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ビジョンとは?

ビジョンとは、会社の将来的なあるべき姿、ありたい姿のことを指しています。たとえば・・・

  • 世界ナンバーワンの〇〇〇カンパニーになる。
  • 〇〇のプラットフォームを作る

などなど。

ビジョンもミッションと同じで、明確であるほど日々のやるべきことが明確になりますし、どこに投資するか?何をやって何をやらないか?が明確になります。結果として会社の生産性が高まります。

当会の場合、アントレプレナーシティを作るというのがビジョンになっています。アントレプレナーシティとは、起業家が会社を創り、成長させ、引退し、第二の人生をスタートし、、というようなすべての起業家が辿る道を支援するためのプラットフォームです。

アントレプレナーシティ概念図

このプラットフォームを作るために必要なパーツを集めることが、私たちが日々行うべきことです。

本は最初から読むが、ビジネスは終わりから始める。

ユニクロの柳井さんが推薦した本として有名になった、プロフェッショナル・マネージャー。この本には、

本を読むときは初めから終わりへ。 本を読むときは初めから終わりへ。
ビジネスの経営はそれと逆だ。終わりから初め て、そこまで到達するた終わりから初め て、そこまで到達するたに出来る限りのことをすだ。
-ハロルド・ジェニーン

と書いてあります。

これはまさに私たちが「仕組み経営」でお伝えしていることと一致します。

昔、マイケルE.ガーバー氏は講演の中で、IBM創設者のトーマス・ワトソンのインタビューを引用していました。以下にその講演内容を抜粋してご紹介させていただきます。

誰かがトーマスに質問した時に、彼はこう答えたと言われています。「私はほとんどの人がしないことをしました」と。それは、3つあります。IBMが他社との差別化を図る上で非常に重要な3つのことです。まず、彼にはビジョンがあり、ビジネスを始める前から、そのビジネスが最終的にどのような形になるのか想像できていたんです。よくビジョナリーという言葉を聞きますが、誰のことを指しているんでしょう?それは、自分の頭の中で未来が見える人のことです。トーマスには、自分の頭の中で見えていたんです。ビジネスが一段落した時に、どのようになっているかが。今まさに創ろうとしているビジネスが、未来でとてつもなく巨大なサービス企業になっている姿が見えたんです。

いったん未来の姿が見えたなら、2つ目にすることは、どんな人が集まっているかということを想像することです。今度は、トーマスが描いたビジョンをIBMで実行してくれる人を想像します。トーマスには、ダークスーツとパリッとした白シャツに身を包み、ピカピカの黒い革靴を履いた人の大群が見えました。彼らこそが、今までにないコミュニケーションスタイルで世界を渡り歩くIBMの伝道師たちです。IBMマンという人たちなんです。

そして、最後の3つ目です。会社のビジョンも見えた。その会社の成長に必要な人のビジョンも見えた。じゃあ、次にトーマスが気付いたこととは?それは、大企業と小企業には全く差がないということなんです。トーマスに言わせれば、大企業というのは正しい方向へ進んでいった小企業のことなんです。もしビジネスを正しく始め、あたかも世界で一番の大企業のように振る舞えば、もし最初からもうビジネスが確立されているかのように行動すれば、ビジネスを成功へと導くことができると、トーマスは言いました。

ここに書いてある通り、IBMのトーマス・ワトソンは、ビジョンを明確化し、日々、その完成形に向けて会社を経営していたのです。

ビジョンがなければ仕事に追われるだけ

逆にビジョンがなければ、目的地もわからず、目の前の仕事に追われるだけで一日が終わり、1週間が終わり、1か月が終わり、1年が終わります。そして、10年経っても、今と変わらず、目の前の職人仕事に追われるだけ、ということになってしまいます。

BHAGとは?

ちなみに有名な「ビジョナリーカンパニー」の中では、BHAG(ビーハグ):Big Hairy Audacious Goalsという言葉が出てきます。BHAGは社運を賭けた大胆な目標です。これもビジョンと似たようなものです。秀逸なBHAGの例として、ケネディ大統領の「60年代が終わるまでに月に人間を着陸させ、安全に地球に帰還させる」という声明が紹介されています。このBHAGは、期限も明確ですし、達成したかどうかも明確にわかる優れた目標ですね。

また、もうひとつ、ヘンリーフォードの例が挙げられています。

大衆のための乗用車をつくる。価格が極めて安く、まともな給料を取っているものなら買えないものはおらず、家族とともに、神が作った広大な土地で楽しむことが出来るようになる。全員が乗用車を買えるようになり、全員が乗用車を持つようになる。道路からは馬車が消え、自動車に乗るのが当然になる。

そのほか、BHAGについての引用をまとめておきます。

  • BHAGは人々の意欲を引き出す。人々の心に訴え、心を動かす。具体的で、ワクワクさせられ、焦点が絞られている。誰でもすぐに理解でき、くどくど説明する必要がない。
  • BHAGが組織にとって有益なのは、それが達成されていない間だけであることを強調しておくべきだろう。フォードは目標達成症候群にかかったのだ。企業がBHAGを達成し、別のBHAGを設定しなかったとき、自己満足による無気力状態に陥るのだ。
  • BHAGと呼べるのは、その目標を達成する決意がきわめて固い場合だけである。
  • BHAGでカギになるのは、カリスマ的な指導者ではないことを強調しておきたい。(中略)目標それ自体が、進歩を促すものになっていたのだ。
  • BHAGは会社の基本理念に沿ったものでなければならない。

 

MTP(Massive Transformative Purpose):野心的な変革目標とは?

ビジョン、BHAGに似た概念でMTPというものがあります。

これはシンギュラリティユニバーシティの運営メンバーであり、サリム・イスマイル氏が提唱している概念。

MTPとは、組織の大志とも呼べる高い目標のこと。BHAGの概念に近いですが、ひとつの特徴としては、MTPが文化的なムーブメントやエコシステムの形成を目指していること。昔と違い、いまの時代はプラットフォームやエコシステムを創り、自社の周りに数多くのプレイヤーを生み出す会社が爆発的に成功しています。アマゾン、グーグル、Facebook、アップル、Airbnb、Uberなどはその代表格です。

サリム氏によれば、MTPがあることで、企業の周囲に自然とコミュニティが形成され、それ自体が活動をはじめ、仲間意識や文化が生まれるとのこと。

さらに、優れたMTPは絶対的な競争優位につながるとして、グーグルの例を出しています。グーグルは、”世界中の情報を整理する”というMTPを掲げています。こうなると、同じ分野でグーグルを追いかけようとする会社はなくなると言います。なぜなら、”私たちも世界中の情報を整理する。ただし、グーグルよりももっと優れたやり方で”などとは言えないからです。

ビジョンを可視化する

ビジョンは文書化しますが、さらに進んで、パッと目に入るよう可視化、イメージ化するのがベストです。何度も例に出していますが、マイケルE.ガーバー氏の講座を受けて爆発的に成長したInfusionsoft(現:Keap)は自社のビジョンをMARS MISSIONとして可視化し、常に社員の目に触れるようにしています。

ビジョン共有の場

会社のドアに掲げられたビジョン

 

 

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