仕組み化レベル

自律型組織の作り方。 5つの自己評価ポイント。



最近話題のティールやホラクラシーといった組織モデルが話題になっていますよね。

そんな次世代の組織を総称して自立型組織と呼びます。

今回は、そんな自立型組織とは何かを説明し、自立型組織を作るための準備ができているかどうかの5つのセルフチェックポイントを紹介します。

ぜひ最後までご覧ください。

自立型組織とは?

一言でいうと、

”ビジネスオーナーや社長の労働時間と比例せずに成長していく組織”

のことを指しています。

会社が小さいときはあらゆる業務が社長に依存しています。

そのため、社長の労働時間の多さが会社の成長に比例しています。

働けば働くほど、会社が成長する、というのは一見、良さそうな感じがします。売上を上げたければもっと働けばいいからです。

ただ、ご存知の通り、人の時間には限りがありますし、時間の問題だけではなく体力の問題もあります。

だから、いつかのタイミングで、「社長の労働時間の多さが会社の成長に比例する」という状態から抜け出さなくては、それ以上の成長が見込めなくなるのです。

そこで、社長の直接的な関与なしで、成長していく組織のことを「自立型組織」と呼んでいるわけです。

私たちは、仕組み化レベルというのを定義し、この状態を「自立型組織」と呼んでいます。

恐らく、多くの中小・成長企業の社長はそんな組織作りを望んでらっしゃるかと思います。

では、どうすればこの「自立型組織」に至ることが出来るのでしょうか?

自立型組織への5つの自己評価ポイント

本気の方は仕組み経営導入パッケージを受けていただきたいですが、このレポートでは、まずは「自立型組織」を創る準備が出来ているか自己評価できる5つのポイントをご紹介していきます。

1.3つのタイプの起業家、あなたはどれ?

2.”経営者”としての経験値

3.あなたのビジョンの大きさは?

4.自分がやるべきことを理解しているか?

5.心身のバランス

次からひとつひとつ解説していきます。

 

1.3つのタイプの起業家、あなたはどれ?

このコンセプトを教えてくれたのは、カナダに本社を構える世界でも最も有名なビジネスコーチング会社のひとつ、ストラテジックコーチ社の創業者ダン・サリバンでした。



彼曰く、起業家には三つのタイプというか、レベルがあると言います。

ひとつめは、”サバイバル起業家”。

サバイバル起業家は、その名の通り、生き残ることで精いっぱいです。

企業に勤めているわけではないものの、ひとつ、またはせいぜい数社の取引先のために働いているにすぎず、その働き方の実態は会社員と変わりません。言ってみれば、ボスが上司から取引先に変わっただけです。

ダン・サリバンが言うには、世の中の大半は実はこのサバイバル起業家であるとのことです。

たぶん日本でも同じく、400万社近く法人のほとんどはこの状態でしょう。

サバイバル起業家は、組織を持っていないことが多く、したがって、自立型組織への道はまだ遠いです。

ふたつめは、”ライフスタイル起業家”。

このタイプの起業家は、自分の生活やライフスタイルの維持がメインのゴールです。そんなに大きくならなくても、自分と家族が食べていければいい、という考え方で起業しています。

彼らはそれなりの収入が得られるようになるまでは頑張って働きますが、ある程度、生計が立てられるようになると、そこで満足し、成長を止めメンテナンスモードに入ります。

この”ライフスタイル起業家”になること自体は悪いことではありません。ただ、自立型組織を目指したいのであれば、もう一段階上に行く必要があります。その理由は後述します。

みっつめは、”達成型起業家”です。

彼らの人生の大きなテーマは、”成長すること”です。あるステージまで成長したら、”次のステージに行こう”と言います。

いままで達成してきたことは、次なる成長への基盤づくりだと捉えます。

ダン・サリバンによれば、”達成型起業家”が最も自立型組織を創りやすいポジションにいるとのことです。なぜなら、彼らの元には、成長求めるチームメンバーが集まるからです。そのチームメンバーが経営者を支えるため、必然的に経営者の直接的な仕事の負担が減るようになります。

 

2.”経営者”としての経験値

何事も同じですが、自立型組織も数か月や1年程度で出来るものではありません。

創業して最速、順調にいったとしても、少なくとも3年はかかります。

自立型組織は、単に社長の仕事を減らすだけではなく、継続的に成長していける基盤を創らないのといけないので、以下のようなことに時間がかかります。

・良い顧客を見つける
・市場での一定の評価
・業界知識
・ビジネスモデルの調整
・業界内でのネットワーク

 

3.あなたのビジョンの大きさは?

