューなどについて話し合う場です。

この面談は、仕事の締め切りや普段の仕事ぶりについて叱るのではなく、社員が仕事を通じて自身の生活をよりよく出来るようサポートするために行います。

この面談によって、社員は自分が会社にとって大切であることを認識でき、更に自分が仕事を通じてどうしたら夢を叶えられるのかのアドバイスを得ることができます。

一方マネージャーも面談によって、社員の求めるもの・大切な価値観を深く知ることが出来るため、より良いマネジメントを行うことができます。

この面談はまさに会社が「社員の生きる場所」の一つであることを示す有効な方法なのです。

面談でマネージャーが問うべき質問例をいくつか紹介します。

  1. 会社のコアバリューに付いて、あなたにとって一番大切なものは何ですか?なぜそれが一番大切なのですか?
  2. あなたは仕事の中心にいると感じますか?つまり、仕事が自分に合っていると感じますか?そして適切な量の責任と権限があると思いますか?
  3. 自分の会社でのゴール・自分の仕事のテーマは何ですか?
  4. この会社で働くことは、あなたの会社以外の生活をよりよくしていますか?帰宅する時、いい気分で帰れていますか?

社員のモチベーション向上事例

最後に、社員のモチベーションが高いと言われる会社「ザッポス」の事例を紹介します。

ザッポスとは、ラスベガス発アメリカのオンラインシューズ販売会社です。

ザッポスは、2011年に上記でも紹介したアメリカのビジネス誌Fortuneが発表した「働きがいのある企業100」で6位にランクインしました。

同社は類稀なるカスタマーサービスの充実と、独特で自由な社風、更には変わった採用方法などで注目されており、

社員のモチベーションの高さを保つ組織モデルはあのアマゾンも欲しがるほどです。(2009年にアマゾンとザッポスは合併)

そんなザッポスの社員のモチベーションの高さの理由は、2つあります。

1つ目は、全社員がコアバリューを共有しているためです。

ザッポスには10のコアバリューが存在し、採用・解雇・社員の評価など会社の運営に関わる全ての意思決定をコアバリューに基づいて判断します。

そのため、当然コアバリューを共有しない者は会社に入れない/解雇されていきます。

全員が共通の価値観を持った集団だからこそ、社員は会社で自分自身をさらけだし、皆んなと共通の目標に向かって仕事をすることが出来るのです。

2つ目の理由は、社員の裁量権がとても大きいことです。

ザッポスではホラクラシーという社員全員が権限を与えられたフラット型組織モデルを導入しており、社員は共通の目的に向かって各自その場で意思決定をしながら仕事を完了します。

ホラクラシーの導入によって、顧客サービスは向上し、社内にイノベーティブなアイデアが増えたと言います。

以上2つの理由により、ザッポスは社員のモチベーションに満ち溢れた働きがいのある企業として名を馳せているのです。

※ザッポスの関連記事はこちら↓

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いかがだったでしょうか?

社員のモチベーションを向上させるには、単に働き方を少し改善する程度ではなく、

①経営者のビジョンを共有する者を雇う

②より抜本的な仕事のやり方を改善する必要がある

ということがわかっていただけたら幸いです。