組織づくりの原則14個

清水直樹
清水直樹
今日は組織づくりの原則について紹介していこうと思います。

組織づくりとは大体社員数が5人とか、もしくは10人くらいになってきて、さらに成長させていこうと思うといよいよこの組織をどうやってマネジメントしていくか、どうやって組織を円滑に運営していくかが経営者は気になるところになってくるわけです。

今、組織論というのは非常にいろんなタイプのものが出てきていると思います。その中でも組織づくりの原則は100年くらい前からずっと変わらずに存在しています。

今日はそんな組織づくりの原則、計14個を紹介していきたいと思います。

 

動画でも解説しています。

原則を活用して組織づくりを進めるにはこちらから

 

100年前に開発された組織づくりの原則

今回紹介する原則はファヨールという人が開発した原則になっています。

普通はこういう原則を開発したり、提唱したりするのは学者が多いですけど、このファヨールという人は実は経営者で、100年くらい前に鉱山を自分で経営していました。

その鉱山を経営するのに人を要はどうやってマネジメントしていくかということで、この組織づくりの原則を自らの経験で生み出したということです。

それは私が見ても、100年たった今でも8割、もしくは9割くらいは通用するなという感じです。今日はその14個の原則を紹介していきます。

ちなみにこのファヨールさんも14個の原則を導き出したけれども、必ずしもこれが全て正しいとは言っていません。そして場合によっては例外もあるというふうに言っているので、今日紹介する14個の項目は皆さんの会社の中で一つのチェックリストとして使っていただければ、もしくはこれから会社を大きくしていこうという方は自分たちの組織をどうやって作っていくかという時の指針にしてもらえばいいと思います。

それでは早速進めていきます。

 

組織づくりの原則1.分業

一つ目が分業です。同じ努力で、より多くのものを生産すること。

この分業とは組織の基本というか定義そのものです。組織は分業と調整で成り立っているので、分業は組織づくりの原則というか、組織そのものの定義ですけど、要は今まで1人でやっていたことを2人でやる。2人でやっていることを3人でやるという感じで分業していくという意味です。

ここで大事なのは同じ努力でより多くものを生産することですけど、例えば、社員数が5人で売上が2.5億円くらいの会社があったとします。

社員数は5人なので、例えば社員数が倍になった場合、10になった場合に予想としては社員数が増えればその分の売上が上がると考えれば、社員数5人の時に2.5億円だったら、社員数10人だったら5億年になれば一番良い分業の仕方になるわけです。

ところが、一般的にはそうならない。なぜ社員が倍になっても売上が倍にならないかというと、社員が増えれば増えるほど摩擦が増えるからです。

例えば人が増えれば、いわゆるスタッフ部門…バックオフィスをやる人が必要になったり、稼ぐ人たちをマネジメントするマネージャーが必要になってきて、そういう人たちは直接的には売上に貢献しなかったりするので、必ずしも社員数が倍になったからといって売上が倍になるわけではありません。

ここで説明している分業とは、なるべくそういう摩擦を減らして、各メンバーが同じ努力でより多くのものを生産できるようにすることです。

 

組織づくりの原則2.権限と責任

二つ目が権限と責任です。権限は命令できる権利であり、責任と切り離せない。

これはその人が与えられている責任があります。例えば売上をこれくらい上げるとか、この数字をこのくらいにするという、その責任はあると思うんですけど、それを達成するのに必要なだけの権限を与えられないといけないということです。

例えば、売上を1億円上げるのがその人の責任だとしたら、それを上げるために「広告費は30万円です」と言われるとなかなか厳しいわけです。やはり1億円を上げるためには、業界によりますけど、それなりの広告費を使える権限を与えないといけないので責任と権限というのはイコールにしていかないといけないということです。

 

組織づくりの原則3.規律

次に規律です。これは企業と従業員の協約と書いてありますけれども、要は会社の中のルールです。

こういうふうに働こうというルールがないと、組織としては駄目だということになります。

 

組織づくりの原則4.指令の統一

次に指令の統一、従業員は1人の上司からのみ指令を受ける。

これは各構成員、メンバーに上司は1人であるという原則です。これはいつも仕組み経営の中でもお伝えしている原則ですけれども、上司が2人いると組織が混乱するので、必ず1人の部下には1人の上司という原則があります。

 

組織づくりの原則5.指揮の統一

次は五つ目、指揮の統一です。

一人の長と一つの計画ということです。会社の中には一人の長がいて、一つの契約に向かってやっていこうという話です。

これは当たり前のように思えますが、そうではないケースはたまにあったりします。よくあるのは家族経営の会社…ファミリービジネスの会社で先代が会長に納まっていて、息子が社長をやっている会社です。会長が思いっきり実務から引いていれば問題ないですが、会長が実務まで口出しをしてくる場合、要は二頭政治といわれるものです。会長も長だし、社長も長だし、2人とも契約を持っているということで2人の長で二つの契約になってしまうのはよくないという話です。

家族経営がうまくいく大きな原則は会長になったら実務には口出ししないのが原則です。それがここでも言われている感じです。そう考えるとこのファヨールさんは100年前からこういうことを言っているから素晴らしい見識だと思いますよね。

 

組織づくりの原則6.従業員の報酬

従業員の報酬、公平なもので、熱心さを奨励し、合理的限界を超えないこと。

公平さを感じさせるものであり、かつ、これくらいもらえるんだったら頑張ろうという気になれる、熱心さを奨励するということです。

かつ、合理的限界…これは会社としての経済力です。これの限界を超えないようにしましょうという当たり前のことですね。そういう三つの視点で考えましょう。

 

