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業務標準化の進め方【売上9倍の事例も】


清水直樹
業務標準化は、スケール可能な事業を創り上げるうえで必須の考え方です。本記事ではその意味や進め方(手順)についてみていきましょう。
目次

業務標準化の定義とは?

業務標準化は、組織内で行われる様々な業務や作業のやり方を統一し、アウトプットや品質に一貫性を持たせることを指します。特定の業務が部門や担当者によって異なるやり方で実施されないようにし、全スタッフが同じ基準に基づいて作業できるようにするのが業務標準化です。

業務標準化と定型化や平準化の違い

業務標準化、業務平準化、業務定型化は似たような概念であり、一貫性の確保、効率向上、予測可能性の向上など、共通した目的を持っています。あえて、表にして比べると以下のようになります。

項目 業務標準化 業務平準化 業務定型化
定義 業務プロセスや手順を基準や規則に従って統一 業務プロセスや手順を合理化して効率向上 特定の業務やタスクを標準的なパターンに従って実施
目的 一貫性の確保、品質向上、効率化、コスト削減 無駄や遅延の削減、業務流れのスムーズ化 予測可能性の向上、品質の向上
方法 標準的な方法論の導入 業務プロセスの再設計や最適化 標準的なパターンやフォーマットに従った実施
適用範囲 業務プロセスや手順全般 特定の業務プロセスや手順 特定の業務やタスク
対象業務の性質 汎用性があり、多岐にわたる業務に適用可能 特定の業務プロセスが対象 ルーチンで変更が少ない業務に適用
影響 一貫性向上による品質向上、効率化、コスト削減 効率の向上による生産性向上、無駄削減 予測可能性向上による品質向上

ご覧の通り、これらの概念は非常に近いものと言えます。社内で業務標準化のプロジェクトを進める場合には、言葉の定義に囚われず、何を目的にするのか?をよく議論し、共通認識にすることが大切でしょう。

見える化、標準化の違い

「⾒える化」と「標準化」も関連している用語です。見える化とは、業務において、やり⽅やコツが暗黙知となっているものを誰もが把握できる状態にすることを指します。業務内容を整理してわかりやすい形で資料やドキュメントにまとめることで実現します。「⾒える化」と「標準化」はセットで実現することが重要です。業務を「標準化」し、さらに「⾒える化」することで組織のノウハウとして活⽤できる状態となります。

見える化の詳細は以下で解説しています。

「見える化」の本当の意味と実践方法

 

業務標準化のメリットとデメリット

業務標準化は組織に多くのメリットをもたらす一方で、柔軟性の制約や社員のモチベーション低下などのデメリットも考えられます。

業務標準化のメリット

業務標準化には様々なメリットがあります。

作業効率の向上

同じ手順やプロセスを繰り返し行う必要がなくなり、作業者は準備や調査にかかる時間を節約でき、生産性が向上します。

品質の一貫性の確保

明確な手順や基準があることで、業務の品質が一定に保たれます。判断基準が統一されることで、異なる担当者や部門による作業のばらつきが減り、品質向上に寄与します。

作業スピードの向上と生産性向上

標準化されたプロセスにより、作業スピードの向上と生産性の向上が実現されます。業務が標準化されていない場合、スタッフは毎回毎回、作業のやり方を自分で考えなくてはなりません。しかし、前に行った仕事のやり方を標準化させておけば、それに従うことでムダに悩むことがなくなり、より創造的で付加価値の高い仕事に集中することが出来ます。

作業知識の記録とストック

担当者の離職時でも作業知識が組織内に残ります。標準的な作業手順を社内に保管することで、1人の担当者だけがクリティカル(欠かせない)なプロセスに責任を持たなくて済みます。

業務標準化のデメリット

一方、業務標準化には、いくつかのデメリットが発生する可能性もあります。

専門性が必要な業務への対応難易度

高度な専門性を要する業務は、標準化が難しい場合があります。個別の専門知識やスキルが必要な場合、標準化が逆効果となり、対応が難しくなります。

業務内容の変化や影響範囲の広がりへの適応難易度

標準化を検討している業務が頻繁に変化する場合や、影響範囲が局所的でない場合、標準化が難しくなります。

担当者のモチベーション低下

単純かつ標準化された作業は、それを担当する人の創造性を奪い、モチベーションの低下につながる可能性があります。担当者が単調な作業に飽きてしまうことに注意が必要です。

 

業務標準化が出来ている状態とは?

