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内定直後に30万!?ザッポス、成功企業の採用法とは

アメリカのラスベガス発の大人気シューズ通販会社ザッポスZappos.com)の知られざる採用プロセスを紹介します。

ザッポスはアパレル通販サイトとしては異例のカスタマーサービスを提供していることから顧客の人気・信頼を得ており、その強みはあのアマゾンにも絶賛されています。

今回はそんなザッポスの”最高の顧客体験”を実現する重要な要素である社員にフォーカスして、その採用プロセスを説明して参ります。

「会社に合った人材の見つけ方がわからない」「自社の採用プロセスを一新したい」といった悩みをお持ちの方にぜひ知っていただきたい情報です!

情報はザッポス社が提供するコンサルティングサービスZappos Insightsのものを使用しています。

1. ザッポスの採用基準

ザッポスインサイトによると、ザッポスは採用をコアバリューを基に行なっているそうです。

というのも、ザッポスの組織的強さはその企業文化、すなわちコアバリューに支えられている部分が大きいために採用はもちろん解雇もコアバリューを基準としているのです。

※ザッポスのコアバリューについて詳しくはこちらの記事をご参照ください⇨「あのザッポスから学ぶ!成功する組織モデルとは

コアバリューや企業理念に沿って採用を行うメリットは大きく2つあります。

1つ目は当然のことですが、会社と社員のミスマッチが防げます

採用後に個のパーソナリティと会社の文化の大きな乖離が生じにくいので、社員が辞めるリスクを減らし、長期的に見ればコストカットに繋がります。

2つ目は、会社の企業文化を更に強固なものにできることです

会社のコアバリューはしばしば名ばかりになってしまいますが、バリューに沿った厳しい採用/解雇基準を設け、それを実行することで、バリューは全社に深く浸透していきます。

 

2. ザッポスの採用プロセスと特徴

ザッポスの採用プロセスの概要は以下のようになっています。

募集

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書類選考

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電話面接

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個人面接と社内ツアー

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採用

では、それぞれのプロセスの特徴とポイントを見ていきましょう!

①募集

ザッポスでは、採用のミスマッチを防ぐために募集要項と応募用紙をとても丁寧に作成しています。

募集要項ではしっかりとコアバリューに合った人材を集めるために、内容は求められるスキルだけでなく求める人物像の説明が非常に充実しています。

同様に、応募用紙にも応募者の内面を深く知るためのユニークな質問項目が用意されています。

例えば、「自分はどのくらい幸運だと思いますか?」「自分をスーパーヒーローに例えるなら?」などなど…。

少しでも応募者とバリューの親和性を見ようとしているのがわかりますね。

②書類選考

ザッポスの書類選考では、応募用紙だけでなく、”動画版”の履歴書も判断材料として重要となります。

応募者に一般的な紙の履歴書ではなく、よりクリエイティブな履歴書を提出してもらうためにYoutubeを使った動画版履歴書の提出を求めます。

これまでの経歴やスキルを自由に表現したビデオをYoutubeに投稿してもらい、そのURLを応募用紙と共に送ってもらうそうです。

採用担当者によると、投稿されたビデオから応募者のユニークさや雰囲気だけでなく、クリエイティビティといった能力も見ているそうです。

こちらがYoutubeで見つけた2016年の応募者のビデオです。最後にオリジナルソングも入ってかなりの出来栄えなのでは!?

電話面接

ザッポスでは、対面の個人面接の前に電話面接があります。

この電話面接では、候補者が提出した履歴書や応募シートを深掘りしながら、スキルセットの確認や内面についてより詳しい情報を得ます。

この電話面接に通った候補者は対面の個人面接に進むことができます。

個人面接&社内ツアー

個人面接はザッポス本社で行われ、面接の前には候補者一人一人に社内ツアーを実施します。

採用前にザッポスの社員の働き方や企業文化を肌で感じてもらうためだそうです。

社内ツアーが終わったら、リクルーターとの面接とマネージャーとの面接がそれぞれ1時間設けられ、その後2〜3時間のランチもしくはハッピーアワータイムが用意されています。

どうやら個人面接の日は候補者が実際の会社を知る機会とも捉えられいるようですね!

3. 採用面接でのポイントと質問

さて、ザッポスの採用プロセスについてざっくりと説明しましたが、具体的に面接で何を聞くのか、どこを見ているのかをご紹介したいと思います。

上で述べたように、個人面接ではマネージャーとも面接を行います。

マネージャー面接では、候補者の行動やスキルやコアバリューに基づいた質問を聞きますが、一番重視しているのは、「同じチームとして一緒に働きたいかどうか」だそうです。

ここでマネージャーが「NO」と判断した場合は、その時点で該当する候補者の採用活動は終了します。

採用の有無はマネージャー個人の判断に寄るところが大きいようですね!

具体的な質問例は以下です。

・ザッポスのカスタマーサービス論に対してどう理解していますか?

 

・ザッポスのポリシー以外でどんなカスタマーサービスが他社との違いと言えるでしょうか?そしてあなたはどのように他社との差別化に貢献できますか?

 

・あなたにとって良いカスタマーサービスとは何ですか?

 

・あなたが他人にあげた1番のプレゼントは何ですか?

 

・現在/過去の会社にあなたはどんな価値を提供しましたか?

 

・あなたにとってワークライフバランスとは?

 

4. 内定後に採用の妥当性を計る究極法

最後に、ザッポスが実施している候補者に内定を出した後に採用の妥当性・候補者の会社への熱意を計る方法をご紹介します。

ザッポスでは内定後にトレーニングが始まります。

※ザッポスのトレーニングについてはこちらをご参照ください。⇨「【働きがいのある企業世界TOP100】ザッポスの人材育成とは

4週間のトレーニングで内定者はザッポスの文化やコアバリューを徹底的に教え込まれます。

そしてトレーニングの最終週に、内定者は3,000ドルを受け取って就職をやめるか、受け取らずに続けるかの2つの選択肢を与えられます。

更に、ここで就職を選んだ人達にも、勤務一週目の終わりに4,000ドルを提示して同じ選択肢を与えます。

「こんなやり方はコストがかかってばかばかしい」

と思われる方も多いと思いますが、ザッポスによると、長期的に見た時に数ヶ月経ってから辞められるよりもその時点で3,000ドルで辞めてもらった方がコストを抑えられるそうです。

現在、トレーニング直後に辞める選択肢を取る内定者はわずか1%以下だそうですが、それでも会社に忠誠的な社員のみを採用できるという点で非常に効率的なシステムだと言えるでしょう。

 

いかがだったでしょうか?

ザッポスのユニークな採用プロセス、ぜひ採用活動の参考にしてみてください!

 

関連記事:

「人材不足時代、採用競争時代にいかにして採用するか?ザッポスに応募者が殺到する理由とは?」仕組み経営ポッドキャストVol.15