「立派な経営計画書を作ったはいいが、結局は机の引き出しに眠っている…」
「そもそも、何から手をつけて書けばいいのか、さっぱり分からない」 「社員に共有しても、他人事で誰も本気になってくれない」
もしあなたが、このような悩みを一度でも抱いたことがあるのなら、この記事はまさにあなたのためのものです。
多くの経営セミナーや書籍では、経営計画書の「書き方」というテクニックばかりが語られます。しかし、本当に重要なのは、その根底に流れる経営者の「生き方」や「思想」をいかに反映させ、社員全員が「自分ごと」として捉えられる「生きた計画」にできるかどうかです。
※なお、経営計画の作成は、こちらの記事で解説している「経営者不在でも成長するための仕組み化」の全体像の一部です。
経営計画書とは何か?
まず、最も基本的な問いから始めましょう。経営計画書とは一体何でしょうか?
一言で言えば、経営計画書とは「経営者の頭の中にある暗黙知を形式知化し、会社の未来を指し示す設計図」です。それは、会社の進むべき道、目指すべきゴール、そしてそこへ至るまでの戦略を具体的に記した、組織全体の羅針盤と言えます。
この計画書には、経営理念、ミッション、ビジョンといった会社の根幹をなす思想から、具体的な数値目標、戦略、組織体制、そしてそれを実行するためのアクションプランまでが含まれます。
その主な目的は、社長一人が描く未来を、社員、顧客、金融機関、株主といった社内外のすべてのステークホルダー(利害関係者)と共有し、組織全体を一つのベクトルに向かって動かすことにあります。経営者の想いを言語化し、全社員の行動基準を明確にすることで、組織に一体感を生み出し、エンゲージメントを高め、持続的な成長を実現するための基盤となるのです。
経営計画書と事業計画書の違いとは?
経営計画書に似た言葉として事業計画書があります。両者は似ているようですが、少し異なります。
事業計画書はその名のとおり、特定の事業についての計画が書かれたものです。主な対象読者は投資家や金融機関であり、その事業がいかに投資価値があるかを示すための計画が書かれます。
一方の経営計画書は、より全社的な視点で、今後の経営のやり方が書かれたものです。主な対象読者は社員であり、彼らに自社の将来性や方針を示すものとなります。
| 要素 | 経営計画書 | 事業計画書 |
| 対象読者 | 主に社内向け | 主に社外向け |
| 目的 | 企業全体の戦略的計画を示し、ビジョン、目標、戦術を明確にする。ステークホルダーに対する企業の将来展望や経営者の思想、姿勢を伝える。 | 特定のプロジェクトや新規事業の計画を詳細に示し、実行可能性を評価。投資家やパートナーを引き付けるための具体的な提案書。 |
| 含まれる内容 | – ビジョンと使命、目標設定、 戦略とアクションプラン、 組織構造、財務計画、マーケティング戦略、人事計画など | 事業の目的と概要、市場分析と競合分析、実施計画(スケジュール、予算、リソースの割り当て)、収益モデル、提案される価値提供、リスク評価など |
なぜ経営計画書を作るのか?その5つのメリット
経営計画書は、企業経営において極めて重要なツールです。その作成には多くの時間と労力が必要ですが、その意義は計り知れません。以下に、経営計画書を作成する意味について詳しく探ってみましょう。
時間と労力をかけて経営計画書を作成することには、計り知れないメリットがあります。それは単なる努力目標の羅列ではなく、会社を根幹から強くする力を持っています。
ビジョンの明確化と方向性の確立
経営者が頭の中で漠然と描いている「会社の未来像」を言語化し、具体的な目標に落とし込むことで、進むべき道が明確になります。これは、荒波の海を航海する船にとっての海図のようなものです。どこに向かうのかが分からなければ、組織のエネルギーは分散し、日々の業務に追われるだけの漂流経営に陥ってしまいます。
戦略の具体化とリソースの最適化
「何をやるか」だけでなく「何をやらないか」を明確にできます。市場や競合を分析し、自社の強みを活かせる戦場はどこか、そこにヒト・モノ・カネ・情報といった限られた経営資源をどう集中させるか。戦略的な意思決定が可能になり、無駄な投資や労力を削減できます。
組織の一体感醸成とモチベーション向上
これが最大のメリットかもしれません。社長が一人で熱くなっていても、会社は動きません。経営計画書を通じて会社の夢や目標を共有することで、社員は「自分たちが何のためにこの仕事をしているのか」という意義を見出します。自分の仕事が会社の未来にどう繋がっているのかを理解したとき、社員は単なる労働者から、未来を共創するパートナーへと変わるのです。
