「同じ問題が、形を変えて何度も戻ってくる」
「対策を打つたびに、別のところで新しい問題が起きる」
「社員を入れ替えても、なぜか同じことが繰り返される」
中小企業の経営者から、こうした相談を受けることがよくあります。共通しているのは、目の前で起きている出来事に対して、その都度まじめに手を打ってきたということです。まじめに手を打っているのに、会社は少しも楽にならない。そこには、問題の捉え方そのものに原因があります。
この記事では、そうした状況を抜け出すための思考法である「システム思考」について解説します。基本的な考え方や代表的なツールはもちろん、中小企業の経営にどう使うのかという実践面まで踏み込みます。
私たち仕組み経営がこのテーマを重視しているのには理由があります。『はじめの一歩を踏み出そう』の著者マイケル・E・ガーバー氏は、経営者が身につけるべきスキルはほとんどないと言い切る人物です。専門技術に長けている必要も、財務のプロである必要もない。ただし、ひとつだけ例外がある、と。それがシステム思考です。
システム思考とは何か
システム思考とは、目の前の出来事を単独で捉えるのではなく、それを生み出している要素同士のつながりと構造を全体として捉える思考法です。システムシンキングとも呼ばれます。
ここでいう「システム」は、ITシステムのことではありません。相互に影響し合う要素の集まり、という意味です。会社も、部署も、家族も、身体も、すべてシステムです。システムの中では、ひとつの要素を動かすと、思いもよらないところに影響が出ます。
直線的思考との違い
システム思考を理解するには、その反対にある「直線的思考(リニア思考)」と並べるとわかりやすくなります。
直線的思考とは、ひとつの原因がひとつの結果を生む、という前提で考えることです。車が止まった。ガソリンが切れていた。給油すれば動く。この種の問題であれば、直線的思考ほど有効なものはありません。原因を特定し、取り除けば終わりです。
問題は、会社で起きることの大半がこの構造をしていないという点にあります。
よく引かれるのが、殺虫剤DDTの例です。マラリアを媒介する蚊を減らすために散布したところ、蚊を食べる鳥が激減し、DDTに耐性を持つ蚊が現れ、地域によっては数年後に蚊の問題がかえって悪化しました。ボルネオ島では、散布によって死んだ虫を食べたヤモリを猫が食べ、猫が死に、天敵を失ったネズミが大量発生して伝染病と穀物被害を招いたという話も伝わっています。
ひとつの手を打つと、システムの別の場所が動く。しかも、時間差で、予想していなかった形で動く。これが現実の姿です。
| 直線的思考 | システム思考 | |
|---|---|---|
| 前提 | 原因はひとつ、結果もひとつ | 要素が相互に影響し合う |
| 見る範囲 | 問題が起きている場所 | 問題を生み出している構造全体 |
| 時間軸 | いま、すぐ | 時間差で現れる影響まで |
| 問いの立て方 | 誰のせいか、何が悪いのか | なぜこの結果が生まれ続けるのか |
| 打ち手 | 症状を取り除く | 構造を組み替える |
| 向いている問題 | 単純で切り分けられる問題 | 再発する問題、複雑に絡んだ問題 |
誤解のないように書いておくと、直線的思考が劣っているわけではありません。アインシュタインが量子論に取り組んだとき、ニュートン物理学を捨てたわけではなく、ニュートン的なやり方では答えの出ない領域があると認めたにすぎませんでした。経営も同じで、どちらの思考も必要です。問われるのは、いま向き合っている問題がどちらの種類なのかを見分けられるかどうかです。
なぜいま、システム思考が求められるのか
システム思考の源流は1956年、マサチューセッツ工科大学のジェイ・フォレスターが提唱した「システムダイナミクス」にあります。それを経営の文脈に持ち込んで広く知られるようにしたのが、1990年のピーター・センゲ『学習する組織』です。センゲはこの本で、学習する組織をつくる五つの規律(ディシプリン)を挙げ、システム思考をそれらを統合する「第五の規律」に位置づけました。
三十年以上前の理論が、いま改めて注目されているのは、経営環境の側が変わったからです。