業務標準化が達成されている状態は、業務プロセスが最も生産的で効率的な方法に統一され、それが誰にでも共通の認識として明確になっている状態を指します。以下に、業務標準化が達成されている際の主要な特徴をいくつか挙げてみましょう。

業務プロセスの理解

作業メンバーだけでなく、マネージャーや管理者を含めた全員が業務全体の流れを理解している状態です。これにより、関係者が同じ基本的な業務理解を共有し、コミュニケーションが円滑になります。

業務プロセスの統一化

作業方法が最も生産性の高い方法に統一され、流れが統一されています。これにより、同じ業務が異なる場所や部門で実施されても、一貫性があり、混乱が少なくなります。

作業あたりの必要工数の明確化

1件あたりの対応や各ステップで発生する作業工数が明確になっています。これにより、業務の効率性やリソースの適切な配置が容易に判断できます。また、必要な作業量を正確に見積もることができ、計画や予算の策定が効果的に行えます。

業務パフォーマンスの計測ができる

ステップ・バイ・ステップで作業内容が詳細に記載されているため、作業にかかった時間や工数を測定・比較できます。これにより、業務の効率性や従業員のパフォーマンスを定量的に評価し、改善の余地を見つけることができます。

業務標準化が達成された状態では、企業全体がより効率的で透明性のある運営が可能となり、新規メンバーの教育や管理も容易になります。

業務標準化の進め方と手順

業務標準化の進め方と手順
業務標準化の進め方と手順

では、実際の業務標準化の進め方と手順を5つのステップで見ていきましょう。

ステップ1: 標準化の目的と対象業務を決める

標準化の成功は、目的と対象業務の適切な選定から始まります。標準化プロジェクトのスコープなどとも呼びます。プロジェクトが達成するべき目標や成果物、プロジェクトの範囲や限定事項など、プロジェクトの対象となる全体の定義を指します。具体的には以下のようなことを決めます。



  1. プロジェクトの期間:
    • いつまでに標準化のプロジェクトを完了するか。
  2. スコープ(対象の範囲):
    • 対象とするチーム、業務はどこまでか。
  3. 定量的なゴール(KGI・KPI):
    • どの項⽬をどれだけ改善するか。
  4. メンバー:
    • 標準化に取り組むメンバーは誰か(ヒアリング対象者も含む)。
  5. 背景:
    • どのような理由で標準化に取り組むのか。

これらの考慮事項は、プロジェクトの計画や進捗管理、チームメンバーの指針などを明確にし、プロジェクトの成功に向けて方向性を提供します。以下により詳しく見てみましょう。

1.1 目的と目標の確立

標準化を進める主な目的と目標を特定します。目的はたとえば、効率向上、品質保証、コスト削減、継続的な改善などがあります。最初に目的を共有しなければ、プロジェクトの途中で混乱に陥る可能性が高くなります。目標は目的に向かって、具体的な数値目標を定めたものです。以下に例を示します。

目的 目標
ミス件数の削減 現在発生しているミスの件数をクォータごとに平均1回から、年間で2回まで引き下げる。
生産性の向上/費用対効果の改善 1人月あたりで対応可能な作業件数を50%増加させ、かつ作業にかかるコストを10%削減する。
1件あたりの作業にかかる時間を25%削減し、その結果としてコスト対効果を向上させる。
属人化の解消 新規メンバーの立ち上げを2週間で行えるようにし、その効果として1ヶ月目の作業生産性を80%以上に維持する。
チームメンバーのそれぞれが主要業務だけでなく、補助業務も含めて合計7種類以上の業務を柔軟に対応できるようにする。
計測できる状態になる 作業ステップごとにかかっている工数を時間精度でなく、分単位で定量的に測れるようにし、誤差を5%未満に抑える。

1.2 対象業務の明確化

どの業務を標準化の対象とするかを決めましょう。

  • 重要業務の選定: 標準化する業務は組織の中で特に重要であるか、または標準化により最も効果的な影響が期待できる業務を選定します。
  • 影響度と実現可能性のバランス: 対象業務の標準化による影響度と、実現可能性のバランスを考慮します。
  • 業務の範囲の明確化: 対象業務の具体的な範囲を明確に定義します。

