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チキンラーメンはどのようにして生まれたか? マイケルE.ガーバー著「あなたの中の起業家を呼び起こせ!普通の人がすごい会社を創る方法」翻訳者インタビュー

マイケルE.ガーバー著「あなたの中の起業家を呼び起こせ!普通の人がすごい会社を創る方法(原題:Awakening the Entrepreneur within)」の翻訳者インタビューをご紹介させていただきます。

翻訳者は近藤学さん。もともと税理士で、マイケルE.ガーバー認定のドリーミングルーム(後述)ファシリテーターでした。なので、出会ったのは2011年。いまの活動のかなり初期の頃です。

今回、偉大なビジネスはどのような順番で創られるのか?を翻訳者視点で聞いてみました。

ちなみに本書を読んだことがない方は、先に前号のメールをこちらからご覧いただくと良いと思います。
https://www.shikumikeiei.com/20190312-2/

あとインタビュー中に出てくる言葉をいくつか説明しておきます。

ドリーミングルーム・・・2005年にマイケルE.ガーバー氏によって開発された起業家養成プログラム。現在は提供中止となり、その内容はリニューアルされてRADICAL U(解説:https://www.shikumikeiei.com/radicalu-by-michael-e-gerber/)としてオンライン版(英語)でのみ提供されている。

インパーソナルドリーム・・・人のための夢。ドリーミングルームで最初に学ぶ起業家にとって必須の要素。

モハマドユヌス・・・グラミン銀行創設者。少額融資やソーシャルビジネスという概念が世界に広がるきっかけを作った。

サイモンシネック・・・「WHYから始めよ」の著者。

では、以下からご覧ください。


清水
近藤さんが翻訳して一番重要だと思った部分はどこですか?

 

近藤氏
ドリームという概念ですね。そこが一番大事。ガーバーが書きたかったのがそこかなと。ただ、そこの解釈が難しんです。インパーソナルドリーム(他の人のための夢)の話が出た時に、例としてモハマドユヌス氏の話をしていたので、ソーシャルビジネス的なことをやらないといけないのかとみんな(ドリーミングルームの受講生)が思っちゃったのかなと。

あとインパーソナルドリームをみんなWHY(何のためにやるのか)と解釈してしまったというのがあるんですが、ドリームとは、WHAT(何を)であると明確に書いてあります。その違いが分かるか分からないかで大きな違いですね。WHY(何のためにやるのか)を語るのは、もっと後の話。

ジョブズもたぶん最初の段階では世界を変えるなんて言ってなくて、最初は言語化できないイメージの世界。これはすごい、という感じだったと思います。それがWHAT。

 

清水
日本語だとドリームの解釈が難しいですよね。

 

近藤氏
イメージやイマジネーションに近いかな。想像とか。たとえば、ドリームのところで、キング牧師の話が出てきますが、あのドリームですね。

”私には夢がある。いつの日かジョージアの赤土の丘の上で、かつての奴隷の子孫達とかつての奴隷主の子孫達とが、共に兄弟としてテーブルに向かい腰掛ける時がくるという夢を。”

これはイメージですね。言葉になる前のイメージ。

マッキントッシュ(アップル社)も、パロアルト研究所でマウスを見た時に、これをみんなが使えたら凄い、というその時には言語化できないイメージがあったと思うんですよね。それがWHAT。

このドリームってすごく大事だけど、それをドリーミングルームというセミナーで伝えようとしたのが難しかったかな。(笑)

 

清水
日々の仕事の中、経験の中でしか見つけにくいですよね。

 

近藤氏
スターバックス創業者もヨーロッパであの形態を見て、アメリカでやったら流行ると思ったわけで。

安藤百福のチキンラーメンもそうですね。屋台で並んでいる人たちを見て思いついた。これを食卓に提供出来たら凄いかもと。

最近の人はビジネスモデルから入りますよね。サブスクリプションモデルとか。順番が違んですよね。

シンカーから入ってしまったり、とりあえず理念を語らないといけないということでWHYから入っちゃうと、ふわふわしちゃう。やはりWHATがないと。

 

清水
原題のAwakening ・・・(あなたの中の起業家を呼び起こせ)はそういう意味ですものね。

 

