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「あなたの組織は、頭、胸、腹のどれでつながっているか?」2024年1月9日号



一般財団法人日本アントレプレナー学会の清水です。

新年あけましておめでとうございます。
2024年最初のメルマガとなります。

本年は既にたくさんのことが起こっております。

読者の方の中にも、能登半島地震で被災された方いらっしゃるかと思います。
心よりお見舞い申し上げます

いまのところ私たちとして出来ることは、第一に義援金の協力かと思います。

今回私も初めて知ったのですが、義援金と寄付や募金は扱いが異なるらしく、
義援金は被災者の方に直接届くものであり、寄付や募金は支援団体の運営費としても使われるものだそうです。

義援金は主に以下の箇所で受け付けてます。

私は石川県にわずかばかりですが送金させていただきました。


石川県HP:
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/suitou/gienkinr0601.html

富山県HP:
https://www.pref.toyama.jp/1200/kensei/kouhou/houdou/2022/20240105.html

日本赤十字
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/20240104/


■波乱の幕開けになった2024年ですが経営リーダーとしては、改めて組織の結束を固め、経済活動を推進していくことが求められます。

そこで今日は、組織の結束について、3つの段階をご紹介させていただきます。

段階を踏むほど、強固なつながりがあり、いわゆる”強い組織”となり、業績にも良い影響が出ます。


1.頭でつながる組織

組織の第一段階は、”頭でつながる組織”です。

言い変えれば、「利」でつながる組織です。

頭でつながる組織で重視されるのは経済上の契約です。

社員が働いた分に対してお金でリターンを払う、という当然の関係性で成り立っているのがこの段階です。

社員としては働いた分だけ経済的に報われるのでやりがいがあるとも言えますし、会社側からしても分かりやすい関係性と言えます。

外資系の会社に多い組織ですね。

しかし一方、頭でつながる組織は結束力が弱く、容易に崩壊します。

利で集まった人は、利で離れていくからです。

もっと給与が高い会社があれば、そっちに流れていきます。

また、社員の頭の中には、「利」しかありませんので、報酬や待遇の不公平さに不満が出やすく、生産性が低い組織になりがちです。

社長としては、本来は生産性を高めるべく、分かりやすい「利」で社員を動かそうとするのですが、それが逆効果になってしまうケースが多いのです。



2.胸でつながる組織

第二段階は、”頭だけではなく、胸でつながる組織”です。

言い換えれば人情や社風でつながっている組織です。

給与は多少悪くても、人間関係や職場の雰囲気が良いのでこの会社に留まっている、という人が多いのがこの組織です。

人情味あふれる社長が率いている会社は胸でつながる組織になりやすいと思います。

胸でつながる組織は、傍から見ても良い会社として映ります。

通常時には業績も好調で、社員も楽しく働いています。

しかし、胸でつながる組織は、リーダーが変わると様相が変わってきます。

人情味あるリーダーが率いているときには組織内の雰囲気も良いですが、そうでない人が入ってくると様相が変わります。

社風というのは天候のようなものであり、リーダーや構成員の感情や気分次第で日々移ろうものです。

また、胸でつながっている組織は、業績が悪化したときに崩壊しやすいのも特徴です。

業績が悪化すると、リーダーは明るい職場を崩したくないばかりに、責任を自分一人が背負い、他の社員は何も危機感がない、という状態になります。

したがって、業績は悪いが、なぜかみんなワイワイ楽しくやっている、ということになります。

これは強い組織の姿とは言えません。



3.腹でつながる組織

第三段階は、”頭や胸だけではなく、腹でつながっている組織”です。

言い変えれば、意志や意義でつながっている組織です。

組織の使命や価値観がメンバーにとって意味深いものとなっており、彼らはその達成に向けて強い熱意を持っています。

会社の使命と社員個人個人の使命が重なっています。

そのため、高い報酬をちらつかされても他社に移ることが無かったり、その場の雰囲気を壊してでも言うべきことはきちんと言う、という文化が出来上がっています。

このような文化は、”気候”のようなものであり、容易には変わりません。

腹でつながる組織は、ありきたりでないビジョンや使命を掲げていることが特徴です。

他に代替が効かない組織であるからこそ、メンバーが離れていかないのです。

腹でつながる組織の、唯一といっていい注意点としては、内部結束が強固であるだけに、外部の意見や批判を取り入れにくく、暴走する可能性を秘めているということです。

そうならないために、経営リーダーは高い倫理観と人間性を備える必要があります。



■以上、まとめますと、

【頭でつながる組織】
特徴: 経済的な利益に基づいて結びつく組織。
注意点: 利益志向が強いが、結束力が弱く崩壊しやすい。「利」のみに焦点を当てることで、生産性が低下する可能性がある。

【胸でつながる組織】
特徴: 人情や社風が結束を生む組織。
注意点: 人間関係や職場の雰囲気が良いが、リーダーの変更に弱い。業績の悪化時に崩壊しやすく、表面的な楽しさが強調される場合がある。

【腹でつながる組織】
特徴: 意志や意義に基づく強固な結びつきを持つ組織。
注意点:外部からの批判や意見の排除が暴走を生み出す危険性がある。


となります。

ぜひあなたの組織がどこに当てはまるのか、振り返ってみてください。

では本日は以上となります。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。



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