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仕事の仕組み化は誰でも出来る。

(2020年2月12日更新)

本日は「仕事の仕組み化」を解説していきます。このサイトが”仕組み経営”と名乗っているとおり、仕組み化に関しては、様々なノウハウとメソッドを持っていますが、その中から、個人が仕事で使える方法をご紹介していきます。

仕組み化、仕組みづくりとは?

まず仕組み化の定義をご紹介しておきましょう。”仕組み経営”の中で提唱している仕組み化の定義は次の通りです。

仕組み化とは、自社独自の再現性のある仕事のやり方を作ることです。もっとわかりやすく言えば、”仕組み化=良い習慣作り”と言えます。

※あなたが経営者でないならば、自社、というところを自分と変えても良いでしょう。

ここで重要なのは「自社独自」と「再現性」という言葉です。

まず「自社独自」という部分。”仕組み化=属人性の排除”と説明している人もいますが、それだけでは不十分です。ここでは詳しく説明しませんが、仕組みづくりを正しく行えば自社の独占的な資産になります。仕組みは自社の独自性があるほど競争優位につながり、会社としての強さにつながります。会社ではなく個人で考えてみても同じことが言えます。一流のスポーツ選手は自分独自のルーチン(習慣)を持っていますね。これもまさに仕組み化です。自分ならではルーチンを続けることが他選手との違いを生み出すのです。

次に「再現性」という部分。中小企業の経営においては、経営者の能力が非常に高い、または優秀な社員が入社してきたからという理由で、会社が一気に成長することがあります。しかしそれはたまたま社長の能力が高いから、または、たまたま優秀な社員が入社してきたから成長できたのであって、再現性があるとは言えません。仕組み化というのは、何度も何度も繰り返し同じ良い結果を出すことのできる仕事のやり方を作っていくことです。

仕組み化で大事なのは、「自社独自」と「再現性」ということ。この二つをもっとわかりやすく言えば、「良い習慣作り」と言えます。会社の中に良い習慣をたくさん作っていくことが仕組み化となります。

「仕事の仕組み化」と「組織(経営)の仕組み化」

本題に入る前に、仕事の仕組み化と組織(経営)の仕組み化の違いも説明しておく必要があります。

この記事でご紹介する仕事の仕組み化とは、あくまで個人個人の働き方に焦点を当てています。なので、あなたが経営者であろうが、社員であろうが使える方法です。

一方、それとは別に、組織(経営)の仕組み化というテーマもあります。私たちが経営者の方向けにセミナーをしたり、コーチングをしたりする際に使っている仕組み化という言葉は、こちらのほうの意味合いで使っています。組織(経営)の仕組み化の中には、たとえば理念共有の仕組みだったり、採用の仕組みだったり、会議の仕組みだったり、教育の仕組みだったりと個人ではなく複数人が効果的に働くための仕組み作りがあります。

組織全体の仕組み化についてはこちらの記事「仕組み化について完全解説」にアップしていますので、合わせてご参照ください。

 

では、次から本題の仕事の仕組み化の話に入っていきましょう。

目標を立てる

仕組み化と目標を持つことがどう関係するんだ?と思うかも知れません。しかし、仕組み化するにあたって、目標を持つのは非常に大切なのです。仕組み化というのは、単に仕事を楽にしたり、効率化するためのものではありません。何より大切なのが、目標に近づくことです。

よく言われることですが、目標がないまま仕事を効率化しても、間違った場所に早くたどり着くだけです。1年間の目標、1か月の目標を立て、そこに向けて必要な仕事を仕組み化していく、という手順が大切です。

環境づくり

ここで言う環境づくりには二通りあります。

1.自分が仕事をするにふさわしい環境を作る

ボロボロで汚い場所で仕事をするのか、見晴らしいが良く気分が良い場所で仕事をするのかでは生産性が大きく変わるものです。私個人的には、この環境づくりにはこだわってきました。ボロボロで汚い場所で仕事をしていては、”自分はしょせんこんなものなのだ”というレッテルを自分に貼ってしまいます。それなりに良い場所で仕事をすることで、自分は価値ある仕事をしているのだと言い聞かせることが出来ます。

以前、シリコンバレーの伝説的な起業家、スティーブ・ブランク氏の自宅にインタビューしに行った時のこと。彼の自宅はいわゆる超豪邸、という感じではないですが、丘の上にあり、3階分くらいぶち抜きの大きなリビングがありました。大きな窓(というか壁がほとんど窓)からは海まで見えるような見晴らしの良さでした。日本ではまず見かけないタイプの家で、とても印象深かったのです。こんなところで仕事したら生産性上がるだろうな~と思ったのをいまでも覚えています。

スティーブ・ブランク氏の家(小さく見えるが実際はでかい)

 

