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仕組み経営が生まれたきっかけ

中小企業の悩みは40年前に解決済み

1977年、マイケルE.ガーバー氏は、「売上が伸びない」、「良い人材が見つからない」といったような、 ビジネスを始める大半の人が直面する問題は、実はその多くが「職人型ビジネス」であることが原因となっていることを発見しました。

中小企業が直面しているその課題を解決するため、同氏は世界初とされるビジネスコーチング会社、マイケル・トーマス・コーポレーションを設立しました。

マイケルE.ガーバー氏はクライアントに教えている事業の仕組み化を自ら実践し、創業後、わずか2年でコーチングの現場から離れ、起業家としてのビジネス構築、コーチの育成、世界展開の活動へと軸足を移しました。

その後、同社はE-Myth、Michael E.Gerber Companiesへと社名を変更しました。過去約40年間にわたって、7万社に対するコーチングを行い、後に「E-Myth革命」とも言われるほど、世界中のビジネスに変革をもたらしてきました。

 

1985年には、初の書籍、「E-Myth」を出版。同書の中で、「起業家の視点(職人、マネージャー、起業家という3つの人格)」、「ビジネスのシステム化」、「フランチャイズプロトタイプ」、「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し、現在につながる、企業経営の新しいスタンダードを創りました。同書は、16カ国語に翻訳され、500万部以上のベストセラーとなっています。

1995年には、「E-Myth Revisited」(邦題:はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術)として改訂され、Inc 500社(急成長企業500社を選出したランキング)のCEOが推薦する書籍として、「7つの習慣」や「ビジョナリーカンパニー」などの名著を抑え、ナンバーワンを獲得しています。

 

 

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仕組み経営が求められる理由

いま、日本企業に仕組み経営が求められている理由はいくつもあります。

たとえば、現在事業承継を迎える会社が増え続けています(2016年の全国社長の平均年齢は61.19歳(東京商工リサーチ調べ))ことです。

経営者が交代しても存続できるということは、経営者個人の属人的な能力や人格ではなく、仕組みに基づいて経営されている必要があります。

また、シリコンバレーを中心するIT企業は、業界の垣根や国境の垣根を超えて、日本の中小企業にも影響を与えます。

そういった時代の中、目の前の仕事に没頭しているだけでは、登場する起業家的ビジネスに対応できません。

さらに、人手不足の中、仕組み化をして生産性を高める必要性がますます増加しています。

 

職人型ビジネスと起業家型ビジネス

仕組み経営を理解するために、まず、「職人型ビジネス」、「起業家型ビジネス」とは何かを明確にしておきたいと思います。簡単に言えば、この二つの違いは次のようになります。

  • 職人型ビジネス:人に依存(自分がいないとまわらないビジネス)
  • 起業家型ビジネス:仕組みに依存(自分がいなくても成長するビジネス)

職人型ビジネスの特徴

職人型ビジネスにありがちなのは、ビジネスオーナーの専門能力によって会社をスタートしたパターンです。

いま、日本では低コストで会社を創ることが出来ます。したがって、それまでの会社員としての経験をベースにして独立する方が増えています。このパターンで起業することは、最も手堅い方法のようにも思えますが、同時に最も職人型ビジネスにはまりやすいパターンでもあります。

税理士は税理士として、デザイナーはデザイナーとして、コンサルタントはコンサルタントとして独立します。しかし、そのサービスを提供することが出来るのが会社の中で自分しか存在しないために、いつまでも自分が現場で働き続ける職人型ビジネスになってしまうのです。彼らは生計を立てるために、働き続けなければいけません。

これは何も1人や2人で運営されている小規模会社の場合のみならず、何十人も社員がいる会社でも当てはまります。創業社長の勘や経験によって意思決定が行われている会社、優秀な社員の活躍によってのみ成り立っている会社、社員が増えるほど混乱が生じる会社など、規模の大小に関係なく、「職人型ビジネス」は存在します。

起業家型ビジネスの特徴

一方の起業家型ビジネスは、職人型ビジネスとは全く異なる考え方で設計されています。起業家型ビジネスの大きな特徴は、「革新性」「拡張可能性」「永続可能性」があることです。それぞれの意味は次の通りです。

革新性:偉大な会社は、まったく新しい商品やサービスを売っているわけではありません。普通の商品やサービスを、他の会社がやっていないような革新的な方法で提供しているからこそ偉大なのです。その革新性は仕組みがあるからこそ成り立ちます。

拡張可能性:いくら優れた技術を持っていても、一人が担当できる顧客数や仕事量には限界があります。多くの会社では、それが制限となって、本来持っている成長の力が発揮できないでいるのです。仕組み経営を導入すれば経営者やベテラン社員が持っている職人技を拡張可能に出来ます。

永続可能性:仕組みに依存している会社では、経営者が交代しても成長することが出来ます。人は会社の独占的資産ではなく、辞めてしまえばそれまでです。しかし、仕組みは会社の独占的資産です。仕組みを構築すれば、会社が永続的に成長する土台になります。

このように、会社を継続的に成長させていくためには、職人型ビジネスから脱却し、起業家型ビジネスにしていく必要があります。そのための方法論を体系化したものが、仕組み経営です。

 

仕組み経営で実現できること

仕組み経営の目標は、非属人的な会社経営です。その結果として、経営者は自分の人生を自由に選べるようになります。具体的には次のような選択肢があります。

1.経営を離れる

社長を誰かに譲り、会社の経営を離れます。あなたは会長職やアドバイザーとして会社の所有権を保持したまま、自由な時間を創ることが出来ます。たとえば、アウトドアのアパレルメーカー、パタゴニア創業者イヴォン・シュイナード氏は、会長として会社に自分の席を置いたまま、経営をほかの人に任せ、創業の理念である環境保護の活動に力を注いでいます。

 

2.会社を売却する

自分でなくても会社を経営できるようになれば、第三者に会社を売却することが出来ます。あなたはこれまでに投資したお金と労力のリターンとして、売却益を手にし、新しい人生やビジネスをスタートさせることが出来ます。

 

3.自ら選択して第一線で働く

経営があなたに依存しなければ、自ら選択して第一線で働き続けることも可能になります。ホンダ創業者の本田宗一郎氏は、会社が十分大きくなっても、若手技術者とともに現場で働いていたと言われています。それが出来たのは、彼に代わって経営をしてくれる人物が存在したからです。彼はしなければ会社が運営できないから、ではなく、自ら選択して現場で働いていたのです。また、マイクロソフトの創業者、ビルゲイツも同じです。彼は一度経営から離れたものの、後にChief Software Architect :最高ソフトウェア開発責任者という職人的な仕事と会長としての起業家的な仕事を続けることに決めました。

 

4.ワールドクラスカンパニーを目指す

自ら職人的な仕事をする必要がなければ、起業家としての仕事に集中する時間ができ、ワールドクラスの会社を目指すことが出来ます。必要であれば、上場したり、海外に展開したり、といったことも考えられるでしょう。

これら全ての選択肢を手に出来るのは、非凡な会社を創ろうと決意し、実行した起業家だけなのです。

 

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