組織づくりの原則7.集権化

次は集権化、環境に応じ許される限り、管理者に権限を集中すべき、とする原則。

会社の組織づくりをしていくにあたって、多くの人たちが悩むのは集権化するか、分権化するかです。社長がトップダウンで権力を持ってやっていくか、もしくは現場の意見を尊重してやっていくかというこの狭間で悩むケースは結構多いと思います。ここでファヨールさんが言っているのは集権化なので、あくまで社長が権限を持って進めていくということです。ただ、ここでやはり重要なことが書いてあって、“環境に応じて許される限り”と書いてありますので、環境によっては集権化が適さない場合もあります。

これは私もそうだと思います。鉱山みたいなビジネスは環境的に比較的変化が少なかったと思うんです。しかし今はそうではなくて、現場が一番情報を持っていたり、お客さまからの要望にリアルタイムで応えなくてはいけないという時代なので、そう考えると必ずしも集権化がいいとは限りません。

 

組織づくりの原則8.階層連鎖

そして階層連鎖、権限系統の尊重と迅速性の二つを考慮して調整する。

これは組織には階層構造がないといけないということです。これも仕組み経営でもいつもお伝えしているとおりになっています。

最近「フラット組織」という言葉が非常に流行っていますけれども、その代表格がホラクラシーといわれる組織構造です。ザッポスという会社が世界で一番大きいホラクラシー組織として有名です。あそこには一見、階層構造がないように見られていますが、私が何回か見学しに行って、社員の人の話を聞いたら「実際のところ階層構造はあるよ」というふうに言っていました。「リード・リンクという立場の人がいて、実際その人がチームに指示を出して動かしていく」みたいなことを言っていたので、階層構造がない組織は実態としてあり得ないと思います。

そして、権限系統の尊重と迅速性の二つを考慮しましょう。

階層構造はあるべきだけれども、あまり階層が多いと迅速性が失われるということです。これはよく日本企業でいわれていることですけど、そうなってはいけないので迅速性を重視した上で組織の構造を作りましょうというふうに言っています。

 

組織づくりの原則9.秩序

次は秩序。物的秩序、ものの置き場と社会的秩序、人の地位は適材適所で行う。

組織づくりには秩序が必要だということです。

 

組織づくりの原則10.全体利益の優越

次は全体利益の優越、企業全体の利益は個人の利益より優先する。

これは組織で働いている以上、組織のメンバーは理解しておくべきことだし、社長もそういう人が欲しいと思っていると思います。

これは個人というと分かりづらいと思うんですけど、部分最適よりも全体の最適を目指しなさいという話だと思います。その一部門とか、一つの役職のためだけにルールを変えたり、組織の方向を変えたりするのではなくて、全体が良くなるようにやっていきましょうということです。

 

組織づくりの原則11.公平

11個目、公平。公正(正義=justice)に思いやりを込めたものが公平。

ちょっと深い言葉が書いてありますけど、要は公平感を持たせるということです。

公正とは、正義なのでルールにのっとってきっちりやっていくということです。ただ、それだけやっていくとやはり人間は反発もあったり、人間味がないと思われてしまうのでそこに思いやりを込めなさい、そうすると公平感がある組織になりますということを言っています。

これも非常にいい言葉だなと思いまして、組織づくりにはこの公平感が大切だということです。

 

組織づくりの原則12.職位の安定

次は12番目、職位の安定。仕事に慣れるまで異動を行わない。

これは具体的ですよね、異動…部署の異動、職種の異動など、これはあまり頻ぱんにやるな、一つの仕事に慣れるまで移動させるなということです。そうしないと社員が疲労するという話です。

 

組織づくりの原則13.創意

次は創意。計画し実行すること。全ての階層にその自由に与えることで意識を高める。

これもいいことを書いていると思いました。計画し、実行するのは組織の原則的な行動ですけれど、大事なのは全ての階層にその自由を与えること、それによって士気が高まりますよというふうに言っています。

普通は計画を上層部がやり、末端のメンバーが実行する形になりますが、そうではなくて全ての階層においてその階層なりの計画を立てるようにさせなさい、そして自ら立てた計画で実行させなさいという話です。その自由を与えなさいというふうに言っています、これは非常に大切だと思います。

上層部には上層部なりの計画があります、会社の長期的なビジョンとか、長期計画があると思うんですけど、それに基づいて各部門や各役職おいて、自分たちの仕事の計画を作るようにしなさいと言っているわけです。

自分たちが作った計画だから、それに基づいてやろう!という気になる、士気が高まるというふうに言っているわけです。

 

組織づくりの原則14.団結

そして団結。分割統治の誤解や文章の濫用を避けるということです。

 

組織づくりの原則を活かして成長する

以上、組織づくりの原則14個、ファヨールさんの導き出したものを紹介しました。ご覧いただいたとおり、今でも通用する組織の原則かなと思うんです。

今、組織論はいろいろありますけど、申し上げたような原則がまず守られているかどうか、それがあった上で新しい組織のやり方とか運営の仕方を取り入れていくといいのではないかと思います。

なお、仕組み経営では今ご紹介したような原則を活用し、組織を成長させていくためのご支援をしています。詳しくは以下からぜひご覧ください。

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