資金調達や対外的な信用の向上
金融機関や投資家は、あなたの会社に「未来」があるかどうかを見ています。情熱だけではお金は借りられません。論理的で一貫性のある経営計画書は、自社の成長戦略を客観的に示し、事業の将来性をアピールする最強のプレゼンテーション資料となります。これにより、融資や出資が格段にスムーズになります。
リスクの予測と事前対策
経営は常に不確実性の連続です。市場の変化、競合の出現、技術の進化など、外部環境のリスクを事前に洗い出し、対策を講じておくことで、有事の際にも冷静かつ迅速に対応できます。計画があるからこそ、計画通りにいかない変化にも柔軟に対応できるのです。
経営計画書の基本構成(フォーマット)|魂を込めるべき5つの要素
巷には様々な経営計画書のテンプレートやフォーマットが出回っていますが、それらをただ埋めるだけでは魂のこもった計画書にはなりません。私たちが提唱する「仕組み経営」における経営計画書は、経営者の内面から始まり、具体的な仕組みにまで落とし込む、独自の構成を取ります。

1. 経営者の生き方:すべての原点
驚かれるかもしれませんが、優れた経営計画書の出発点は「経営者個人の生き方」です。あなたの人生における目的は何ですか?あなたは何を成し遂げるために、この命を使いたいですか?あなたの個人的な価値観、人生計画、そして「志」は何でしょうか。
会社は、経営者の生き方を社会で実現するための器(うつわ)です。「企業は人なり」と言いますが、その「人」とは何よりもまず経営者自身です。あなたの生き様が会社のDNAとなり、組織文化を形作ります。ここを曖昧にしたままでは、どんなに美しい理念や目標を掲げても、それは借り物の言葉に過ぎず、社員の心には響きません。まずは自分自身と深く向き合うこと。それがすべての始まりです。
2. 目指す姿:会社の理念(夢・ビジョン・価値観)
経営者の生き方をベースに、会社の「目指す姿」を定義します。これは大きく3つの要素から構成されます。
夢(Dream / Purpose)
この会社は、社会においてどのような存在でありたいのか。その存在意義や究極的な目的は何か。
ビジョン(Vision)
夢を実現した結果、具体的にどのような会社になっているのか。3年後、5年後、10年後の会社の具体的な姿を、誰もが映像として思い描けるレベルで描写します。
▶「経営ビジョンの策定方法」については、こちらの記事で詳しく解説をしています。
価値観(Values)
夢やビジョンを実現する過程で、私たちは何を大切にし、どのような行動基準で判断するのか。組織の憲法とも言える、日々の行動の拠り所です。
▶会社の価値観(コアバリュー)については、こちらの記事で詳しく解説をしています。
これらが会社の「理念」となり、あらゆる経営判断のブレない軸となります。
3. 数値化:戦略的目標とKPI
理念という定性的な目標を、具体的な「数値」に翻訳していきます。目指す姿への中間地点として、売上高、利益率、顧客数といった財務的な目標はもちろんのこと、顧客満足度、社員満足度、リピート率といった非財務的な目標も設定します。
そして、それらの目標(KGI: Key Goal Indicator)を達成するために、日々の活動の中で何を追いかけるべきかという重要業績評価指標(KPI: Key Performance Indicator)を定めます。例えば、「売上を上げる」という目標(KGI)に対し、「新規顧客からの問い合わせ数」「商談化率」「成約率」といったプロセス指標(KPI)を設定するのです。これにより、目標達成への道筋が明確になります。
4. 仕組み化:人に依存しない再現性のあるシステム
設定したKPIを、特定の個人の能力や頑張りに依存せず、誰がやっても一定の成果が出る「仕組み」に落とし込みます。
例えば、「新規問い合わせを増やす」というKPIに対して、どのようなマーケティング活動を、どのような手順で、どのようなツールを使って、誰が、いつ実行するのか。そのすべてを標準化・マニュアル化し、業務プロセスとして定着させます。
営業、マーケティング、採用、人材育成、会議運営など、会社のあらゆる活動を「仕組み化」することで、俗人性を排除し、再現性のある成長エンジンを構築します。これが、社長が不在でも会社が勝手に成長していく状態を生み出すのです。
5. 具体的なアクションプラン
