社長(経営者)が忙しい、時間が無い10個の理由と解決策。



清水直樹
今日は経営者が忙しい、時間がない10個の理由を話したいと思います。

 

社長=忙しい、時間が無いは幻想

一般的には社長であるならば、時間がないとか忙しいのは当たり前と思われているんじゃないかと思います。皆さんの中にも忙しく働いている方いらっしゃると思うんですけれども、経営者なので、このくらいの忙しさというのは当たり前だろうと思っている人は多いんじゃないかなと思います。

でも私たちの周りにいらっしゃるできる社長、業績を上げている社長の多くは、実はあまり忙しいとか時間がなさそうに見えない社長が多いのかなと思います。

なので本当は経営者=忙しいとか時間がないというのは、幻想であるということなんですね。できる経営者ほど実は時間にゆとりがあるということなんです。以前の動画でもお話ししたんですけれども、アメリカの本で日本でも翻訳されている本があるんですけど、自力で1000億円稼いだ人たち、主には起業とか経営者なんですけれども、そういう人たちの特徴をまとめた本があるんです。その中に書いてある自力で1000億円以上稼いだ人の共通している一つの特徴としては、彼らが全く忙しそうに見えないということなんですね。

もちろん1000億円稼いで、もうリタイアした人は、時間があるのは当たり前ですよね。でも彼らは現役なんだけれども、全く忙しそうに見えないということなんです。なぜかという話も後でしたいと思うんですけれども、とにかく忙しいとか時間がないというのは、実は幻想であるということなんですね。

私たちも日頃、多くの社長とお話しするんですけれども、忙しいとか時間がないと言っている社長の会社は、なかなか成長が難しいかなというのがありますので、そういう点から考えても、まずこの考え方、社長なんだから忙しくて当たり前だという考え方を取っ払って見ていただくといいのかなと思います。

 

社長は些末な仕事をしてはいけない

忙しい、時間がないというのは、ようは社長が些末な仕事に追われているということなんですよね。些末な仕事、重要でない仕事ですね。社長が重要ではない仕事に追われていると、会社というのは当然ながら成長していかないわけですよね。少なくとも会社は、まだそんなに大きくないときには、一番の資源は何かというと、やっぱり社長の時間なわけなんですね。社長がいかに時間を使うかで、会社が成長したりしなかったりするということなんですね。

なので今日は時間がない、忙しいと感じている社長の10個の理由というのをご紹介して、かつそれに対してどうすればいいのかお話しできればと思っております。

 

社長が忙しい、時間が無い理由①基本スキルの欠如

ます一つ目、基本スキルの欠如です。基本スキルというのは、タスクをこなしていくスキルのことを指しています。もしくは時間管理の基本スキルも、ここに当てはまるかなと思います。

例えば

  • 一度に一つのことをちゃんとやる
  • 緊急な仕事よりも重要な仕事を優先させる
  • まとまった時間をとって集中して仕事をやる

こういった基本的なスキルですね。世間的によく言われている時間管理とか仕事管理のスキルのことを指しています。これが欠如していると、どうしても忙しい、時間がないとなってしまいます。

 

自力で1000億円稼いだ人が忙しく見えない理由

先ほど自力で1000億円稼いだ人の特徴として忙しく見えないという話をしたんですけれども、なぜ忙しく見えないかというと、彼らは一度に一つのことにしか取り組まないからです。本当はいろいろやらないといけないことがあるんだけれども、その時々では一つのことにしか集中していないので、全く忙しそうに見えないというわけなんですね。

逆にいつも忙しいとか、時間がないと言っている人は、いろんなことを同時にやってしまうということなんですね。例えば動画を見ながら例えば何か作業をしているというのは、ようはマルチタスクをしているということですね。そうすると忙しそうに見えるというわけなんですね。

でも本当は一度に一つのことに集中した方が効果的な仕事になると言われています。

 

基本スキルを身に付けるには?