近藤氏
そう。自分の中にもう一人自分がいて、それが目覚めるということ。この本のエピローグで、ガーバーがセコイアの公園で私の中で誰かが目覚めた、と書いてあって、これが皆さんに伝えたかったことだ、とあるんだけど、ここが好きですね。難しいけど翻訳してて一番楽しかった。

 

清水
その意味合いに気付く人いないでしょうね。

 

近藤氏
翻訳した人しかわからない(笑)

インパーソナルドリームというのは、そのイメージが湧きあがってきたときに、自分のことではなく、人のためであることが大事。インパーソナルドリームじゃないと強烈なエンジンにならないから

清水
ところで、近藤さんの体験談を教えてほしいんですが、いまメインは税理士業ですよね?

 

近藤氏
税理士は減りましたね。8割がこがねむしクラブ(http://koganemushi.jp/lp/)のサブスクリプション。会員200人超えたので。

 

清水
あ、そうなんですか。

 

近藤氏
自分に当てはめたら、本の通りにやってますね。

税理士である自分が市販のソフト満足できなかったので、自分でVBA(エクセルなどの上で動くプログラミング言語)を勉強して創ったら、たまたまいいのが出来た。だからそれをみんなに使ってもらおうと。こんなのあったらいいだろうな~と。そこがドリーム。

あとは単品販売か、月額課金にするかのところで、サブスクリプションにしようと。よく、どうすればサブスクリプション出来るんですか?と聞かれるんですが、結果的にそうなっただけで、そこじゃないんですよね。

そして、その後に、WHYが出てくる。セミナーとかで説明するときに、税理士というのは中小企業の間のインフラなので、、、と説明するんですが、それはどちらかというと後付けですね。最初はそんなこと考えてない。これあったら便利かな~くらいのレベルから始まってる。

このあと人を雇ったらリーダーの人格が出てくるのかなと。誰かを雇って、ミッションを与えてやってもらう。

 

清水
ここでのミッションも日本での意味合いと違いますよね。

 

近藤氏
ミッションインポッシブルのミッションですね。任務とかの意味。

 

清水
この辺の定義づけ、僕らもすごい考えましたよね。

 

近藤氏
そうですね。サイモンシネックの書籍とか動画を見てWHY、理念が無いとダメだみたいなところから入る人が多いですが、あれはどちらかというと伝え方の話ですね。最初は理念が無いところから始まることも多いね。清水さんもそうでしょう?

 

清水
そうですね。なんか面白いかなと思っただけですね。正直、当時は内容も良く理解していなかったし(笑)。なんかやりたいという衝動ですね。

昔、みんなでガーバーのドリーミングルームの認定トレーニングに行ったとき、フランチャイズを買うのは起業家じゃないとドリーミングルームのテキストに書いてあって、その時誰かが質問したんですよね。”でも自分たちは、いまあなたのフランチャイズを買っているようなものじゃないでしょうか?”って。ガーバーがどう答えるんだろう?と思ってたんですが、彼の答えは、”あなたたちは私の認定プログラムに参加して、起業家としてのトレーニングを受けてるんだ”という感じだったと思います。

近藤さんの場合、そのトレーニング期間を経て新しいビジネスを創ったということですね。

 

近藤氏
そうですね。

この本が埋もれるのはもったいないなと思ってました。こういうこと書いてる本ってあんまりないので。

 

清水
日本の本だと大体精神論で終わりますからね。

 

近藤氏
そう。大事だけど、わからない。起業家がどうやって目覚めるのか。

 

清水
プロジェクトXですよね。

 

近藤氏
そうそう。あれですね。それを伝えたかったのが、ガーバーがドリーミングルームを始めた理由ですよね。大成功する人はドリームがある。それがあるかないか。ビジネスチャンスを買うとビジネスモデルは上手く回るけど、ドリームから始まってないので偉大なビジネスにはならないと。

 

清水
そうですね。今日はどうもありがとうございました。


 

インタビューは40分くらいしたので実はもっとあったのですが、色々と公開できないこともあったので、抜粋してお届けしました。

ドリームの概念は本当に難しいのですが、前回、今回の内容を通じて、少しでもお伝え出来たら幸いです。

では、本日は以上となります。