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企業文化をどう変革するか?

私たちが提唱している「仕組み経営」、これは会社の運営の仕方を”人依存”から”仕組み依存”へと変えていく試みです。その過程において、企業文化が壁になることがあります。

それまでの職人気質の仕事のやり方から、仕組みやマニュアルに基づいた仕事のやり方に変えていくことになりますので、ベテラン社員や職人肌の社員からは反発を食らうことがあるのです。

したがって、会社を仕組み化していこうと思ったら、企業文化をどうやって人依存から仕組み依存へ変革していくか?を理解しておく必要があります。

ここでは、海外の記事を参考にして、企業文化の変革の6つのステップについて解説します。(許可を得て翻訳しています。引用元:CultureUniversity.com)

以下からどうぞご覧ください。

 


 

企業文化は企業のDNAであり、良い方向へ働くこともあれば、企業の変革の妨げとなることもあります。実際のところ、多くの企業は自分たちの企業文化が生産性や業績の障害となっていることすら気付いていないこともあります。

そこで今回は、企業文化の変革をテーマにそのステップを解説したいと思います。

企業文化の変革が必要になるのは?

企業文化を変革する必要性に迫られるのは、主に自社と外部環境にミスマッチが生じたときとされています。

たとえば、市場シェアの下落、売上・利益の下落、さらには倒産の危機など、切迫した状況に直面しているときです。このような状況であれば、社員に企業文化の変革の必要性を訴えるのは簡単です。

しかし、もし会社が過去に成功していて、社員も企業文化の変革の必要性を理解していない場合は変革は困難になります。

また、時には外部環境によって否応なく企業文化の変革が行われることもあります。

最近のトレンドでいえば、M&Aが典型的な例でしょう。統合する2つの企業の文化をどれだけ融合できるか、またはあえて融合させないか、そういった能力や判断がM&A後に重要になってきます。

海外の例で言うと、ベン&ジェリーズ(有名なアイスクリーム屋)がユニリーバに買収された時、ベン&ジェリーズはいくつかのユニークな部分は維持しようとしながらも、企業文化の多くを変えざるを得ませんでした。

創造性や楽しさは文化の一部として残されました。ユニリーバが2000年にベテランの役員をベン&ジェリーズのCEOに任命した際、彼はアイスクリームで作られたエッフェル塔と、ベレー帽とサングラスを身に着けた社員らに迎えられたそうです。

同時に、ベン&ジェリーズは買収後の期待に応えるためにより業績志向に変わらざるを得なくなり、社員は常に利益を意識しなければならなりました。社員たちは会計と財務のトレーニングを受講しました。

企業文化の変革を実現することはチャレンジングなことであり、多くの企業がそれに失敗していることが知られています。ただし、企業文化の変革に成功した企業のケーススタディから、以下の6つのステップによって成功のチャンスが増すことがわかっています。

1.危機感を作り出す

変革を成功させるため、社員に変化の必要性を伝えることが重要です。ひとつの方法は、社員に対して緊迫感を作り出し、やり方を変えることが何故重要かを説明することです。リーダーは社員たちとコミュニケーションをとり、成功に導くために企業文化変革が必要であることや、その事例を示すことが求められます。たとえば、ルー・ガースナーがCEO兼会長となった1993年のIBMの状況を考えてみましょう。メインフレームコンピュータが市場を独占していた時代が過ぎ、IBMは急激に競合にシェアを奪われました。そして、より安価な”クローン“により深刻な値下げ競争となっていました。

業界では、IBMの名前は”衰退”を連想させるようにさえなっていました。一方で、ガースナーは、いまの危機が企業文化の変革のチャンスだと考えました。彼はあらゆる機会で、危機を脱するには企業文化の変革が必要であることを伝えました。

2.リーダーや他の主要メンバーを代える

リーダーのビジョンや姿勢は、業務のやり方に影響を及ぼす重要な要素です。従って、文化の変革は組織のシニアクラスのリーダーの交替に伴うことがあります。かつ効率的に変革を実施するために、変革の障害となっているマネージャーや他の力を及ぼす社員を交代させることが有効であることがあります。

政治的な理由や、個人の利益、習慣によりマネージャーたちは変革に強力な抵抗を示す場合があります。これらのケースでは、そのようなポジションを変革をサポートしてくれる社員やマネージャーに置き換えることで変革が成功する可能性が増すことがあります。

たとえば、ロバート・アイガーがウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOとしてマイケル・アイズナーと交替した際に彼が最初に行ったのは、前CEOアイズナーに近い人間たちで組織された経営企画部門の廃止でした。この部門はディズニーの創造性の障害であると見られており、組織から排除することで、企業文化の変革を促進しました。

3. ロールモデリング

ロールモデリングとは社員たちの信念や行動を変えるためのプロセスであす。CEO自身が文化を変えるために社員たちのモデルとなることです。ロバート・アイガーがディズニーのCEOとなったとき、改革へのコミットメントを示すために、ゲーム開発の工程に彼自身が関わり、開発者サミットにも参加し、それらのゲームについてプログラマーたちにフィードバックしました。このようにアイデア創造プロセスに彼自身が関わるというモデルを示しました。

4. トレーニング

社員たちに新しい規範と行動スタイルを学ばせることで、企業文化変革の必要性を自覚させることが出来ます。例えば、スペースシャトルのコロンビア号が2003年2月のミッションを終え大気圏への再突入の際に空中分解した際、NASAはより安全を配慮し、意思決定のミスを最少化するために組織の文化を変えることを決定しました。彼らは、チームのプロセスや認知バイアスのトレーニングプログラムを組みました。

5. 報酬システムを変える

社員に対する報酬や罰則の基準は既存の企業文化の決定に大きな役割を持ちます。歩合ベースのインセンティブ制度から固定給への移行は営業スタッフたちがより顧客志向となる手段になりえます。

社員たちがお互いに協力し合うチーム指向の文化を構築したいのなら、個人主義のインセンティブを適用するような手段は裏目となるでしょう。反対に、チーム全員へのボーナスは企業文化変革をより成功に導くことになるでしょう。

6. 新しいシンボルとストーリーを創る

最後に、企業文化の変革の成功率は新しい儀式やシンボル、ストーリーを創ることに増します。コンチネンタル航空は1990年代に官僚主義を捨て、よりチーム指向となるべく文化を変えることに成功した企業です。

経営陣がまず実施したことが、800ページに及ぶ厚いポリシー手順書を彼らの駐車場で燃やしたことです。かつて企業が所有した細かな手順書の多くを廃止し、権限移譲の文化を創造することを行動で示したのです。新しい手順書はたったの80ページとなりました。この行動は企業文化の変化のシンボルであり、社員の間で強力なストーリーとして機能しました。また、飛行機の再塗装も行いました。これらもまた、新しいシンボルとなりました。このように古いシンボルとストーリーを置き換えることにより、文化の変革が可能となることもあります。

 

以上、企業文化変革の6ステップについて解説しました。ぜひご参考にされてください。

なお、企業文化についてこちらにも記事がありますので、ご参照ください。

企業文化・組織文化とは?