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仕組み化のステップ7.理念(ミッション、ビジョン、バリュー)を再構築する

ある程度、マニュアル化や仕組み化を進めたら、次のステップとして、理念の再構築をします。火消しの段階を終えて、成長のための仕組みづくりに取り組むためです。

ところで、理念(ミッション、ビジョン、バリュー)とは何でしょうか?簡単に言うと以下のとおりとなります。

  • ミッションとは、会社が果たすべき使命や存在意義、存在目的のことを指しています。
  • ビジョンとは、会社の将来的なあるべき姿、ありたい姿のことを指しています。
  • (コア)バリューとは、組織の核となる価値観のことを指しています。

仕組み経営では、この3つを合わせて”理念体系”と呼んでいます。

仕組み化を進めていくためには、この理念体系の整備が不可欠になります。まだこういった理念が文書化されていない場合はもちろん、既に存在する場合も、再構築を伴うことがほとんどです。

仕組み化というのは、会社を属人的な”人依存”から、”仕組み依存”へと変えていくことであり、これまでに述べた通り、大きな文化の変革を伴うことになります。言い換えれば、会社が大きくなり、人依存ではやっていけなくなって、第二創業期を迎えるかのように変化をしていくことになります。それに伴って、自社の将来的な姿や組織運営のやり方を考え直すタイミングでもあります。

では、以下からより詳しくミッション、ビジョン、コアバリューについてみていきます。

企業理念、経営理念、ミッションステートメント、社是、社訓、経営方針、行動基準・・・いったい何が違うのか?

世の中の企業サイトを見ると、たいてい、様々な”理念らしきもの”が並んでいます。企業理念、経営理念、ミッションステートメント、社是、社訓、経営方針、行動基準などなど。会社ごとに項目も違うので、一体これらの違いは何なのか?と思われることも多いでしょう。

これらの各項目は、一応、それぞれの定義はあるようですが、一般にはその違いは曖昧で、会社ごとに独自に決めていると言っていいでしょう。

ちなみに私が昔所属していた会社では、経営理念や社是や社訓など、”理念らしきもの”がたくさん掲げられており、頻繁に唱和していました。ただ、私も含め、ほとんどの社員はそれら各項目の違いを理解していませんでした。だから何遍唱和したところで全く頭に入りませんし、行動も伴ってきません。これは悪い例です。

大切なのは、”自社なりの理念体系”を決めることです。自社の理念はこれだ、というように社内で統一されていればいいのです。社長はもちろんのこと、社員全員が各項目の定義とその内容を理解してさえいれば、他社との違いを気にする必要はありません。

ミッション、ビジョン、バリューの詳細

ミッション、ビジョン、バリューの各詳細については長くなってしまうので、以下のとおり別ページに記載させていただきました。

ミッションとは?

ビジョンとは?

コアバリューとは?

ミッション、ビジョン、コアバリューの序列

中にはミッション、ビジョン、コアバリューに序列というか、階層を設けている会社もあります。一般に言われるのは、揺るがしてはいけない順に、ミッション、ビジョン、コアバリューです。

ただ、仕組み経営の中では、これら3つに序列はつけていません。全ては等しいくらい重要だと考えています。たとえば、コアバリューなどは、経営者の個人的な価値観、社員の個人的な価値観から生み出されるものなので、そもそも揺るがしがたいものと考えます。

ミッション、ビジョン、コアバリューを作る順序

また、同じく、ミッション、ビジョン、コアバリューをどの順序で、どんなタイミングで作ればいいのか?という質問もあります。仕組み経営の中では、まず優先されるのがコアバリューです。コアバリューはできれば最初の一人目を雇う前に文書化します。

中には、コアバリューを創るのはある程度人数が増えてから、と書かれている書籍などもあります。”コアバリューは行動基準”であると勘違いしているとそうなります。

コアバリューは行動基準などよりももっと深いところにあるものであり、企業文化を決定づけるとても大切な項目です。企業文化は最初の十数人に誰を入れるかで決まってしまいます。そして、コアバリューが合わない人が一人でも入社してくると、社内は混乱します。だから最初の一人目を雇う前にコアバリューを文書化します。コアバリューは採用の基準でもあるので、そもそも文書化されていないと、その人を採用していいのかどうかもわかりません。

理念は浸透させるものなのか?

日本企業では、”理念を浸透させる”という言葉が非常に頻繁に使われます。正直言って、私はこの言葉が好きではありません。

浸透させるというと、上層部から下層部に思想を植え付ける、というような意味合いに思えてしまいます。

理念は浸透させるものではなく、共有するものです。リーダーが行うべきことは、いまから採用しようとしている人が、自分たちの理念を共有してくれるかどうかを見極めることです。採用してから理念を浸透させようとすると失敗します。

ましてこれからの時代、生き方が多様化したり、会社に所属することがマストではなくなるでしょう。そんな時代に、会社の理念を強制することはできません。

人はそれぞれ人生の目的や計画や価値観、すなわち個人としての理念を持っています。本人が意識しているかどうかに関わらず。そして、会社とは、同じような理念を持った人たちの集まりであると考えたほうが良いでしょう。

 

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