”仕組み化=属人性の排除”という定義だけでは不十分です。仕組みづくりを正しく行えば自社の独占的な資産になり、競争優位につながります。 会社ではなく個人で考えてみても同じことが言えます。一流のスポーツ選手は自分独自のルーチン(習慣)を持っていますね。 これもまさに仕組み化です。自分ならではルーチンを続けることが他選手との違いを生み出すのです。
中小企業においては、経営者の能力が非常に高い、または優秀な社員が入社してきたからという理由で、会社一気に成長することがあります。しかしそれはたまたま社長の能力が高いから、または、たまたま優秀な社員が入社してきたから成長できたのであって、 再現性があるとは言えません。仕組み化は、何度も繰り返し同じ良い結果を出すことのできる仕事のやり方を作っていくことです。
仕組み化は「良い習慣作り」とも言い換えることが出来ます。良い習慣作りとは、特別な努力や配慮や留意、注意をしなくてもいつの間にか良好な結果が出ることです。たとえば、歯磨きは習慣化できれば、なんの努力もなく実行でき、それによって、自然と良好な結果(歯が白くなる、虫歯にならないなど)が出ます。このように、勝手に良い結果が出るための、良い習慣作りを会社内でも行っていくことが仕組み化と言えるでしょう。
また、「成功モデルの複製」とも言い換えられます。たとえば、成果を出している営業のやり方を複製可能にして、他のメンバーも実行可能にすることによって、会社全体の営業力が上がっていきます。
「型化」は、成功した方法や最善の手法を見つけ出し、それを他の部門やチームにも応用することです。これも仕組み化の言い換えと言えます。組織全体で共通の基準や標準を確立することで、優れたアプローチを複製し、活動やプロセスをより効率的で一貫性のあるものにします。
仕組み経営では、実証された方法をもとに、会社経営を人依存から仕組み依存に変革するご支援をしております。
1977年から世界中であらゆる業種業態で成功してきた原理原則を基に仕組み化をご支援しています。
世界的ロングセラー書籍「はじめの一歩を踏み出そう」の内容をベースにしています。同書は世界で初めて”仕組み化”という概念を中小・成長企業経営に紹介した書籍として知られています。
理念策定、経営計画、人事制度、採用/定着、マニュアル化まで、持続成長のための仕組みを一気通貫で構築するためのカリキュラムをととのえています。
経営者の想いをベースにして、会社に一貫した仕組みを整えていきます。会社のビジョンとコアバリューをもとにした仕組みづくりを行い、業績向上と会社文化の改善の両方を実現していきます。
多種多様な業態で仕組み化の実績がございます。以下はお客様事例インタビューの一部になります。クリックするとインタビュー記事に飛びます。
有限会社ファイブアローズ岩下由加里様
岩下さんは創業前からマニュアル化のバイブルである「はじめの一歩を踏み出そう」(マイケル・E・ガーバー著)を参考にして、会社の仕組みを作られてきました。
今では100人以上のスタッフを抱えながらも、マニュアル化/仕組み化したおかげで新規事業にも取り組む余裕を創出されています。
どのようにして今のような状態を実現されたのか?
>>インタビューはこちらからご覧ください。
エイチアールプラス社会保険労務士法人 代表社員 佐藤 広一様
佐藤さんは創業当初に「はじめの一歩を踏み出そう」を知人から紹介されて以来、それを経営のバイブルとして経営をされてきました。
いまでは、業界紙に多数の寄稿をされたり、各方面での講演、上場企業の取締役も兼任されるなど、東京エリアではトップクラスに知名度がある方です。
>>インタビューはこちらからご覧ください。
「STORIA」小濱格様
小濱さんは5店舗を構える美容室「STORIA」のオーナーで、仕組み化に取り組み始めてからわずか1年で働き詰めの職人型ビジネスから抜けだすことに成功されました。
どのような順番で仕組み化に取り組み始め成功したのか?を具体的にお伺いしています。
>>インタビューはこちらからご覧ください。
経営を仕組み化することで事業のスケールアップが可能になります。たとえば、店舗ビジネスではチェーン展開が可能になります。
事業を承継する場合も経営を仕組み化しておくことが重要です。仕組み化された経営体制は後継者にとって負担を軽減し、経営者自身もスムーズな引継ぎが可能となります。
仕組み化によって業務の再現性が高まり、他の人でも担当できるようになります。これにより、特定の人が休んだり辞めたりしても業務が停止することがありません。
経営者の仕事が分解され、仕組み化されることで社長の自由時間が増えます。経営者はより重要な業務に時間を割くことができるようになります。
仕組みが整備されることで、経験やスキルの少ない人でも簡単な仕事を担当できるようになります。
仕組み化されたビジネスでは一貫した顧客体験を提供できます。ブランドやサービスの一貫性を確保することができるため、顧客満足度が向上します。
属人的な仕事では改善の余地がわかりませんが、仕組みの改善によって成果を上げるための議論が可能になります。