基本的なスキルは、学べば身につきますので、本やとか行って、時間管理とか仕事の進め方とか、そういうノウハウいっぱいあるので、そういうところから自分にも使えそうだなと思うやつを一つ一つピックアップして、一個一個実践していくということですね。一気に全部やろうとすると、いきなり仕事スタイルを変えるのは難しいので、この1週間はこれを試してみようみたいな感じで、一個一個自分の身にしていくということが大切かなと思います。

 

社長が忙しい、時間が無い理由②現場仕事に入りすぎ

二つ目です。現場仕事に入り過ぎということです。社長が現場に入って忙しく働いている会社のことを職人型ビジネスと呼んでいるんですけれども、これも社長が忙しい、時間がない理由ですね。現場仕事は日々回っていますので、そこに自分が入り込んじゃうと、当然ながら忙しくなりますよね、ということですね。

現場仕事というのは何かと言いますと、商品をつくる、売る、届ける、この三つの作業のことを指しています。業務的にいうと開発であったりとか、営業、あと納品、こういう業務のことを現場仕事というふうに呼んでいます。

社長がこういう現場仕事に入ってしまうと、本来社長がやるべき仕事に集中できないということになるわけですね。これは会社として非常にまずい状況になります。さっき言った営業、開発とか納品というのは、それぞれの担当者がやるべき仕事なんですね。組織として動いていますので、当たり前なんですけれども、開発は開発の担当の人がやる、営業は営業の担当の人がやる、納品は納品の担当の人がやるということですね。社長は何をやるかというと、社長の仕事をするのが担当なので社長の仕事をしないといけないんですね。

だけども多くの社長は今まで自分が現場仕事をやってきたので、この仕事は自分でやらないといけないと思い込んじゃっているわけなんですよね。それで結局人は増えても現場仕事に自分がどっぷりはまっちゃっているので、経営する仕事ができないということで、忙しい、時間がないというふうになっているというわけですね。

 

現場から抜ければ社長は暇になる

実際現場仕事から抜けることができればの話なんですけれども、社長の時間はめちゃくちゃ豊かになるというか、めちゃくちゃ増えます。もし皆さんが今現場の仕事をやっている、入り込んでしまっているという方がいらっしゃったら試しでいいので、1日だけとか、もしくは3日だけとか、もしくは1週間だけ現場仕事をやらないという決断をしてみてほしいんですね。

そうすると今まで忙しいとか、時間がないと思っていたんだけれども、めちゃくちゃ時間が余るということに気づくと思います。これはうちのお客さんも、そうなんですよね。今まで現場仕事をやらないといけないという状況だったところを仕組み化して、現場仕事を他の人に任せられるようになると、めちゃくちゃ時間が増えるんですね。

そうすると逆に社長として何をすればいいのか分からなないというご相談もあったりするわけですよね。なので忙しい、時間がないというのは幻想である、自分が現場仕事に入り過ぎちゃっているから、そういうことになってしまうということなんですね。

 

現場仕事から抜けるには?

なのでこれを解決するには、現場仕事に入らないということなんですけれども、これは、いろんなやり方があります。もちろん現場仕事の仕組み化して誰かに任せられるようにしないといけないし、社長の心理的な面もあるわけですね。やっぱり人に任せるのが怖いとか、現場仕事やっていないと仕事している気にならないとか、そういうメンタル的なところもあるので、一概にこれをやればいいというふうに言えないんですけれども、さっき言った通り、例えば1週間のうち1日現場に行かないとか、3日間行かないとか、少しずつ進めていただくと、どのようにすれば自分が現場に入らなくても回るようになるのかというのが分かるかなと思います。

 

社長が忙しい、時間が無い理由③時給を知らない

次は時給を知らないということですね。社長はもちろん時給制で働いているわけではないですね。役員報酬を年間とかでもらってやっているわけなので、時給制ではないんですけれども、とはいえ社長としての時給を計算するというのは、結構役に立つ考え方なんですよね。

分かりやすい例でいうと、例えば自分の年収を1億円にしたいと思ったら、社長は時給を5万円にしないといけないんですね、最低でも。なぜ5万円かと言いますと、月間の稼働時間は160時間だと仮定します。そうすると160×5で800万円になりますね。×12で大体年収で1億円くらいになるわけですね。なので1億稼ごうと思ったら毎時間、毎時間5万円分の仕事をしないと絶対そこに到達しないという話になってくるわけですね。



なので皆さんの取りたい収入であるとか、実現したい売り上げがあると思うんですけれども、そこから逆算して自分はいくら分の働きをしないといけないのかというのが分かってくるんですね。

それ以下で他の人に任せられるような仕事というのは、自分の手からどんどん手放さないといけないということですね。

逆にこれができると、些末な仕事というのが、どんどん自分から手離れしていきますので、忙しい、時間がないという状況から抜け出せるんじゃないかなと思います。

 