2.やらざるを得ない環境を作る

二つ目の環境づくりは、自分を律するための環境づくりです。わかりやすいのがダイエットです。家に何かあると食べてしまうので、余計な食べ物や飲み物を置かないようにすることで、強制的に自分を律することが出来ます。また、何かを勉強するにしても、一人でやるよりも何人かで定期的に集まることで強制的に勉強することが出来ます。このようにやるべきことをやるための環境を作るのも仕組み作りと言えます。

仕事の仕組み化の基本「5S活動」を個人でも実践

仕事の仕組み化で秀逸なのはやはりトヨタ自動車でしょう。世界有数の生産システムを持つトヨタから学ぶことは多々あります。中でも個人で活用できるのが、5S活動です。もう言うまでもありませんが、5Sとは次の5つのことです。

  1. SEIRI(整理)
  2. SEITON(整頓)
  3. SEISOU(清掃)
  4. SEIKETSU(清潔)
  5. SHITSUKE(しつけ)

個人の仕事の仕組み化にあたって、特に大事なのが最初の3つなので、これらについて簡単にご紹介しておきます。

整理とは?

整理とは、要るものと要らないものを分け、要らないものは捨てることです。整理するために必要なのが、”捨てる基準”です。断捨離という言葉がありますが、何が必要で、何が必要でないかを決める基準が必要になってきます。仕事をしていて溜まってくるものとしては、”資料”、”名刺”、”書類(契約書等)”、”受信メール”、”書籍”などだと思います。これらは紙のみならず、データでも蓄積されていきます。

法的に取っておかなくてはいけない書類などはあると思いますが、それ以外のものに関しては、徹底して本当に必要なのか?と自問し、捨てていくことです。

整頓とは?

無駄なものを捨てたら次が整頓です。整頓とは、「必要なもの」を「必要なとき」に「必要なだけ」取り出せる状態にすることです。

何かの書類やデータを探そうと思った時に、10秒以内で取り出せる状態になっていなければ、整頓されていないということになります。整頓するには、物の定位置を決めておくことが大切です。家の中で考えてみれば、台所用品なんかはどの家でもだいたい、定位置が決まっていると思います。それと同じで、職場のものも定位置を決めます。

トヨタでは姿置きというやり方が行われていて、置き場所にシールを貼って定位置を徹底させています。

東洋経済オンラインから引用

清掃とは?

清掃とは文字通りキレイにそうじすること。整頓してあっても埃まみれであれば、守らなくてもいいかな、と思ってしまうものです。これはブロークンウィンドウ(割れ窓)理論と言われる有名な考え方です。建物の窓が壊れているのを放置すると、それが「誰も当該地域に対し関心を払っていない」というサインとなり、犯罪を起こしやすい環境を作り出し、ゴミのポイ捨てなどの軽犯罪が起きるようになる、という理論です。逆に言えば、ひとつの割れ窓も放置しない規律を保っていれば、町全体が安全に保たれる、ということです。清掃についても全く同じことが言えます。

清掃で大事なのは、空いた時間に掃除しよう、ということではなく、清掃の時間を取ることです。これは家の掃除と全く同じです。毎日朝10分掃除する、などのように仕事の一部として掃除を組み込まないと実行されないのです。

また、どこをどこまで掃除するか?も大切です。よく言われる逸話として、”ディズニーランドにおける園内がキレイな状態とは、赤ちゃんがはいはいしても大丈夫な状態”というものがあります。いつ、どこをどこまでキレイにするか?を決めることで仕組み化できます。

ToDoリストの作り方、使い方

次に、仕事の基本中の基本、ToDoリストの作り方、使い方について。

ほとんどの人は、ToDOリストを作っていると思います。でも、こんなことはありませんか?

「いつまでも残っているToDoがある」

 

「いつも作ったToDoをやり切れない」

こうなってしまうのはいくつか原因があります。そうならないために、ToDoリストを活用するアイデアを以下に挙げてみます。

プロジェクトは細分化してToDoリストにする

プロジェクトというのは、ToDoの集合体で成り立っているものです。たとえば、「引っ越しをする」というのは、プロジェクトです。「業者を選ぶ」「業者に電話する」「段ボールに物を詰める」・・・などのToDoの集合体と言えるからです。リストをやり切れないのは、リストの中にプロジェクトを入れてしまっているからです。プロジェクトをToDoリストに入れてしまうと、”あれ、これはどこから手を付ければいいんだっけ?”となり、考えるのが面倒なので後回しになりがちです。ですので、プロジェクトと考えられるものは、より細分化してリストに入れていく必要があります。

ToDoリストに入れる数を決める

人は10年で出来ることを過小評価し、1年で出来ることを過大評価するという言葉がありますが、これは毎日の仕事でも当てはまります。毎日のToDoリストが長すぎると、やり切れません。そして、やり切れない日が続くと、だんだん自信を喪失していきます。最大のリスト数を自分で決め、それ以上は詰め込まないようにしましょう。

