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マイケルE.ガーバー氏共著「EMyth Landscape Contractor」の解説 造園業を仕組み化する方法その1

マイケルE.ガーバー氏とトニー・ベース氏と共著「EMyth Landscape Contractor」から重要だと思える点をピックアップしてご紹介していきます。

トニー氏は、もともと造園業者でしたが、マイケルE.ガーバー氏の書籍(邦題:はじめの一歩を踏み出そう)のとおりに会社を運営し、41歳で会社を売却。その後、2つの会社を作って、同じ造園業者向けの支援事業を行っています。

トニーが起業することを思いついたのは学生時代。

当時は食料品店でアルバイトをしていましたが、ビジネスを始めるために学校の図書館で業界のリサーチをしていました。

すると造園業はこれから成長が見込まれることがわかりました。

第一に、住宅の建築ラッシュであったこと。

第二に、住宅の持ち主が高齢になる従い、自分で庭の手入れをしなくなること。

第三に、社会的に緑地を増やしていく動きがあること。

これらの理由から造園業は未来があると思ったのです。

 

6か月の休暇

一人前のビジネスマンになることを期待して造園業を始めたトニーですが、5年ほど経つと、当初の想定とは全く違う状況になっていることに気が付きました。

毎日たくさんの見積書を出し、現場の仕事をし、スタッフを雇う手配をし、給与を支払い、、、、さらに力仕事が続いて背中も痛めてしまいました。

そんなとき、経営を学ぶ必要性に気が付き、様々なビジネス書を手にします。

そのうちの一冊が「はじめの一歩を踏み出そう」でした。

彼はこの本に刺激され、6か月間、仕事場を離れる決意をしました。

その6か月間で事業計画を立て直し、いわゆる会社の”マニュアル”を完成させました。

そこから彼のビジネスは他社とは全く違う方法で運営され、成功していきます。

 

業界について

私がビジネスを成功させ、業界の展示会に出展していた時、一人の知り合いがグループを連れてやってきた。彼は私の専門学校時代の先生だった。彼は彼の生徒たちを連れて展示会にやってきていたのだ。私たちは互いに挨拶をすると、彼は連れてきた生徒たちに向けていった。

「彼は私の教え子なんだよ。当時、彼は泥だらけの服を着ていた。でも今の彼を見てみなさい。お金持ちでセミナーの講師にもなっている。君たちも彼から学べることがたくさんあるはずだ」

ほどなく、もう一人知り合いがやってきた。同じく専門学校時代の先生であり、造園業の社長だった人だ。彼はこう言った。

「競争が激しくてね。会社は畳んだんだ。いまは学校で教える仕事だけしている。生徒たちには、この業界は厳しいのでお金持ちになりたいなら他の業界に行ったほうが良い、と伝えているよ」

さて、この二人の意見、どちらが正しいのだろうか?

 

この話の後、トニーは業界のデータをいくつか示して、前者の先生の意見こそが正しいと結論します。

実際、データを見てみると、

造園業全体の売上は伸びており、企業ごとの平均売上もかなりの伸長率を示しています。

トニーが学生時代に図書館で調べた通り、業界は成長していたのです。

このようにトニーは業界のデータを細かく調べています。

事業者数はもちろん、平均社員数、平均給与、平均売上、トップ1%に入るための基準、などなど。

こういう自社が属している業界の実態を知ることは大事ですね。

業界次第で成長しやすいビジネスとしにくいビジネスがあります。

ネットで調べれば大体の業界情報は出てきますので、それと比べて自社はどうなのか?業界全体の見通しはどうなのか?はチェックしておくべきでしょう。

あとお勧めなのは、同業に近い上場企業の財務報告書のチェックです。色々細かいデータや参考情報が出てきます。

 

計画について

私の当初の計画は次の通りだった。

・ビジネスマンになること
・たくさんのお金を稼ぐこと
・ほかの誰かのために働くのを止めること
・プロフェッショナルな造園ビジネスを創ること

(中略)

本を読んで6か月の休暇を取った後、私の計画は次の通りになっていた。

・ジョージア州中部で随一の造園ビジネスになること
・会社全体、また業界全体のプロフェッショナル意識を高めること
・雇った社長に年収1000万円以上払える会社になること
・10%以上の経常利益率を確保すること
・売上の75%を庭のメンテナンス、25%を庭の設計から立てられるよう顧客基盤を整えること
・繁忙期を除いて、週5日以内で稼働すること

 

トニーはここで、どのような会社を作りたいのか?計画を明確にすることの重要性を伝えています。

これはいつもセミナーなどでお伝えしていますが、

職人型の計画は積み上げ型(前年比〇〇%アップ)なのに対し、起業家型の計画は逆算型(明確な目的地から逆算)です。

職人型の計画の結末は、結局のところ、ずっと同じように働き続けるということしかありません。

トニーも、”人生は短い。計画無しにもう一年過ごすことの無いように”と言っています。

5年後、10年後に自分の人生をどうしたいのか?そのためにビジネスをどうするのか?

ぜひ考えてみてください。

 

採用について

紙に書かれた運営方法を用意しないまま人を採用すると、あなたの会社は変化し始める。あなたの会社は、あなたらしさを無くし始め、採用した人の個人裁量に依存することになる。それによって良くなることもあるが、十中八九、悪い方向に向かう。新しく採用した人が、あなたがこれまでの顧客や社員、ベンダーにしてきた対応と異なる対応をし始めれば、彼らはあなたの元を去ってしまうだろう。

紙に書かれた運営方法、というのは、ここでは主に組織図のことを指しています。

明確な組織図がないまま人を採用すると、どの仕事を任せればいいのかが曖昧になり、採用された本人も自分がこれまでやってきた方法で自由に働き始めます。

たまたま採用した人が”出来る人”だと、社長としては一時的に楽になった気がします。

彼/彼女が来てくれて本当に助かった、と思いこんでしまいます。

しかし問題は、業務が完全に人依存になってしまい、彼らが抜けたらもう一度、やり直しになってしまうことです。

もう一つの問題は、トニーも言っているように、会社の運営方法や文化が大きく崩れることです。それまで社長が一線に立ってやってきたのに、たまたま”出来る人”が入ってくると、現場はその人が仕切り始めます。

一見、楽になったように思いますが、新しい人の個人裁量で社内をかき乱されて問題が起こるケースがほとんどです。

社長は現場から離れて奥に引っ込むことも必要ですが、タイミングを間違うと、せっかくこれまで築き上げてきたものが崩壊してしまいます。

だからこそ最初の一人雇う前に、組織戦略が必要になってきます。

では、本日はひとまず以上とさせていただきます。

続きは次回にお届けしますので楽しみにしていてください。