仕組みを動かすための、具体的な行動計画です。「誰が」「何を」「いつまでに」行うのかを明確にしたタスクリストと言えます。年間の計画から月次、週次、日次の計画へとブレイクダウンし、日々の業務と経営計画を直結させます。
この5つの要素が、経営者の生き方から始まり、日々の行動まで一気通貫で繋がっていること。これこそが、本当に機能する経営計画書の条件なのです。
経営計画書の具体的な作成手順|5つのステップで完成させる
では、実際にどのような手順で経営計画書を作成していけば良いのでしょうか。以下の5つのステップに沿って進めることで、論理的で実現可能性の高い計画を策定できます。
STEP1: ビジョンと目標設定
まずは原点に立ち返り、「自社はどこへ向かうのか」というビジョンを明確にします。前述の「経営者の生き方」と「目指す姿」を徹底的に言語化するフェーズです。経営陣だけでなく、可能であれば幹部社員も交えて合宿を行うなど、集中できる環境で議論を尽くすことが重要です。ここで生まれたビジョンを基に、3〜5年後の中期的な数値目標(売上、利益など)を設定します。この目標は、少し背伸びすれば届く、挑戦的かつ現実的なレベル(SMARTの法則を意識)にすることがポイントです。
STEP2: 市場・競合分析
次に、自社を取り巻く外部環境と、自社の内部環境を客観的に分析します。
- 外部環境分析(機会と脅威): 市場規模や成長性、顧客ニーズの変化、競合他社の動向、法改正、技術革新などを分析します。(PEST分析、5フォース分析など)
- 内部環境分析(強みと弱み): 自社の製品・サービスの優位性、技術力、ブランド力、組織力、財務状況などを分析します。(VRIO分析など)
これらの分析結果をSWOT分析のフレームワークで整理し、自社が取るべき戦略の方向性(攻めるべきか、守るべきか、撤退すべきかなど)を導き出します。
STEP3: 戦略とアクションプランの策定
分析結果に基づき、目標を達成するための具体的な「戦略」を策定します。「どの市場で」「どの顧客に」「どのような価値を」「どのように提供するのか」を明確にします。そして、その戦略を実行可能なレベルの「アクションプラン」にまで落とし込みます。各アクションプランには、担当者、期限、必要な予算を必ず明記し、責任の所在を明らかにします。
STEP4: リスク管理と対策
計画は常に順風満帆に進むとは限りません。考えられるあらゆるリスク(例:主要取引先の倒産、原材料の価格高騰、キーパーソンの離職、自然災害など)を洗い出し、それぞれの発生可能性と影響度を評価します。そして、特に重要度の高いリスクに対しては、事前に「予防策」と、万が一発生してしまった場合の「対応策(コンティンジェンシープラン)」を準備しておきます。
STEP5: 進捗モニタリングと修正計画
経営計画書は作って終わりではありません。計画通りに進んでいるかを確認し、必要に応じて軌道修正するための仕組みをあらかじめ組み込んでおきます。月次や四半期ごとに計画と実績の差異を分析する会議(経営会議など)を設定し、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルを回していく体制を整えます。
経営計画書の媒体選び—手帳型・冊子型・電子版のメリット・デメリット
完成した経営計画書をどのような「形」にするかも、その後の活用度を左右する重要な要素です。主に3つの選択肢があり、それぞれに一長一短があります。

| 媒体 | メリット | デメリット | こんな会社におすすめ |
|---|---|---|---|
| 手帳型 |
|
|
社員一人ひとりの自律的な行動を促したい会社。理念浸透を重視する会社。 |
| 冊子型 |
|
|
金融機関への提出や、経営計画発表会など、フォーマルな場で活用したい会社。 |
| 電子版 |
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|
リモートワーク中心の会社。頻繁に計画を見直す、変化の速い業界の会社。 |
経営計画書の大切さを広めたコンサルタントの一倉定氏は、その重要性を示すためにあえて重厚な「冊子型」にこだわったと言います。一方で、常に持ち歩ける「手帳型」を採用し、理念浸透に成功している企業も数多くあります。
どの媒体が正解というわけではありません。自社の文化や、経営計画書をどのように活用したいかに合わせて、最適な形を選択することが重要です。場合によっては、冊子型と電子版を併用するといったハイブリッドな活用も有効でしょう。
失敗事例から学ぶ—ビッグモーター社の経営計画書はなぜ機能しなかったのか?