仕組み化の過程において、会社のビジョンの明確化や業務の整理を行います。これにより、DX化やAI化を進めるきっかけとなります。
経営を仕組み依存にすることで、人を責める文化がなくなります。問題解決や改善は仕組みの改善によって行われるため、良好な職場環境が生まれます。
カリスマ社長に依存しない仕組みづくりを行うことによって、会社の永続性が高まります。
「仕組み」を英語でいうと「システム(System)」であり、「仕組み化」を英語で言うとシステマイゼーション(Systemization)になります。たまに仕組みを「ストラクチャー(Structure)」と訳しているケースが散見されますが、ストラクチャーは「構造」を意味します。システムは動的で、ストラクチャーは静的な概念です。
以下は仕組み経営で実施する仕組み化の大枠のステップです(実際には状況に合わせて変更します)。
会社を変えるための第一ステップは、経営者や経営リーダーの人生について考えることです。人生の目的、価値観、計画を明確にすることが、会社を仕組みで持続成長させるために必要です。リーダーの人生における価値観や計画を会社に持ち込むことで、会社は活気づき、自ら動き始めます。リーダーの人生の目的は、会社の理念やビジョンに直結し、会社の文化や仕組みづくりに影響を与えます。
人生の青写真を描いた後は、会社をどのようにしていくかを考えます。ビジョンは、具体的な数字や計画ではなく、目に見える未来像です。社長自身がビジョンを信じ、実現にコミットすることが重要です。ビジョンは社員が共感し、ワクワクするようなものであり、会社の方向性を示します。全ての仕組みは、最終的に会社のビジョンにつながる必要があります。ビジョンがなければ、適切な仕組みを構築することはできません。
数年後の未来を予測するのは難しいですが、20年後や30年後の未来は描くことができます。経営においても、長期的なスパンでビジョンを描くことが重要です。ビジョンは大胆に描くべきであり、会社がどのようなビジネスを行い、どれくらい成長し、どのような社員や商品・サービスを提供するかを考えることです。
経営とは、行くべき先を明確にし、現在地を確認し、ギャップを埋めるためにあらゆることをすることです。仕組み化の手順も同じです。ビジョンを決めたら、自社に欠けている仕組みを確認します。
仕組み経営では、社長が注意を向けるべき分野を7つに分け、現状分析しています。
これらの分野の仕組みがどれだけうまく機能しているかを考えてみてください
ビジョンと現在地のギャップを埋めるためには、火を噴いている業務の仕組み化が重要です。これには以下のような業務が含まれます。
これらの業務を仕組み化することで、顧客満足度や生産性を向上させ、時間や精神的な余裕を生み出すことができます。
火のついている業務を特定する方法としては、社長自身が最も大きなフラストレーションを抱えている業務を見つけることが重要です。社長はほとんどの場合、どの業務がうまくいっていないのかを勘や感覚で理解しています。それが日々のフラストレーションの原因となっています。まず、その業務の解決策を見つけるための仕組みを創りましょう。
問題解決から能動的な姿勢への変化をするためには、目の前の問題を解決するだけでなく、問題が起こらないようにすることが重要です。優れた経営者は将来起こりそうな問題を予測し、事前に対処することができます。
したがって、自問自答するべきは次の質問です。
仕組み化の方法は、目的や業種業態、対象業務などによって、様々です。いくつかの例を以下の記事に挙げております。
人を育てる仕組み作りには4つのステップがあります。1. 能力を明確にするスキルマップ作成。2. 会社の理念や文化を含むカリキュラム設計。3. 学習方式とリソースの選定。4. 運用と改善の継続。これらを通じて、社員が自主的に成長できる環境を作ります。
属人化は組織リスクを高めます。特に非定型業務の属人化解消には工夫が必要です。仕事の分解、複数人での実施、情報共有、トレーニング、品質管理がキーです。仕組み化によって、社員の能力を解放するインフラを提供することが大切です。
「見える化」は企業管理の手法で、財務や業務を具体的・客観的に評価し、問題解決に繋げます。工場をはじめとして、様々な分野で見える化が活用されています。見える化の意味や事例などをご紹介していきます。
営業の仕組み化とは、成果が上がる自社独自の営業手法を確立し、それを誰でもいつでも実行可能にすることです。多くの会社は属人的な解決策に偏りがちであり、営業の仕組みづくりを行うことで、他社にはない強みを生み出すこともできます。
オリエンテーションで大切なのは、毎回内容が異ならないように、仕組み化することです。それによって、すべての新入社員は同じ体験をすることが出来ます。また、オリエンテーションとその後のオンボーディングや研修の仕組みもつなげる必要があります。