社長が忙しい、時間が無い理由④マイクロマネジメント

次マイクロマネジメントですね。これは救いがたいマネジメントのスタイルと私は考えているんですけれども、マイクロマネジメントというのは、部下のやった仕事を細かくチェックする、もしくは部下の働きぶりを細かく監視するマネジメントの仕方のことを指しています。

これをやっていると社員が増えれば増えるほど社長は忙しくなるということですね。もちろん監視対象が増えますので、社長としては。そうすると自分の仕事をする余裕もなくて、とにかく部下のやってきた仕事をチェックするとか、部下の仕事ぶりを監視するということに余計な時間を取られますので、忙しい、時間がないという状況になってくるということですね。

うちのお客さんでも、たまにいらっしゃるんですね、マイクロマネジメントをしている人が。会社の仕組みづくりをお手伝いするんですけれども、マイクロマネジメントをしている社長の、会社の仕組み化をお手伝いするのは結構難しいんですよね。どんな仕組みをつくっても結局社長が全部口出しして直接管理しようとするので、仕組みがなかなか機能しないということになります。

なので、まず社長の考え方を変えないと、いくら仕組みを導入しても難しいという話になるわけですね。

 

社長が忙しい、時間が無い理由⑤過剰な人員

次は過剰な人員ですね。会社の中に人が多過ぎるということです。社長としては、そもそも自分の仕事であるとか、会社の中の業務が増えてきたので、人を雇ってもっと楽にしようという話になるわけですね。

でも一方で人が増えれば増えるほど、社長の見ないといけない人が増えるわけですね。管理しないといけない人が増えるので、余計忙しくなるというパターンがあったりします。当然人が多ければ多いほど、管理工数が増えるわけですね。そうすると、そこに社長の時間が取られてしまうということですね。

管理する仕事というのは、社長の仕事の中では3分の1くらいしかないわけですよね。3分の1以下に本当は抑えるべきなんですね。管理する仕事というのは中間管理職の仕事なので、社長の仕事ではないんです、本来は。そこに社長が時間を取られると、これはまた問題であるということになってくるわけです。

昔は人を増やせば増やしただけいいみたいな、雇用を増やせば増やすほど偉い社長だ、みたいな価値観がありましたけれども、今はそうじゃないので、少人数で、いかに大きなインパクトのある仕事をするか、いかに大きな価値を世の中に提供するかということの方が大切なので、そこの考え方を改めていくということかなと思いますね。

 

社長が忙しい、時間が無い理由⑥委任システムの欠如

六つ目、委任システムの欠如ということですね。自分の仕事を社員に委任するための仕組みがないので、結局自分でやってしまう。任したんだけど正しい委任の仕方をしていないので、その尻拭いを社長がしてしまうというケースですね。

最近はあまりないですけれども、昔はよく勉強会とかセミナーをやった後に、懇親会という名の飲み会をやるわけですね。その飲み会の場でしょっちゅう社員から電話がかかってくる社長がいるんですよね。大体決まった社長なんですけれども、そういう社長は、とにかく社員に仕事をふっているんだけれども、それのフォローアップで忙しいということなんですね。いちいち社員から問い合わせがくるわけですよ。この件、どうしましょうかとか、この件どうしますかという、そういう問い合わせが頻繁にかかってくるわけですね。

なので飲み会に行っても、なかなかその場に集中できないという話になってくるわけですね。これも忙しい、時間がないの理由になってきます。

これは委任の仕組みをつくるということなんですけれども、会社の中で仕事を誰かにふる場合には、こういうフォーマットでやるとか、ここまでやってもらうとか、ちゃんと決めて、その報告の仕方というのをちゃんと決めておくということですね。委任の仕組みをつくりましょうということです。

 

社長が忙しい、時間が無い理由⑦単価が安い

次、安い単価ということですね。単価が安いので、より多くのお客さまに対応しないといけないので、忙しくなるということですね。売り上げを上げるには単価を上げるか、顧客数を増やすかという基本的には二つしかないわけですね。

少数のお客さまから高単価で、かつ高利益率の商品を買ってもらっている場合には、比較的社長の時間というのは、ゆとりがあるようになります。当然ながら一人のお客さまから、いっぱいお金をいただきますので、その分そのお客さまに対して集中できるということになりますね。