テクノロジーの進化のスピードが上がり、判断のサイクルが短くなりました。サービスが高度化し、現場でその都度の判断を求められる場面が増えました。単純作業の自動化が進み、統制すればするほど生産性の落ちる創造的な仕事の比率が上がりました。インターネットによって上司と部下の情報格差はほぼ消え、ソーシャルメディアによって社内の実態は社外から見えるようになりました。
要するに、社長がすべてを把握して、上から指示を出し、その通りに動かす。この構造が成立しにくくなっています。だからこそ、あらゆる階層の人が自分で考えて動ける組織が必要になり、そのための土台としてシステム思考が求められているわけです。
経営者が学ぶべきスキルは、実はほとんどない
冒頭に触れたガーバー氏の主張に戻ります。
経営者向けのセミナーや書籍は、身につけるべきスキルを次々に提示してきます。マーケティング、財務、人事評価、リーダーシップ、DX。どれも学べば役に立つのは間違いありません。ただ、これを全部やろうとした社長がどうなるかというと、学ぶほど自分の仕事が増えていきます。
ガーバー氏の視点は逆です。会社が回らない原因は、社長のスキル不足ではない。社長のスキルに依存しなければ回らない構造そのものにある。だから社長がやるべきなのは、自分の能力を上げることではなく、能力に頼らなくても成果が出る仕組みをつくることだ、と考えます。
そして、仕組みをつくるという行為そのものが、システム思考を必要とします。会社を「人の集まり」ではなく「相互に影響し合う要素で構成されたひとつのシステム」として見られなければ、仕組みは設計できません。逆に言えば、この見方さえ手に入れば、他のスキルは社内外の誰かに任せることができます。
唯一学ぶべきものがあるとすればこれだ、という言い方には、そういう含意があります。
システム思考の代表的な2つのツール
氷山モデル:問題を4つの階層で捉える
氷山モデル(The Iceberg Model)は、システム思考の入り口として最もよく使われる考え方です。海面上に出ている氷山はごく一部で、その下に巨大な塊が沈んでいる。私たちが問題だと思っているものは、たいてい海面上の部分にすぎません。

氷山は四つの層でできています。
できごと(Events)は、いま目の前で起きている出来事です。ここへの対応は対症的なものになります。火事が起きたなら、すぐ消す。クレームが来たなら、すぐ謝りに行く。必要な対応ではありますが、次の火事は防げません。
パターン(Patterns)は、時間の流れの中で繰り返されている傾向です。ここが見えると、対応は計画的になります。過去のデータを調べると火災の多い時期がある、だからその時期に人員を厚くする、といった具合です。
構造(Underlying Structures)は、そのパターンを生み出している仕組みやルール、力学です。ここに手が入ると、打ち手は戦略的になります。出火の原因を突き止め、建物に耐火材を使い、そもそも燃えない状態をつくる。
メンタルモデル(Mental Models)は、その構造を当たり前として支えている、人々の前提や価値観です。ここが変わると、打ち手は創造的になります。火事の悲惨さを地域全体で共有し、住民と一体になって火事の起きない街をつくる、というレベルの話です。
多くの会社は、できごとの層だけで日々を回しています。クレームが来れば対応し、社員が辞めれば採用し、売上が落ちれば値引きをする。どれも間違いではないのですが、この層にとどまる限り、同じことが繰り返されます。
ループ図:因果のつながりを描いて悪循環を見つける
ループ図(因果ループ図)は、要素と要素の関係を矢印でつないで、循環している構造を可視化する図です。

たとえば、売上が落ちる。だから経費を削る。教育や広告が真っ先に削られる。サービスの質が下がる。顧客満足度が落ちる。売上がさらに落ちる。この一周が閉じているのが見て取れれば、「経費削減」という一手が実は悪循環のアクセルになっていることがわかります。
上司の機嫌が悪いので部下が顔色をうかがう。判断を仰ぐようになり、動きが遅くなる。成果が落ちる。上司の機嫌がさらに悪くなる。これもひとつのループです。