1.3 関係者の関与

  • 関与者の特定: 標準化の過程において影響を受けるステークホルダーを特定し、彼らの期待や要件を理解します。
  • コミュニケーション戦略の策定: 関与者への適切なコミュニケーション戦略を策定し、彼らがプロセスに参加しやすくします。

以上の要素を踏まえて、標準化の目的と対象業務を明確に定義することで、後続のステップでの効果的な進捗が可能となります。

ステップ2: 業務を徹底的に洗い出す

この段階では、対象となる業務を詳細かつ包括的に把握し、それをもとに標準化に必要な情報を収集します。

2.1 業務の詳細な洗い出し

業務の可視化
仕組み経営のテキストより

業務全体の分解: 標準化する業務を細かな単位にまで分解し、具体的な作業やタスクを明確にします。仕組み経営では、以下のようなフォーマットに業務を整理します。 いきなり表に整理するのが難しい場合には、業務の流れに沿って、やることをポストイットで洗い出し、それを表にまとめていくこともあります。

ポストイットで業務整理
仕組み経営のテキストより

 

2.2 業務の優先順位付け

重要業務の特定: 洗い出した業務の中から、組織の戦略や目標に特に影響を与える可能性が高い業務を特定し、優先順位を付けます。

  • 発⽣している⼯数が多いもの
  • 業務全体においてボトルネックになっているもの
  • 属⼈化度合いが⾼いもの

などが優先順位が高い業務となります。

ステップ3: 業務フローを再設計する

業務フローの再設計は、ステップ2で定めた標準化の対象となる業務プロセスを分析し、効率性や品質向上を図るための改善を行うことです。

4.1 業務フローの詳細な分析

  • 現行業務フローの把握:現行の業務フローを詳細に理解し、各タスクやプロセス、関連する役割や情報の流れを把握します。
  • ボトルネックや無駄なステップの特定:業務フローで時間のかかるボトルネックや無駄なステップを見つけ、改善が必要な領域を特定します。

4.2 改善のための再設計

  • 効率性向上の検討:ボトルネックや無駄なステップを解消し、業務全体の効率性向上を考えます。新しい手順やツールの導入も検討します。
  • 品質向上の観点からの再設計:業務の品質向上を図り、プロセス内のエラーを軽減するために改善策を考えます。トレーニングや標準化された手順も検討します。

4.3 チームの参加とフィードバック

スタッフのフィードバックの取り入れ:現場のスタッフや関係者の意見を尊重し、業務フローの再設計に関するフィードバックを積極的に取り入れます。

ステップ4.業務の文書化

改善した業務を文書化し、誰が見ても業務の遂行方法が分かるようにします。ここでは、手順書やワークフロー図、チェックリストなどが使われます。

業務の文書化
仕組み経営のテキストより

文書化の方法

文書化の方法はいくつかあります。

  • 作業手順書:その名の通り、各作業の手順を文章にしたものです。
  • 業務フロー図:各作業の手順をフロー図にしたものです。
  • チェックリスト:各作業で守るべき事柄をチェックリスト化したものです。

これらを組み合わせ、業務の文書化を行います。

手順書(マニュアル)については、以下に詳しく解説しています。

マニュアル作成大百科。実例をもとにコツやツール、テンプレートまでを解説。

マニュアル作成大百科。実例をもとにコツやツール、テンプレートまでを解説。

 

ステップ5.標準化された業務の現場定着

標準化された業務を現場に確実に定着させていきます。

勉強会やOJTの実施

勉強会やOJTの計画と実施は、新しい業務内容を作業メンバーに効果的に浸透させるための重要なステップです。勉強会では理論的な知識を提供し、OJTでは実際の業務において手順やベストプラクティスを実践的に学ぶことができます。トレーニングプログラムは従業員のスケジュールや業務負荷を考慮して柔軟に構築し、参加者が理解を深められるように工夫されるべきです。

段階的な定着

熟練度の高いメンバーに最初に新しい業務内容を導入し、その後他のメンバーにも段階的に展開していく手法は、変更管理を効果的に行う方法の一つです。このアプローチにより、一気に業務プロセスを変更することなく、スタッフが変化に適応できる時間と余裕を確保できます。また、熟練メンバーが他のメンバーをサポートすることで、スムーズな移行が可能です。