一方で安い単価でより多くのお客さまに対応しようとすると、いろんなお客さまに対応しないといけないという案件が来ますし、問い合わせも来ますので、その分忙しくなるということですね。これは社長に限らず社員の人も安い単価でやっていると、非常に忙しくなる傾向にあるということですね。

 

社長が忙しい、時間が無い理由⑧ビジョンの欠如

次、ビジョンの欠如。実はこれが結構大きいかなと私は思っているんですけれども、ビジョンというのは、ようするに会社の青写真ですね。自分の会社は将来こうなっていくんだという道筋だったりとか、長期的な展望のことを指しています。実はこのビジョンがないと、社長として何をすべきかというのが分からないわけですね。

なのでビジョンがない会社というのは、冒頭に申し上げた通り、些末な仕事にみんなが忙しくしているという状況になるわけです。ビジョンがないと、どの仕事が重要で、どの仕事が重要じゃないのかというのが分からないわけですね。なので重要じゃない仕事も重要な仕事も、ごちゃ混ぜで日々やっているので、忙しさがずっと続いていくというわけですね。

一方でビジョンがちゃんとある会社というのは、今はうちには必要のないことだなというのが明確に分かるわけですね。そうすると本当に重要な仕事にその場で集中できるということですね。なので8番目のビジョンの欠如というのは、めちゃくちゃ大事ですね。これがないと、いつまでたっても忙しい、時間がないという状況になります。なので、ぜひ皆さんもビジョンを考える時間を取っていただくといいのかなと思います。

 

ビジョンを描く時間が無いのではなく、ビジョンが無いから時間が無い

一方で忙しくてビジョンを考えている余裕がないという社長もいると思うんですけど、これは考え方が逆で、忙しいからビジョンが描けないのではなくて、ビジョンがないから、さっき言った通り、日々の仕事は忙しくなっちゃうということなんですよね。

なのでビジョンをつくるというのは最優先にしていただいて、取り組んでいただくといいのかなと思います。

 

社長が忙しい、時間が無い理由⑨雑多な環境

次、雑多な環境ですね。雑多環境というのは、いろいろありますよね。物理的な環境が雑多であるということもあるし、デジタル空間、フォルダとかファイルが雑多の状況で、ごちゃ混ぜになっているということですね。

なぜ雑多な環境になっていると忙しいとか、時間がないという状況になるのかというと、物を探すのに時間がかかるわけなんですよね。今の時代何かの調査で見たんですけど、結構な割合の時間を必要なデータとか、必要な情報を探す時間に使っているというデータがあったんですね。



なぜそういうことが起こるのかというと、デジタル空間とか、自分の仕事の物理的な環境、これが雑多な状況になっているので、探すのに時間がかかるということなんですね。その分、無駄な時間になりますよね、ということで重要な仕事はできないということになります。

なので実は仕事環境の整理整頓というのは、社長の忙しさとか、時間がないという状況を解決する一つの大きな要因になってくるということですね。

 

社長が忙しい、時間が無い理由⑩IT化の欠如

最後10番目ですね。これは言うまでもないのですけれども、IT化の欠如ですね。いまだに結構アナログなやり方で時間を浪費している会社が結構あると思います。

今いろんなクラウドのツールがありますので、相当部分をオートメーションできちゃうんですよね。それをやらずに人を介してやっているというのは、まさに時間の無駄ということですね。

IT化の欠如によって起こるデメリットとして忙しいとか、時間がないとかあるんですけど、もう1個は若手が離職していくということもあったりします。やっぱり若い人はITに慣れていますので、入った会社で非常にアナログなやり方でやっていると、非効率なやり方に嫌気がさしちゃうんですね。そうすると、こんな古臭い会社にはいられないと辞めていってしまう、人材確保の面でもIT化というのは結構大事なんですよね。

これは調べればいろいろありますので、今、自分がやっている業務の中でルーチン化できるやつ、特に。そういうのはIT化できる可能性がかなり高いので、そういうのをどんどん導入していくということですね。

 

 

忙しい、時間が無い社長は仕組み化で解決

今日は経営者が忙しい、時間がない理由を10個ご紹介しました。私たちが日頃お手伝いしている仕組み化というのは、経営者の自由時間と会社の成長を両立させようという話をしていますので、今日の10個の中から自分に当てはまっているものは何かなということで、働き方であったりとか、環境を見直していただいて、自由時間と会社の成長、これを両立していただければと思います。

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