紙とペンで描けるのがループ図の良いところです。四角い箱に要素を書き、影響の向きに矢印を引き、一周つながるかどうかを確かめる。それだけで、これまで「あいつのせい」だと思っていたものが、実は誰も悪くない構造の産物だったと見えてくることがあります。
いま起きているのは「問題」か、それとも「症状」か
システム思考へ移る最も現実的な訓練は、目の前で起きていることが本当の問題なのか、それとも深いところにある何かの症状にすぎないのかを見分ける習慣をつけることです。
症状を消しても、問題は解決しません。それどころか、症状という警告灯を消したせいで、水面下で事態が悪化することさえあります。組織開発の分野では、それが症状であることを示すサインがいくつか知られています。中小企業の現場で特によく見かけるものを挙げます。
議論の熱量と問題の大きさが釣り合っていない。休憩室の備品や座席のレイアウトについて、なぜか延々と不満が出る。かけている時間とエネルギーに対して、問題が小さすぎるとき、本題は別のところにあります。
自分たちで解決できるのに、誰も動かない。その気になれば今週中に片づく話なのに、何ヶ月も放置されている。能力の問題ではなく、動かないほうが合理的になる何かが構造の側にあります。
問題がなくならない。解決したはずなのに、しばらくすると別の顔をして戻ってくる。ホラー映画の怪物のように何度も蘇るなら、根本には手が届いていません。
問題に感情的な壁がある。誰も口にしない話題がある。誰かが触れると笑いに変えられて流される。その沈黙している場所こそが、たいてい構造の急所です。
問題にパターンがある。毎年同じ時期に、同じ種類のトラブルが起きる。予測できてしまう問題は、偶然ではなく構造の産物です。
組織が問題を飼っている。健全な組織は、問題が起きれば一度で片づけます。そうでない組織は、みんなで注目して騒げる何かを必要としていることがあります。誰も意識してそうしているわけではありませんし、口では解決したいと言います。それでも、なくなると困る問題というものが存在します。
ひとつ解決すると、別のものが持ち上がる。営業の問題を解決したら製造で問題が起きた。製造を締めたら品質で問題が起きた。直線的に見ている限り、この二つは無関係な事故に見えます。実際には同じ力学が場所を変えて噴き出しているだけ、ということが少なくありません。
システム思考を妨げる、社内の口ぐせ
思考法は、会議での言葉づかいに表れます。次のような言葉が飛び交っているとき、その場は直線的思考に支配されている可能性があります。耳にしたら警告のベルだと思ってください。
「とにかく早く何とかしろ」。問題を理解する前に手を打つ癖です。素早い決断そのものが悪いわけではありませんし、システム思考が常に遅いわけでもありません。ただ、把握していないものは直せません。
「とりあえず絆創膏を貼っておこう」。応急処置の厄介なところは、最も痛い症状を隠しながら、水面下で問題を育て続ける点にあります。
「今期中に数字を合わせろ」。予算は本質的に直線的なものです。良い判断かどうかではなく、金額と締め切りに基づいて決断を迫ります。期末の帳尻合わせは、ほぼ確実に長期の持続可能性を削ります。
「考えすぎだ」。この言葉は、多くの場合「自分と違うやり方で考えるな」という意味で使われています。
「うちの部署の数字を守るのが先だ」。部門ごとに塹壕を掘り、自部門の資源を守る発想です。社内に勝ち負けが生まれ、全体としては負けます。
「波風を立てるな」。組織の平穏を保つためなら何でもする人がいます。本当の課題を議論する機会と引き換えに、対立が覆い隠されていきます。
「つべこべ言わずやれ」。自分の意志を押し付ける権威的なマネジメントは、直線的思考の極みです。知恵は協働から生まれるもので、支配的な介入はイノベーションも創造性も潰します。
他の思考法との違い
システム思考は、ロジカルシンキングやデザイン思考としばしば混同されます。優劣ではなく、扱う対象が違うと考えてください。
| 得意なこと | アプローチ | 使いどころ | |
|---|---|---|---|
| システム思考 | 全体の構造と循環を捉える | 要素をつなげて綜合する | 再発する問題、組織の変革 |
| ロジカルシンキング | 筋道立てて分解する | 要素を切り分けて分析する | 課題の整理、説明、意思決定 |
