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【ザッポス】世界トップの人材を育てる人材育成メソッドとは

今回は、ラスベガス発のアメリカの靴通販会社ザッポスの知られざる人材育成について紹介します。

ザッポス社は、オンライン販売の常識を覆すような顧客サービスで人気を獲得し、アメリカのアパレル通販では売上上位を争う超優良企業です。

2009年にアマゾンの傘化に入っていますが、その時もアマゾンに猛烈なオファーを受けたほど素晴らしい会社なんです。

そんなザッポスの成功の秘訣を探るべく、本記事では会社を支える社員の教育に焦点を当ててみたいと思います!

情報は全てザッポス社のコンサルティングサービスZappos Insightsのものを元にしています。

 

1. ザッポスの新人研修の概要

ザッポスの新入社員のトレーニングはポジションに関わらず4週間に渡り、この期間内は全員同じ内容の研修を受けます。

Zappos Insightsによると、コアバリューや企業文化、社員に期待されていることや会社のポリシーを伝えるためのとても重要な4週間だそうです。

コールセンター

この4週間の間に、新入社員は主にコールセンターでの業務を徹底的に教え込まれます。

全員がコールセンターを経験する理由は以下の3つです。

①ザッポス社がいかに顧客サービスを優先しているか理解してもらうため

②休日のコールセンタースタッフを外注せず、社員でまかなえるようになるため(CEOトニー・シェイでさえ、未だに電話対応を行っている!

③トレーニングを通じてザッポスの組織全体に触れ、会社を好きになってもらうため

プロ意識の育成

ザッポスの社風は非常に自由なので、「ただの楽しそうな会社」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、彼らには確固としたプロ意識が内在しています。

彼らのプロとしての自覚は研修を通じて体系的に育成されています。

まずザッポスの新入社員は研修が始まる前から、研修内容や期待されているパフォーマンスを知らされます。

また、研修中はルールが非常に厳しく、毎朝7時きっかりに集合しなくてはなりません。

1分でも遅れた場合は、初めから研修がやり直しとなります。

更に、研修の途中には2種類のテストがあります。

一つは筆記テスト、もう一つはコールセンターでの顧客対応のテストです。

両者はポジションに関わらず全員に実施され、不合格の場合はもう一度研修がやり直しとなります。

このように厳しい研修期間を設けることで、社員の中にザッポスの一員としての責任を認識させ、プロ意識を育てているのですね!

社風を浸透させる

ザッポスのコアバリューの一つに、「ポジティブなチームを作り、ファミリースピリットを育てる」があります。

これは新入社員研修中が1番の刷り込み時となるバリューです。

というのも、研修の間は全部署の社員が一斉に会すので、異なるポジションのスタッフが知り合える絶好の機会となるためです。

なので研修中は積極的にグループワークやゲームを行い、それが社員一人ひとりに家族意識を芽生えさせ、全社員が平等であることを認識させることに努めています。

また、社風の浸透のために研修のペースも重要となります。

社員全員が内容を理解して、落ちこぼれが0になるよう、ザッポスの教育係は研修のスピードを調整します。

例え一人でも着いていけない社員がいれば、立ち止ってゆっくり進めて行きます。

これにより、皆平等に発言権があり、理解する権利があることを示しています。

メンターセッション

コールセンターでの研修では新入社員にメンターが付きます。

メンターセッション1日目は、新入社員はメンターが電話を取る様子を見聞き・観察します。

2日目にはメンターと共に実際に電話を取るところからシステムのナビゲートを行うところまで実践します。

そしてメンターセッション最終日には全着信を新入社員が対応します。

このメンターセッションで新入社員は、

①チームメンバー一人に与えられた意思決定権の大きさを体感できる

②この意思決定権の大きさがチームメンバーだけでなく顧客にとってもメリットがあることを理解できる

という2つの点で大きな意味があります。

 

2. ザッポスの研修スケジュール

ザッポスの研修では新入社員は多様な方法で会社について学びます。

楽しいゲーム形式や教室での座学、実践講座、チームビルディングプロジェクトもあります。

人はそれぞれに自分に合った学び方があるというのがザッポスの考え方なので色んな教え方を実践しているそうです。

以下、細かい内容とスケジュールです。

ザッポスの新人研修のスケジュール

 

3. 社員を育てる仕組み、パイプライン

ザッポスには、パイプラインという部署が存在します。

パイプラインとは、既存の社員向けに研修を行う部署で、社員にスキルアップのために必要な研修を選択式で行なっています。

パイプラインのビジョンは、入社したてのレベルのチームメンバーにシニアリーダーに5〜7年で昇進できる機会を与えようというもので、実際に様々な授業を用意しています。

この制度により社員はスキルアップして上を目指すことができるし、会社としても、たとえシニアマネージャーが辞めてしまっても他の社員を育てることによってその穴埋めができます。

更に、外部の高スキルを持った人間を雇い直すより内部の社員を育てる方が、文化的な採用のミスマッチも防ぐことができるでしょう。

このようにしてザッポスは新入社員だけでなく、全ての社員を教育する仕組みが整っているんですね。

 

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