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「毎回0-1をやる会社の問題点」2023年12月13日号



お世話になります。
一般財団法人日本アントレプレナー学会の清水です。

さて、先週は半期に一度の仕組み経営サミットを開催させていただきました。

今回は、私から”仕組みで勝手に成長するための経営計画の創り方”についてのワークショップ、

後半では仕組み経営実践者からの事例発表をしていただきました。

今日はその内容をサマリーしてご報告させていただきます。

ご参加いただいた方も、復習用にご一読くださいませ。

なお、事例発表については動画もございますので、ぜひご参考にされてください。

▶スライド付きのレポートは以下からどうぞ:

https://lp.shikumikeiei.com/summit2023winter/

■第一部:仕組みで勝手に成長するための経営計画の創り方

清水直樹(一般財団法人日本アントレプレナー学会 代表理事、仕組み経営株式会社 取締役)

経営計画について、その心構えや計画のフォーマット、作成していくためのステップなどをご紹介し、ワークショップ型で実践していただきました。

以下にその概要を記載させていただきます。

事業環境の認識



経営計画は事業環境の認識から始まります。世の中のメガトレンドを把握し、それに合わせて自社を柔軟に変えていくことが永続する会社作りには欠かせません。今回は、2030年頃から始まるとされる、自然社会について触れ、何に注力することで付加価値(利益)が生まれるのかをご紹介しました。

インパクト:心から始める

マイケルE.ガーバー氏によれば、機能する経営計画は心から始まります。これはつまり、経営計画が実現したとき、またその計画を発表したとき、会社に関わる人たちがどのような感情を得るか?というイメージからスタートするということです。そこで、自社に関わり主要な影響者を認識し、彼らが何を望んでいるのか、彼らにとっての成功とは何なのかを考えることが大切です。

理念体系

経営計画書の冒頭には、会社の理念体系を記載します。理念体系として良く知られているのは、MVV(ミッション、ビジョン、バリュー)ですが、MVVのさらに上位概念としては、創業理念が存在します。創業理念は永続する会社を創るうえでの大黒柱です。創業理念を失った会社は軸を失い、時代の流れに翻弄されるようになります。ちなみに私たちは、マイケルE.ガーバー氏が1977年に創業した際に掲げた、Bringing the Dream Back to American Businessという理念を引継ぎ、日本の起業家に夢を取り戻すということを事業の根底において運営しております。

戦略的目標&指標

自社のビジョンから逆算して、中期的な目標、戦略的目標を設定します。そして、その目標を達成するために追うべき指標を設定します。どんな指標を負うべきかは会社の戦略そのものです。また、社員の行動も、自然とこの指標に沿ったものになります。したがって、何を指標にするかは決定的に重要になります。また、各指標はお互いに干渉しあいます。それらの影響を考慮したうえで、目標達成までの道筋、ストーリーを描くことが大事になります。スライドは、アマゾンの創業間もない頃に、ジェフベゾス氏が描いたストーリーです。

仕組み化戦略

指標を設定したら、その指標を向上させるための仕組みを考えます。仕組みとは、自社独自の再現性のある仕事のやり方です。仕組みが無い会社の場合、スライドの通り、毎回0-1をやることになり、会社全体の力が高まっていきません。

一方、仕組み依存の会社は、一度行った仕事を仕組みとして残すため、0-1をやることが少なくなり、生産性が上がります。仕組みが蓄積されればされるほど、会社としての力が向上していきます。仕組みで勝手に成長するための経営計画では、会社の理念を掛け声だけにしないために、具体的な仕組みに落とし込んでいき、毎年毎年、会社の仕組み(知的資産)を積み上げ、永続する会社作りを実現していきます。



■第二部 事例発表

仕組み経営を実践されている企業様にご登壇いただき、どんな仕組みづくりをしてきたのかを発表いただきました。

有限会社ファイブアローズ取締役 岩下由加里様

岩下さんは100人ほどのスタッフを抱える介護事業を、ほぼ出社無しで経営されています。そんなことが出来た要因は、創業当時からマイケルE.ガーバー氏に学び、仕組み化を進めてきたことでした。当日は、組織づくりやマニュアル化などの具体事例をご紹介いただきました。

株式会社サムシングニューコーポレーション 代表取締役 小濱格様

小濱さんは美容師として開業し、2店舗でカットできる人が2人という超多忙の職人型経営をされていました。その時、仕組み経営のプログラムにご参加され、わずか1年で現場を抜けることが出来ました。いまでは店舗展開や関連事業の立ち上げなど新しいステージに向かわれています。当日はどのようにして職人的な仕事を仕組み化していったのかをご紹介いただきました。

豊清工業株式会社 代表取締役 石原 利彦様

石原さんは2年ほど前に仕組み経営を導入され、様々な苦労がありながらも、業績向上を実現されてきました。当日は実践事例をまとめていただき、発表してもらいました。以下から動画をご覧いただけますので、ぜひご覧ください。

https://lp.shikumikeiei.com/summit2023winter/

以上になります。

ちなみに、私のパートは時間の関係上、1/3くらいを端折らせていただきました。



端折ったのは経営計画に含まれる、”経営者の想いを反映させた利益計画の立て方”です。この辺はまた次の機会にご紹介できればと思います。

では本日は以上となります。

引き続きよろしくお願いいたします。

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