| デザイン思考 | 使い手の課題から解を発想する | 共感し、試作し、検証する | 新商品開発、顧客体験の設計 |
| クリティカルシンキング | 前提そのものを疑う | 問いを立て直す | 思い込みの検証、企画の吟味 |
組織は機械ではなく、相互作用で成り立つ生き物に近いものです。だから、分解して調べる「分析」だけでは足りず、つなげて捉える「綜合」が必要になります。ロジカルシンキングとシステム思考の関係は、この分析と綜合の関係だと考えるとわかりやすくなります。
中小企業でよく見かける3つの悪循環
抽象論だけでは使えないので、実際に相談の多いパターンを構造として書き出してみます。自社に当てはまるものがないか確かめてみてください。
1. 社長が現場から離れられない循環
社長が現場に入り、判断を巻き取る。社員は判断する機会を失い、指示を待つようになる。任せられないので社長はさらに現場に入る。社長の時間がなくなり、仕組みをつくる余裕が消える。任せられる状態が永久に来ない。
ここでのできごとレベルの対策は「優秀な右腕を採用する」です。しかし構造が変わっていないので、採用した右腕もまた判断させてもらえず、力を発揮できないまま辞めていきます。手を入れるべきは、判断の基準が社長の頭の中にしかない、という構造のほうです。
2. 採用しても育たない循環
人手が足りないので採用する。教える余裕がないので現場に放り込む。育たないので戦力にならない。既存社員の負担が増える。忙しさが増して、ますます教える余裕がなくなる。辞める。また採用する。
採用広告を増やすのは、できごとへの対応です。パターンとして見れば、入社後三ヶ月に離職が集中しているといった傾向が見えるはずです。構造として見れば、教育が個々のマネージャーの善意と余力に依存していることが原因だとわかります。
3. 値引きが常態化する循環
受注が欲しいので値引きをする。利益が薄くなる。数をこなす必要が生まれる。一件あたりにかけられる時間が減る。品質と提案力が落ちる。価格でしか勝負できなくなる。また値引きをする。
この循環の外に出るには、営業のトークを変えるだけでは足りません。何を提供している会社なのかという定義、つまりメンタルモデルの層に触れることになります。
システム思考を経営に実装する5つのステップ
ここまでの内容を、実際の手順に落とします。難しい理論を学ぶ必要はありません。順番に問いを立てていくだけです。
ステップ1:出来事を書き出し、感情から切り離す
いま困っていることを、事実として書き出します。「営業部のやる気がない」ではなく「先月の訪問件数が目標の六割だった」と書きます。誰かへの評価が混じっているうちは、構造は見えてきません。
ステップ2:パターンを探す
その出来事は、初めて起きたことでしょうか。過去半年、一年、三年を振り返って、同じことが繰り返されていないかを確かめます。繰り返しがあるなら、それは個人の問題ではありません。
ステップ3:構造をループ図に描く
紙に要素を書き出し、影響の矢印を引きます。一周してつながったら、それが悪循環です。この作業は一人でやるより、現場のメンバーと一緒にやったほうが精度が上がります。社長には見えていない矢印を、現場は知っています。
ステップ4:レバレッジポイントを特定する
ループの中で、最も小さい力で最も大きく構造を変えられる一点を探します。すべてを同時に変える必要はありません。修理すべきは、たいていシステムのごく一部です。この事実は、変革の心理的なハードルを大きく下げてくれます。
ステップ5:仕組みとして定着させる
特定した一点を、手順や基準、会議体といった形にして、日常業務に組み込みます。ここを飛ばすと、せっかくの発見が「良い気づきでしたね」で終わります。人の意識を変えてから行動を変えるのではなく、行動する仕組みを先に置いて、意識が後からついてくる順番のほうが現実的です。
システム思考の注意点と限界
良いことばかり書いても実務では役に立たないので、正直に難しさも書いておきます。
時間がかかります。構造への打ち手は、効果が出るまでに時間差があります。半年後に効いてくる施策は、三ヶ月目には「効果がない」と評価されがちです。短期の数字を追う圧力の中では、この時間差が最大の敵になります。