ここで、経営計画書が意図せぬ形で機能し、組織を崩壊に導いた象徴的な事例として、中古車販売大手ビッグモーター社のケースを見てみましょう。
同社には、創業者である前社長の経営思想が詳細に記された、非常に分厚く、しっかりとした経営計画書が存在していました。しかし、ご存知の通り、その計画書は会社の成長どころか、数々の不正の温床となり、社会的な信用を失墜させる原因となったのです。
ビッグモーター社の経営計画書の内容
- 経営思想の唱和義務: 毎朝の朝礼で、全社員が経営計画書の内容を唱和することが義務付けられていた。
- 徹底された環境整備: 掃除や備品の管理などが厳しくチェックされ、不備があれば人事評価に直結した。
- 幹部の「生殺与奪権」: 幹部には部下の評価や処遇を一方的に決定できる絶大な権限が与えられていた。
- 会社への絶対服従: 会社の思想に従わない者は「辞める」という選択肢しか与えられなかった。
一見すると、徹底した理念経営のようにも見えます。しかし、なぜこれが機能しなかったのでしょうか。その根本的な原因は、経営計画書の「目的」を完全に見誤っていたことにあります。
ビッグモーター社の経営計画書は、社員とビジョンを共有し、その能力を最大限に引き出すための「指針」ではなく、経営者の歪んだ価値観を社員に強制し、恐怖で支配するための「道具」として使われていました。
- 強制的な組織文化: 多様性や個人の意見を尊重せず、一方的な価値観を押し付けたことで、社員の士気と主体性を奪った。
- 社員の非人間的な扱い: 「生殺与奪権」に象徴されるように、社員をコストや道具としか見なさない姿勢が、パワハラや過度な圧力を生み出し、優秀な人材の流出を招いた。
- 目的と手段の倒錯: 本来の目的である「顧客満足」や「社会貢献」が忘れ去られ、「環境整備」や「計画書の暗唱」といった手段そのものが目的化してしまった。結果として、店舗前の街路樹に除草剤を撒くといった、常軌を逸した行動にまで至ったのです。
この事例は、私たちに極めて重要な教訓を与えてくれます。それは、経営計画書は諸刃の剣であるということです。正しい目的で使えば組織を成長させる原動力となりますが、目的を誤れば、組織を内側から破壊する毒にもなり得ます。あなたの会社の経営計画書は、社員を鼓舞し、未来への希望を与えるものになっているでしょうか。それとも、彼らを縛り付け、疲弊させるものになっていないでしょうか。今一度、胸に手を当てて考えてみてください。
経営計画書作成を成功に導く6つのポイント
では、ビッグモーター社のような失敗を避け、本当に機能する経営計画書を作成するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。成功の秘訣となる6つのポイントを挙げます。
- 明確かつ魅力的なビジョンを描く: 社員が「この船に乗りたい!」と心から思えるような、ワクワクする未来像を提示することがすべての基本です。
- 現実に根差した計画を立てる: 高すぎる目標や、現場の実態を無視した計画は「絵に描いた餅」です。客観的なデータ分析に基づき、実現可能なステップを描きましょう。
- 戦略とアクションを具体的に示す: 「頑張る」「徹底する」といった精神論では人は動きません。「誰が」「何を」「いつまでに」やるのか、具体的な行動レベルまで落とし込みましょう。
- 社員を巻き込む: 経営陣だけで作った計画は、社員にとっては「他人事」です。作成プロセスに各部門の代表者を参加させ、全社を挙げて作り上げる意識を醸成することが重要です。
- 進捗をモニタリングし、柔軟に修正する: 計画は生き物です。市場環境の変化に応じて、計画を定期的に見直し、柔軟に修正していく勇気を持ちましょう。完璧な計画よりも、修正し続ける計画の方が価値があります。
- 経営者自身の強いコミットメント: 最も重要なのは、経営者自身が誰よりもその計画を信じ、情熱を持って語り、行動で示すことです。その熱意が社員に伝播し、組織を動かす最大のエネルギーとなります。
作成して終わりではない!経営計画書の徹底活用法5選
魂を込めて作り上げた経営計画書も、活用しなければただの紙切れです。ここでは、計画書を組織の血肉とするための具体的な活用方法を5つご紹介します。
経営計画発表会を開催する
年度の初めに、全社員や金融機関、主要な取引先などを招いて経営計画発表会を開催しましょう。経営者が自らの言葉で、会社の未来と今期の計画を熱く語る場です。これにより、計画実現への機運が一気に高まり、社内外の関係者を「応援団」に変えることができます。
