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グリーン(多元型)組織とは?

清水直樹
清水直樹
この記事では「ティール組織」で紹介されているグリーン(多元型)組織組織について解説します。

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組織の発達段階

以下の図は、「ティール組織」で紹介されている組織の発達段階を図にしたものです。本書では組織の発達は人の意識の発達に伴って起こるものとされているため、この図は人の意識の発達段階を表したものでもあります。大切なのは、5つの段階はすべて、前段階の階層を内包しているということです。つまり、アンバー組織はレッド組織の特徴も持ち合わせており、ティール組織はすべての組織の特徴を持ち合わせています。ですから、ティール組織を目指すのであれば、すべての組織段階を理解しておくことが大切です。

グリーン(多元型)組織とは?

グリーン組織はオレンジ組織と似たような組織構造を持ちますが、より個人個人の価値観と多様性、人間らしさが重視されています。比喩としては、「家族」です。メンバーの意見は尊重され、合意形成が重視される傾向にあります。比喩は家族ですが、日本の中小企業の社長が良く言う「社員は家族」的な経営とは少し異なります。「社員は家族」というのは実態としては家長である社長が社員の生活を守る、という意味合いが強く、どちらかというとレッド組織の要素を含んでいると思われます。

グリーン組織の文化

  • 「個人」が尊重されるべきと会社側は認識している
  • コミニケーションを図り、変化と意思決定についても社員に関与させる
  • 集まった全員がそれぞれ異なる見解を持っていることを容認する。
  • コミュニケーションの成立には長時間が必要であり、意思決定も遅れる場合がある。
  • 会社の進展と社員の福利厚生が優先事項
  • 誰もが共同作業の恩恵を感じるように、すべての人を創造的なプロセスに関与させる
  • 対話することで問題解決を目指す

グリーン組織の業務

組織構造

通常、ピラミッド構造で運営されていますが、現場メンバーの権限はさらに増えています。リーダーはいわゆる「サーバントリーダー」になり、現場メンバーの行動を支援します。組織を「逆ピラミッド」で表現する会社もあり、最下部の社長がメンバーをサポートする構造になっています。

採用

グリーン組織は、自分たちの文化を守ることを重視しているため、能力のみならず、組織への適合、いわゆるカルチャーフィットが重視される採用が主流です。場合によっては、能力よりも自分たちの価値観が合う人を採用する傾向にあります。これは、“能力はあとからでも身に付けられるが、価値観は変え難い”という考え方から来ています。

オンボーディング

グリーン組織は新メンバーが企業文化に早くなじめるようにオンボーディングプロセスが工夫されています。チームメンバー全員で歓迎ムードを生み出し、よりオープンな関係性を築く機会(パーティーやイベント等)を提供することがあります。

トレーニング

グリーン組織もオレンジ組織と似たような研修が用意されます。オレンジ組織と異なるのは、上司や経営陣がサーバントリーダーとして部下や社員をサポートする傾向にあるという点です。従って、昇進するためには能力や実績だけではなく、他者への貢献心やカルチャーを体現しているか?などが判断基準になります。

役割や役職

オレンジ組織とほぼ同様ですが、リーダーやマネージャーはサーバントリーダーとしての行動が奨励されています。一部の会社では、部下がマネージャーを選択できることもあるようです。

解雇

グリーン組織は個人差を受容する文化があるため、厳格なポリシーによる解雇は行われません。しかし、その組織の文化や価値観が自分に合わないと思う人は、疎外されたと感じ、結果として自ら去ることが多いようです。

ミーティング

グリーン組織では合意形成が重要視されるため、多くの利害関係者が参加するミーティングがあります。会社の文化や価値観を強めるためのミーティングが開催されることもあります。

意思決定

意思決定はコアバリューを基準に行われます。現場のメンバーは顧客へのサービス提供や価値観を守るために多くの意思決定権が与えられています。この背景にある考え方は、経営陣よりも現場のメンバーのほうが日々課題や問題に触れており、顧客のことを理解しているというものです。

チームワーク

グリーン組織では、個人の感情や価値観を他のメンバーと共有する機会が頻繁に用意されます。また一部の組織では、CSRのために外部のコミュニティに参加したり、外部の人を巻き込んでコミュニティ活動を行うことがあります。

戦略

グリーン組織では権限は各メンバーに分散されていますが、戦略自体はトップマネジメントによって決定されることが多いです。戦略は主には自社のコアバリュー、価値観に基づいて決定されます。

情報の流れ

グリーン組織では、すべてではないにしろ、オープンブックマネジメントが行われていることが多いです。より多くの情報が公開され、現場メンバーの意思決定を支援するようになっています。

変化への対応

変化に対応する場合には、合意を得ようとします。階層構造はあるものの、階層をまたいで話し合ったり、プロセスに関与する機会が与えられています。

 

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