締切を強制的に作る

締切を設けることは、生産性向上の最大の秘訣と言えるでしょう。締切がないタスクはリストに残り続けます。そこで、締め切りを強制的に作ります。締切は自分だけで決めるのではなく、だれかを巻き込むことが大切です。たとえば、この資料を〇〇日までに作って、〇〇さんに説明する、というように他人を巻き込み、さらにその人とアポを取っておくことです。

人に任す

毎日、ToDoリストを見ながら、人に任せられる項目はないか?これは本当に自分がやるべきなのか?誰かに任せたほうがうまくできないか?と自問します。

アイデアリスト、プロジェクトリスト、ToDoリストを作る

あなたが経営者ならば、このやり方は非常にお勧めです。プロジェクトとToDoリストを分ける話は先述しましたが、他にもアイデアリストというのを作ります。これは、将来やりたいと思っているアイデアのリストです。新商品や新サービス、または新規事業のアイデアでも良いでしょう。

そのうえで、アイデアリストの中から、今すぐ取り掛かれそうなものをプロジェクトリストに入れます。そして、毎日、プロジェクトリストを見ながらタスクを細分化し、ToDoリストに書き込んでいきます。

アイデアリスト、プロジェクトリスト、ToDoリストを毎日見なおす習慣を作ることで、未来に希望を馳せながらも、現実の仕事も着実にこなすことが出来ます。

朝の習慣、夜の習慣づくり

仕組み化の究極の姿とは、毎日、決まったことを決まった時間にやるということです。とはいえ、そこまでロボット化するのは現実的に難しいので、最低限、朝(または始業時)の習慣と夜(または終業時)の習慣を決めましょう。

私がメンターから教わったのは、朝5時に起きて、6時までの1時間に次のことをこなす、ということです。

20分は運動

20分は内省

20分は学び

いきなり全部は厳しいのですが、とりあえず今のところは20分の運動だけ習慣化できました。これだけでも1日非常に充実した気分で過ごすことが出来ます。これに限らず、自分独自の朝の習慣を作りましょう。ちなみにまずは66日間続けることが出来れば、あとは苦も無く続けることが出来るそうです。

夜も同じです。私の場合には、仕事を終える時間の15分前を振り返りの時間にしています。振り返りの時間で行うことは、以下の通りです。これも自分独自で作ればいいと思います。

  • 今日やったことの成果を確認(自己満足のため)
  • アイデアリストとプロジェクトリストを見ながら、明日のToDoリストの作成
  • 呼吸を整えてぼーっとする(ストレスや雑念を追い払うため)

自分用マニュアルやチェックリスト

会社に業務マニュアルがあるかないかは別にして、自分用のマニュアルやチェックリストを作っておくのも一つの手です。特にマニュアルが役立つのは、発生頻度が高くはないが重要で複雑な仕事です。

たとえば、この「仕組み経営」のサイト。ワードプレスで作っていて、いろんなプラグインも入れて、テーマも編集しています。このような仕事は年に一回か二回くらいしか発生しません。つまり発生頻度は低いのです。

しかし、二度と発生しないかというとそうではなく、別のサイトを作る時がたまにあります。そのようなときに、あれ、どこをいじったんだっけ?となって、一から調べたりするのは非常に面倒です。なので、簡単な手順やチェックリストなどを作っておけば、簡単に似たようなサイトを作ることが出来ます。自分用マニュアルは他の人が見ることはないので、会社のマニュアルと違ってフォーマットは簡易的なもので十分でしょう。

意志の力(やり抜く力)を鍛える

最後に意志の力(やり抜く力)を鍛えることです。仕組み化は仕組みを作って終わりではなく、継続的な運用が大切です。環境の作り方次第で、運用は楽になりますが、とはいえ、どうしても個人的な意思の力、最近で言うところのGRIT(やり抜く力)が必要なこともあります。

この意志の力、実は筋肉と同様、鍛えることが出来るとわかっています。そして、ひとつの分野で意志の力を鍛えると、他の分野でも意志が強くなることも分かっています。だから子供のころにスポーツや勉強で意志の力を鍛えてきた人は、大人になって仕事をするときにも意志の力が強く、成果を出しやすい傾向にあるのです。

もちろん、大人になってからでも鍛えることが出来ます。鍛え方は筋肉と同様で、いきなり重いものを持ち上げるのは無理があります。まずはそれほど無理しなくても出来るようなことを継続します。するとだんだん意志の力が強くなり、より高度なこともできるようになっていきます。

また、仕事での意志の力を強くするために、運動することもお勧めです。運動で培った意志の力は、仕事でも生かせるからです。私も筋トレを長らく続けていますが、そのおかげで仕事においても継続して行う力が強まったと実感しています。

 

(2020年2月12日更新)

 

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