現場からのフィードバックの取り入れ

定着のプロセス中に、現場からのフィードバックを積極的に取り入れることが重要です。現場の声を反映させ、適切な調整を行うことで、業務プロセスの標準化がより適切かつ効果的に進められます。フィードバックを得る手段としては、アンケート、ミーティング、または定期的なフィードバックセッションを設けるなどが挙げられます。

標準化の利点の明確化

スタッフに対して、標準化された業務プロセスの導入による利点や改善点を、改めて明確に伝えることが必要です。これにより、変化の意義を理解しやすくなり、積極的な参加や協力が期待できます。

これらのアプローチを総合的に採用することで、業務プロセスの標準化をより効果的に進め、現場において変革を確実に根付かせることが可能です。

業務標準化が進まない理由

業務標準化が進まない理由はさまざまですが、主に以下の要因が挙げられています。

優秀な社員の存在

優秀な社員は、自分のやり方で業務をこなすことができるため、標準化の必要性を感じない場合があります。そのやり方は他の社員には移植が難しく、彼らの特有の「勘」や「感覚」に依存しています。



管理者がプレーヤー

組織の管理者がプレーヤーとしての役割も担っており、仕組みづくりや標準化に十分な時間とリソースを割くことが難しい場合があります。管理者が仕組みづくりに十分に集中できないことが進捗の妨げになります。

管理者の標準化への理解不足

管理者たちは自分自身が成功を収める中で成長してきたため、標準化に対する理解が不足している可能性があります。彼らがどのように仕組み化すれば良いかを理解せず、それに取り組むことが難しいとされています。

業務の手間と面倒くささ

業務フローの標準化は初めは手間がかかり、面倒くさい作業とされがちです。特に優秀な社員や管理者は、目の前の楽な方法を選びがちで、仕組み化に取り組む意欲が低いことが挙げられます。

これらの問題を解決するには、経営トップが業務標準化を組織の戦略的な課題として位置づけ、自ら率先して実行していく必要があります。

業務標準化に役立つフレームワークや思考ツール

そのほか、業務標準化に役立つ考え方をいくつか見てみましょう。

ECRS (Eliminate, Combine, Rearrange, Simplify)

ECRSは、業務プロセスの改善を促進する手法であり、4つの要素で構成されています。以下にそれぞれの要素について詳細に解説します。

Eliminate(ムダな業務やルールの排除)

このステップでは、不要な業務や過剰なルールを特定し、それらを排除することを目的とします。

  • 不要なステップやプロセスを洗い出す。
  • 無駄な報告書や手続きを削減する。
  • 不要な会議や対面のやりとりを見直す。

Combine(似た業務の統合)

このステップでは、類似した業務を一つに統合し、業務の合理性を高めます。

  • 似たような業務やプロセスを特定する。
  • それらを統合して、重複を排除する。
  • リソースの最適利用や効率向上を図る。

Rearrange(業務プロセスの整理)

このステップでは、業務プロセスの順序を最適化し、スムーズな流れを作り出します。

  • 現行の業務フローを分析し、ボトルネックや遅延がないか確認する。
  • 各業務ステップの関連性を評価し、最適な順序に整理する。
  • タイムラグや遅延を最小化するために、適切な並び順を設計する。

Simplify(業務の単純化)

このステップでは、複雑な手順やプロセスを単純化して理解しやすくし、効率を向上させます。

  • 複雑な手続きや作業手順を簡素化する。
  • 分かりにくい用語や記述をシンプルにする。
  • 複雑さを取り除くことで、トレーニングや導入の容易さを追求する。

 

KPT

KPTは、業務を振り返り、継続的な改善を進めるための手法であり、Keep(継続すること)、Problem(課題や改善点)、Try(解決策)の三要素から構成されています。

Keep(継続すること)

  • 現在の業務やプロセスで良好な成果や効果があった点を挙げます。
  • 達成した目標や成功した取り組みを指摘し、これらを継続することで組織の強みを維持します。
  • Keepの選定は、組織が肯定的に評価し、継続して取り組む価値があると考える活動や手法に焦点を当てます。

Problem(課題や改善点)

