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【同族経営の成功事例】星野リゾート星野佳路の経営手法

今回は同族経営の成功事例として星野リゾートを紹介します。

星野リゾートは、言わずと知れたリゾート運営会社です。

実は星野リゾートは1904年の創業以来、星野一家によって経営・所有されてきた同族経営/ファミリービジネスなのです。

現在の社長は敏腕経営者として知られる4代目・星野佳路氏で、彼は1991年に家業を継いで以来一代で星野リゾートの規模を当初の2倍以上に成長させました。

佳路氏によると、このような成果を実現できたのは同族経営の課題やデメリットを克服し、成長について真摯に考えてきたからだと言います。

そんな星野佳路氏の率いる星野リゾートについて、本記事では、佳路氏の行なった改革や大切にしている経営観などを紹介していきます。

是非最後までご覧ください!

星野佳路の波乱の事業承継

1991年に星野佳路氏は星野旅館(現在の星野リゾート)を継承しましたが、そのやり方はなかなか乱暴なものでした。

というのも、彼は元々ファミリー従業員の間で横行する公私混同や遵法意識の低さに不満を持ち、父親と衝突することも多かったのです。

そして何度言ってもやり方を変えない父にとうとう嫌気が差し、1991年取締役会で父を追い出し、経営権を握ったのです。

平和な方法ではありませんが、彼には新しい時代にあったより会社を作りのため、変革を起こす必要があったのです。

事業を継いだ時佳路氏は31歳でしたが、このくらいの年齢が会社を継ぐには一番良いと言います。

というのも、後継者が50代近くになってから後を継いでも時代についていけない、時代にあった経営ができないためです。

常に成長し続ける会社には定期的に大きな変革・イノベーションが必要で、改革を起こすのに一番いい年代が30代、そして一番いいタイミングが世代交代なのです。

しかし、非ファミリーの同族企業では50代の社員を3〜5年おきに社長に任命しています。これでは時代にあった変革を起こすのが難しくなってしまいます。

その点同族企業では、新しい世代が若いうちに事業を継ぐことで会社を時代に合わせてアップデートすることができるため、大きな強みとなります。

星野リゾートも例に漏れず、佳路氏は最適なタイミングで事業を継承したので、イノベーションを起こすことができました。

現在の星野リゾートの誕生

実はあまり知られていませんが、星野リゾートは星野佳路氏の組織変革の前は長野県内だけで旅館を営む中小企業、「星野温泉旅館」でした。

その後上述した波乱の事業継承によって佳路氏が家業を継いでから、社名も「星野リゾート」に変更し、事業を次々に展開・成長させ、現在の星野リゾートが誕生したのです。

佳路氏は、組織内の一族による公私混同といった同族経営の悪い部分を正すだけでなく、経営方針や事業内容も大きく変革しました。

当時、丁度1987年施行のリゾート法を機に旅館や観光業界における新規参入が激化したこともあり、他社と差別化を図るために星野リゾートは顧客満足度向上と収益力向上をスローガンとして経営方針を全国的なリゾート施設運営に以降しました。

同時に事業内容も運営分野に特化するよう改革し、更に企業ビジョンも「リゾート運営の達人」と掲げました。

顧客の満足度を高めながら利益を十分確保できる仕組み作りに注力していったのです。

こうして独自のビジネスモデルを確立した星野リゾートは、2004年の北海道トマムリゾートを始めとしたホテル再生事業にも踏み出し、経営難に陥った地方リゾートの再生においても多くの成功を納めました。

しかし、トップダウン式の急激な改革には従業員からの反発も多くあったそうです。

そこで佳路氏はトップダウン式を改め、社員が自由に考え、発信できるフラットな組織作りに取り組みを実施。

特に人事制度と評価制度には力を入れ、人事ではマネージャー職を立候補制にし、チームメンバーから共感を得た者がなれるような人事制度を導入しているそうです。

星野佳路の経営観

では、最後に星野リゾートをここまで導いてきた星野佳路氏の大切にしている経営観を3つ紹介します。

①ビジネス理論に基づいて判断する

よく理論と実践は違うなどと言われますが、佳路氏はビジネス理論は効果が証明されたやり方であり、一定の効果が見込めると言います。

そのため、何か問題が起きたらまずは理論通りに試してみることを大切にしているそうです。

この時に大切なのが、自分の都合のいいところだけ掻い摘んでやるのではなく、全てのやり方を試し、実験することです。

②長期的な視点に立ってしつこくやる

通常、経営においては期間を設定してプロジェクトを行い、期間内に効果が出なければ失敗になります。

しかし、佳路氏はもっと長期的な視点で見て、効果が出るまでしつこくやることを大切にしています。

施策の効果が出るタイミングというのは計画段階ではわからないので、期間を設定することもあまり好きではないそうです。

もっと長い目で見て効果が出るまで微調整しながら根気強くやり続けることで彼はこれまで成功してきました。

また、長期的な視点に立つというのは、短期的な利益を望む事ではなく、会社を長続きさせることにも繋がります。

③承継問題に取り組むこと

承継は同族経営の重大な課題の一つです。

佳路氏はよく「ファミリービジネス は駅伝である」と語っています。

同族経営では駅伝のようにタスキを次の代へ円滑に繋ぐことがとても大切です。

そしてそのためには、適切な後継者を選び、育てる仕組みが必要です。

最適な事業承継計画を練ることは、親世代の重大な責任なのです。

 

いかがだったでしょうか?

4代目にして現在の星野リゾートを作り上げた星野佳路氏。

同族経営についてはもちろん、同族以外の企業にとっても参考になる部分がたくさんあるのではないでしょうか。

記事ソース:

日経ビジネス「「同族だから強い」星野リゾートに学ぶ変革力

プレジデントオンライン「同族経営の「骨肉の争い」を解決する方法

グロービス知見「リーダーに必要な「心構え」「判断軸」「仕事観」とは?~田中愼一×星野佳路×森まさこ×高岡美緒