最初は混乱します。変数の多さに圧倒され、何をしても別の何かに影響するのだから動けない、という気分になります。これは誰もが通る道です。システムの振る舞いに関する原則をいくつか知ると、この混乱は洞察に変わっていきます。
一人でやると孤立します。直線的思考の組織の中で一人だけシステム思考を始めると、話が通じません。頭がふたつあるような目で見られます。社長が一人で学ぶより、経営チームで共通言語にしたほうが定着します。
分析で終わる危険があります。構造を描くのは楽しい作業なので、描いて満足してしまうことがあります。図はゴールではなく、どこに手を入れるかを決めるための道具です。
システム思考を学ぶための書籍
さらに深く学びたい方向けに、系統の違う三冊を挙げます。
ピーター・センゲ『学習する組織』は、この分野の古典です。システム思考を、自己マスタリー、メンタルモデル、共有ビジョン、チーム学習と合わせた五つの規律として体系化しています。分厚い本ですが、組織を扱うなら一度は通っておく価値があります。
ドネラ・メドウズ『世界はシステムで動く』は、システムの振る舞いそのものを平易に解説した入門書です。ストックとフロー、遅れ、レバレッジポイントといった概念が、環境問題から日常まで幅広い例で説明されています。
サム・カーペンター『Work the System』は、経営者の実務に最も近い一冊です。自分の生活や会社を、地下室で動いている機械のようなものだと捉え、一階に溢れ出た結果を片づけるのではなく、階段を降りて機械そのものを調整せよ、と説きます。感情や意識を変えようとするのではなく、物理的な仕組みを先に整えれば感情は後からついてくる、という考え方は、ガーバー氏の思想とも重なります。
よくある質問
システム思考とシステムシンキングは違うものですか
同じものです。英語のSystems Thinkingをカタカナ表記したものがシステムシンキングで、日本語に訳したものがシステム思考です。文献によって表記が分かれているだけで、内容に違いはありません。
システムダイナミクスとの違いは何ですか
システムダイナミクスは、システムの振る舞いを数理モデルとコンピュータシミュレーションで扱う学問領域です。フォレスターが確立しました。システム思考は、そこから生まれた考え方を、数式を使わずに日常の判断へ応用できるようにしたものだと捉えるとわかりやすくなります。
中小企業でも実践できますか
むしろ中小企業のほうが向いています。組織が小さいほど構造がシンプルで、ループ図に描ける範囲に収まるからです。また、社長の一存で構造を変えられるという点は、大企業にはない大きな利点です。
研修を受ければ身につきますか
知識としては学べますが、それだけでは定着しません。自社の実際の課題を題材にして、繰り返し構造を描く練習をする必要があります。ものの見方を変える訓練なので、時間と反復が要ります。
ロジカルシンキングができていないと難しいですか
前提条件ではありません。両者は別の技術です。むしろ、分解して整理することに慣れすぎている人ほど、つなげて全体を見る発想に切り替えるのに時間がかかることがあります。
まとめ
システム思考とは、目の前の出来事の下にある構造を見る力のことです。氷山モデルで問題を四つの層に分けて捉え、ループ図で循環を描き、症状ではなく問題そのものに手を入れる。やっていることは、それほど複雑ではありません。
難しいのは、日々の忙しさの中でこの視点を保ち続けることです。目の前で火が上がっていれば、誰でも消火に走ります。走りながら、この火はなぜ何度も上がるのかと問える人が、会社を構造から変えていきます。
経営者が学ぶべきスキルはほとんどない、ただしシステム思考だけは別だ。ガーバー氏のこの言葉は、社長を能力の競争から降ろすためのものだと私たちは受け取っています。もっと優秀にならなければ会社が回らない、のではありません。優秀さに頼らなくても回る構造をつくれば、社長も社員も楽になります。
その構造づくりを、私たち仕組み経営は自社独自の再現性ある仕事のやり方をつくる支援として行っています。自社の悪循環がどこにあるのかを整理するところから始めたい方は、以下から仕組み化ガイドブックをダウンロードしてご覧ください。