技能伝承は、ベテランから新人へのスキル移転だけでなく、時代に合わせた進化も必要です。計画的なOJT、良いコミュニケーション、高い学習意欲、技能の「見える化」、教育訓練など具体的な仕組みについてご紹介していきます。
組織図は、会社の目的に向けて「分業」と「調整」をどう行うかを示す設計図です。分業は複数人で業務を分担すること、調整はその分業を効果的に行うためのコミュニケーションです。組織図は人材の必要数、権限と責任、コミュニケーションの円滑化、キャリアパスの明確化などのメリットがあります。
社長の仕事は現場に出て、口出ししたり、現場仕事に介入することではありません。現場を離れても回る仕組みを創り、その仕組みを改善していくことで社員の成長につながり、社長の経営する時間も確保できるようになります。
マニュアル化や標準化は、仕組み化をしていくサイクルの一つになります。
マニュアル化は仕組みや手順を文書化することです。仕組み化された方法や標準化された基準を社内で共有するために、具体的な手順や指示をまとめた文書を作成します。
標準化とは仕組みの基準を定めることです。具体的な基準や指標を設けることで、組織内の業務を一貫性のある方法で行うことができます。
清水直樹 今回はマニュアル作成について解説します。これまで多くの会社のマニュアル作成をご支援してきた私達「仕組み経営」のノウハウをたっぷり盛り込み、作り方だけでなく、おさえるべきマニュアル作成のコツやテンプレートも紹介しています。 マニュアル作成の実例 最初に、私たちがマニュアル作成時に使っているテンプレート(フォーマット)と、実際の事例をご紹介します。まず、これをご覧いただいてイメ
会社を仕組み化していくためのバイブルと言える本は、「はじめの一歩を踏み出そう」です。本書はこのサイト「仕組み経営」が教科書として推奨している本でもあります。タイトルからするとこれから起業する人向けに思えますが、実際には社長歴5~10年くらいの経営者に読んでいただくと非常に参考になる内容になっています。
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その他、仕組み化に役立つお勧め本は以下の記事に載せております。無印良品のV字回復を実現したマニュアル、MUJIGRAMを解説「無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい」、職人技を仕組み化した獺祭の「逆境経営」、職人を短期間で育てる仕組みを構築「新たなプロの育て方」などをご紹介しております。
清水直樹 本サイト「仕組み経営」では、その名の通り、経営の仕組み化をするための情報をお伝えしています。今回は、仕組み化、仕組みづくりを目指す経営者にお勧めの本をご紹介しますので、ぜひご参照ください。 仕組み化のバイブル「はじめの一歩を踏み出そう」 まず手前味噌ですが、「はじめの一歩を踏み出そう」をご紹介させていただきます。この本は私たちのご提供している「仕組み経営」の元になっている書
清水直樹 私どもにご相談に見える会社様で、全員参加型経営を目指す方が増えてきました。そこで本記事では、全員参加型経営の実践に向けた内容をお届けします。 全員参加型経営とは 全員参加型経営とは、組織内の全ての社員が積極的に経営に参加し、共同で目標達成に向けて協力し、責任を持って経営活動に関与する形態を指します。全員参加型経営では、社員がそれぞれの役割や立場で自らの目標を設定し、リーダーと協力して組織
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聖人、君子、小人、愚人の分類 経営者であれば、幹部や後継者選びに悩むことがあるでしょう。その際に役立つ方針として聖人、君子、小人、愚人という4つの分類があります。この分類は、儒教の思想に基づく人格分類になります。個人の徳性と知識を軸に人物を評価し、4つに分類します。 徳性と知識、リーダーシップの重要性 儒教の思想では、徳性は個人の品格や人間関係における道徳的な資質を指し、知識は学識や知恵、教養を指
清水直樹 ブルーオーシャンは新規事業の立ち上げや、事業モデルの再構築をするにあたって、非常に参考になる戦略です。今日はその基本知識と活用できるフレームワークを見ていきましょう。 ブルーオーシャン戦略とは?わかりやすく要約。 ブルーオーシャン戦略は、競争の激しい既存市場でなく、競合のいない未開拓市場を切り拓くビジネス戦略です。W・チャン・キムとレネ・モボルニュによって提唱され、既存市場の競争を避け、
今日は世界7万社以上の会社を成功に導いた経営の考え方をご紹介します。 ここでご紹介する考え方は、私の師匠であり、世界7万社を支援してきたマイケルE.ガーバー氏が「はじめの一歩を踏み出そう(原題:E-Myth Revisited)」の中で明らかにしたものです。 「はじめの一歩を踏み出そう」は初版が1985年に出版されて以降、世界で700万部以上売れ続けている経営の仕組み化の教科書とされています。 &
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