  • 現在の業務やプロセスで生じた問題や課題を洗い出します。
  • 問題が発生した背後にある原因や要因を分析し、改善の余地がある点を特定します。
  • これによって、現行の業務における障害や効率の低下を解消し、業務プロセス全体を向上させるための機会を見つけます。

Try(解決策)

  • 問題や課題に対する具体的な解決策や改善アクションを提案します。
  • Tryの段階では、新しいアイデアや手法を導入して問題に対処することが含まれます。
  • これにより、現行の業務をより効果的にするための新しいアプローチやプラクティスを取り入れ、継続的な改善を実現します。

KPTの詳細なやり方は以下に記載しています。

KPT法とは?振り返りの進め方を完全解説。

 

【事例】非定型業務の標準化で売上9倍

これまで業務標準化について見てきました。一般に標準化は定型業務が多い業種の場合に有効とされています。中小企業の大半を占めるサービス業では非定型業務が多いと考えられており、標準化が進んでいないのが実態ではないでしょうか。しかし、非定型業務が多いサービス業であっても、標準化は可能です。以下では、インターネットマーケティングのコンサルティングを行っている会社(クライアントの実例)をもとに、サービス業の標準化について見てみましょう。

業務標準化前の状況

標準化に取り組む前、同社の社長は働く時間は非常に長く、週に80時間以上働いていました。同時に、仕事に没頭しすぎて、離婚。人生も事業も混乱状態にありました。

マーケティングのコンサルティングという仕事柄、自分の個人的なスキルや知識に依存することが多く、社員を雇ってもあまり戦力にならず、自分が前線で働き続けるという状態でした。

案件はウェブサイトの構築から広告の運用、SNSの運用など多岐にわたり、業務の高度さがクライアントを獲得できている理由でしたが、同時に、それが人を育成する難しさにもつながっていました。

業務標準化に向けて取り組んだこと

  1. コアプロセスの特定と標準化
    • サービスをパッケージング化し、ブログパッケージ、ソーシャルメディアパッケージ、ウェブサイトパッケージなど、特定のパッケージを作成し、サービスや見積もりを標準化しました。
    • サービス業の場合、特に非定型業務が多い場合でも、共通のプロセスや手順を特定し、これを標準化しておくことが重要です。
  2. パッケージングと価格設定
    • サービスや商品をパッケージ化し、それに対する価格を設定することで、顧客からの問い合わせに対応しやすくなります。
    • パッケージ化により、見積もりや提案が迅速かつ効率的に行えます。
  3. ターゲット顧客の絞り込み:
    • 住宅販売業界に特化し、顧客を絞り込みました。特定の業界やニッチに焦点を当て、その分野での専門性を高めることが非常に重要です。
    • ターゲットとなる顧客層をしっかりと設定し、それに合ったサービスを提供することが業務の標準化につながります。
  4. 成果保証と効果測定:
    • 結果が出ないサービスは提供しないと決め、成果を保証し、それを顧客と共有することで信頼を構築しました。
    • マーケティングやサービス提供の効果を定期的に測定し、必要に応じてプロセスを調整します。
  5. ブランドと文化の構築:
    • ブランドを明確にし、それを社内外に発信しています。これにより、自社のビジョンや価値観を共有し、一貫性を保つことができます。
    • 文化づくりにはコミュニケーションが欠かせず、社員とのコミュニケーションを重視しています。
  6. 採用プロセスの強化:
    • 採用プロセスにおいて、候補者に対してブランドやビジョンを伝え、文化に合致するかどうかを見極めています。
    • 社員の選択が文化に合致していることは、業務の標準化を維持する上で重要です。

業務標準化の結果

このような取り組みの結果、社長以外でもクライアントに対応できるようになりました。同時に顧客層も絞り込んだことによって、サービスの価値が高まり、売上は業務標準化前の9倍にもなりました。

このように、非定型業務が多いコンサルティングのような業態でも標準化し、会社を成長させていくことは可能なのです。

 

業務標準化なら仕組み経営へ

以上、業務標準化について見てきました。仕組み経営では、ここで述べた進め方やポイントにそって、業務の標準化を進め、生産性の向上や属人化の排除をご支援しています。仕組みで成長する会社作りを目指す方は、以下から仕組み化ガイドブックをダウンロードしてご覧くださいませ。

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