自立型組織を創ることとビジョンの大きさは大して関係ないように思えますが、実は大有りです。

自立型組織には、優れたチームが必要です。そのチームを集めるためには、大きなビジョンが必要なのです。

たまに、数人のパートやアルバイトと、オーナーだけという組織構成の会社で、ある程度成功している会社があります。(通販会社などに良くあるパターン)

日々の仕事はパートとアルバイトで回っているので、一見すると自立型組織を実現しているように見えます。ただ、パートとアルバイトはいつ辞めるかわからないので、組織としては非常にもろい状態にあります。



このパターンの組織では、オーナーが会社をこれ以上大きくするつもりが無いケースがほとんどです。社員を雇うと大変だと思っているので雇わないのです。1.でご紹介したタイプでいうとライフスタイル起業家です。

再度、ダン・サリバンの言葉を借りると、自立型組織を創れる起業家は、常に10倍成長を目標としているとのことです。

2倍、3倍でもなく10倍です。

この10倍というところが重要です。あなたの会社に当てはめてみてください。10倍成長するとなると、売上はどれくらいでしょうか?シェアはどれくらいになりますか?いまの地域、いまの市場だけで10倍に到達できますか?

10倍に成長できるほど、市場の余地がない、というケースがあるかも知れません。

ここで登場するのが、”ゲーム・チェンジャー”というコンセプトです。

ゲーム・チェンジャーとは、その名のとおり、その業界のゲームのルールを変えてしまうような会社のことを指しています。

たとえば、文房具の通販で有名なアスクルは、もともとプラスという文房具屋さんの通販ビジネスでした。その時点では単なる一プレイヤーに過ぎませんでしたが、他社の文房具も一緒に売り始めたことで、一プレイヤーからプラットビジネスへと進化しました。

また、最近ではキャンプ用品のスノーピークが”アーバンアウトドア”というコンセプトで都会で暮らす人たちにもキャンプ用品の提案をしています。

こんな感じで、いまある市場の中で勝負をするのではなく、市場そのものを創っていく会社のことをゲーム・チェンジャーと呼んでいます。

そのようなビジョンがある会社には、意欲的な人たちが集まり、結果として自立型組織に近づきやすくなります。

 

4.自分がやるべきことを理解しているか?

自立型組織を創れる人は、自分の仕事を極端に絞り込み、自分が得意なことに集中しています。

ドラッカーも言っている通り、人は強みによってしか偉大なことを成し遂げられません。

そのために、ストレングスファインダーやマイヤーズブリックス分析などを使って、ご自身の強みや性格を深く理解することをお勧めします。

同じく、会社のメンバーの方にもやってもらうことで、組織戦略を立てるときの役に立ちます。

各メンバーが自分の得意なことに集中できれば、ストレスも減りますし、会社の成長も早まります。

 

5.心身のバランス

心身のバランスは、心の健康が保たれているか?体の健康が保たれているか?です。

起業家が心の健康を崩す要因は、

・不安・・・将来への漠然とした不安
・恐怖・・・会社が倒産するかも知れないという恐怖
・焦り・・・目標に対する焦り
・怒り・・・社員や他社に対する怒り

などです。

体の健康は言うまでもありません。

心身のバランスを取るために、1週間の中で、以下の3つの日を用意することをお勧めします。

1.自由な日
仕事から離れて旅行や家族と過ごす日。



2.集中する日
自分の仕事(4を参照)に集中する日

3.バッファーの日
やり残したことややることの整理、長期計画など、”仕事を効果的に行うための仕事”をする日

以上、5つの自己評価ポイントをご紹介しました。

それぞれ、起業家が躓きやすいポイントでもありますので、ぜひ自己評価に使ってみてください。

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