渥美俊一「商業経営の精神と技術」

渥美俊一 書籍紹介-「チェーンストア組織の基本」「商業経営の精神と技術」「フードサービス業チェーン化入門」



少し間が開いてしまいましたが、過去何回かのメルマガで、ニトリやダイエーなど、名だたる店舗ビジネスを指導した渥美俊一氏の書籍をご紹介しました。

これまで「21世紀のチェーンストア」と「チェーンストアのマネジメント」という2つをご紹介しましたが、今日は残りの書籍もご紹介します。

店舗ビジネスのみならず、仕組み化のヒントが多数ありますので、ぜひご参考にされてください。

今日は、「チェーンストア組織の基本」「商業経営の精神と技術」「フードサービス業チェーン化入門」の中から引用してご紹介していきます。

 

(引用)各人の力の分散を避けるのが分業

組織の基本は分業、というのは太古の昔からの原則です。

人の脳というのは、基本、同時に複数のことは処理できず、一個一個のことを順番に処理しています。

なので複数の業務を同時にこなすと無理が生じるので、分業制が取られているわけです。

では、どう業務を分け、どこを誰が担当するか?というのが組織戦略であり、それが生産性や個人の能力を発揮できるかどうかに関わってきます。

 

(引用)明るい職場とは、社員が次のことを信じていること。
1.自己育成が出来る
2.公正な待遇
3.将来、どこでも社会貢献出来る人材になっていること

挨拶の元気がいいとか、職場の雰囲気がいいとかなどはもちろん必要です。

が、そのような表面上のテクニックだけ教え込んでも、組織の強みにまではなりません。

やはり内面から明るさが出るような職場が理想ですね。

 

(引用)どんなにトップが人材育成の意思や組織作りのロマンを語っても、それが自分の人生に大きな価値をもたらすと受け止められなければ、人々の協力は引き出すことが出来ない。

企業は人なり、という社長は多いですが、それが仕組みにまで落とし込まれていないと、単なるスローガンで終わりがちです。

さらに、人材育成の計画は、それが各個人個人の人生計画と整合していなければ、社員離脱の原因になります。

冒頭で述べた通り、人生計画ありきの仕事だからです。

 

(引用)モノと͡コトを分けて考えるのではなく、提供する商品そのものに、自分たちのあらゆる調査、研究、計画、実験、分析などの知的・肉体的努力の限りを込める

「仕組み経営」の中では、顧客に対する最高の敬意とは、商品の中に込められるべきものと考えています。

顧客以上に顧客のことを考えて作られた商品、それがあってはじめて、顧客サービスが活きます。

 

(引用)20年度、30年後に世の中がわが社をなくてはならない社会インフラとして受け止めてくれることが大切である。

チェーンストア理論も、ガーバー氏のアントレプレナーシップも、”成長”が大原則です。

自社を2倍、3倍ではなく、1万倍にするビジョン。

そのために絶対的に求められるのが、最低限、次の2つ、

・スタープレイヤーでなくても活躍できる仕組み
・世の中に広く受け入れられる商品(コモディティ)



です。

 

(引用)ストアコンパリゾンをサボると事業は停滞する

ストアコンパリゾンとは、他社の店舗を見て、真似できる点を学ぶということですが、渥美氏は、指導先を連れて米国のチェーン店視察を繰り返してきました。

やはりチェーンストアビジネスは米国のほうが進んでいるからです。

話は少しそれますが、ソフトバンクの孫さんの弟、孫泰蔵さんは同じく事業家ですが、最近、自社オフィスを撤廃することを発表しました。

曰く、これからの時代、オフィスは要らず、「現場」と「本場」に行けばいい、とのことです。

現場とは、解決すべき問題が起こっている場所、

そして本場とは、解決策がある場所のことです。

これをストアコンパリゾンに当てはめれば、

現場・・・自社(解決すべき問題が起こっている場所)
本場・・・米国チェーンストア(その解決策を持っている場所)

となるでしょう。

あなたにとって、解決策がある場所とはどこでしょうか?

では、本日は以上となります。
ご参考になれば幸いです。

 

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