▶「経営計画発表会」の開催方法については、こちらの記事で詳しく解説をしています。
社内教育のバイブルとして活用する
新入社員研修はもちろん、定期的な勉強会で経営計画書をテキストとして使いましょう。理念やビジョンについてディスカッションしたり、各部門の戦略を解説したりすることで、全社員の目線を合わせ、共通言語を育みます。内容を穴埋めテストにして、理解度を確認するのも効果的です。
▶新入社員研修(オンボーディング)のやり方については こちらの記事で詳しく解説をしています。
採用活動の最強の武器として活用する
会社説明会や面接の場で、経営計画書を候補者に見せながら、「私たちはこんな未来を目指している。あなたの力をここで貸してくれないか」と語りかけましょう。給与や待遇といった条件面だけでなく、会社のビジョンや価値観に共感する、志の高い人材を採用することができます。
▶カルチャーフィット採用についてはこちらの記事で詳しく解説をしています。
金融機関との信頼関係構築ツールとして活用する
融資の相談に行くときだけ計画書を見せるのではありません。定期的に金融機関を訪問し、経営計画書を基に事業の進捗状況を報告しましょう。誠実な情報開示を続けることで、「この会社は信頼できる」という評価に繋がり、いざという時に力になってくれます。
日々の業務の「振り返り」ツールとして活用する
週次や月次の会議で、常に経営計画書に立ち返り、「計画に対して今どこにいるのか」「目標達成のために次は何をすべきか」を議論します。これにより、日々の業務が計画から乖離するのを防ぎ、組織全体でPDCAサイクルを回す文化が根付きます。
【FAQ】経営計画書に関するよくある質問
最後に、経営計画書に関してよく寄せられる質問にお答えします。
Q1. 経営計画書は誰が作るべきですか?
A1. 最終的な責任者はもちろん経営者です。しかし、中小企業であれば経営幹部や各部門のリーダーを巻き込んで作成することが理想です。彼らが参画することで、計画がより現実的になり、実行段階での当事者意識も高まります。必要であれば、我々のような外部のコンサルタントや専門家をファシリテーターとして活用するのも有効な手段です。
Q2. 経営計画書は誰と共有すべきですか?
A2. 基本的には全社員と共有すべきです。パートやアルバイトも含め、全員が会社の目指す方向を理解している状態が理想です。ただし、詳細な財務計画など、機密性の高い情報については共有範囲を経営幹部に限定するなど、情報のレベルに応じて共有範囲を調整する必要はあります。また、金融機関や重要な取引先とも、信頼関係構築のために共有することが推奨されます。
Q3. どのくらいの頻度で更新・見直しをすべきですか?
A3. 会社の理念や長期ビジョンといった根幹部分は頻繁に変えるべきではありません。しかし、中期計画(3〜5年)は年に1回、単年度計画やアクションプランは四半期や半期に1回は見直しを行うのが一般的です。特に、市場環境の変化が激しい業界では、より短いサイクルで見直し、計画を常にアップデートしていくことが求められます。
まとめ—経営計画書は「良い会社」を創るための魂の器
長い道のりでしたが、最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この記事で一貫してお伝えしたかったのは、経営計画書を作る本当の目的は、立派な書類を作ることではなく、「良い会社」を創ることだという一点に尽きます。
社員が自分の仕事に誇りを持ち、顧客が心から感謝してくれ、社会から「なくてはならない存在だ」と思われる会社。経営計画書は、そんな「良い会社」を創るための、経営者の想い、哲学、そして覚悟を込める「魂の器」なのです。
最初から完璧な計画書を目指す必要はありません。不格好でも、手作りでも構いません。まずは、あなた自身の言葉で、あなたの会社の未来を語ることから始めてみてください。その小さな一歩が、会社の未来を大きく変える原動力となるはずです。
もし、あなたが「仕組みで勝手に成長する経営計画」の策定に本気で取り組みたい、あるいはそのプロセスで専門家のサポートが必要だと感じたら、ぜひ私たち「仕組み経営」にご相談ください。私たちが、あなたの会社の「魔法の書」作りを全力でご支援します。
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