仕組み経営実践会はこちらから

3タイプの人材「傭兵」「作業者」「志士」とは?

ジョー・ポリッシュ氏による、マイケルE.ガーバーのインタビュー記事後半をご紹介します。

前半はこちらから


 

Joe Polish:次に、あなたがいつも言っている、「Working ON your business(ビジネスの外側から働く)」と 「Working IN your business(ビジネスの中で働く)」の違いを教えてくれますか?

 

Michael E. Gerber:「Working IN your business」とは、カーペットクリーニングをしたり、電話営業をしたり、広告を書いたり、毎日やらなければならない仕事をやることを意味しています。

一方、「Working ON your business」とは、ビジネスを運営するための、より優れた方法を開発することです。一貫した結果を生み出すためのシステマチックな方法を開発することです。マクドナルドがやったように。彼らはフランチャイズプロトタイプを創り、それを世界中に広げました。

「Working ON your business」とは、一貫した結果を生み出しながら、拡張可能なビジネスを構築するために働くことなのです。それが出来たとき、あなたのビジネスは他のビジネスと完全に差別化されます。

 

Joe Polish:なるほど。しかし、中には、自分の代わりに日々の仕事をしてくれる良い人材がいない、自分がやっていることは、自分にしかできない。だから毎日、やるべきことは自分がやらなければならない、という人もいると思うのですが。

 

Michael E. Gerber: そういう人は、起業家的な発想を持っていない人です。なぜなら、本当は、世界は良い人材で溢れているからです。

問題は、多くの人が良い人材とは何か?を知らないことです。

私の本、E-Myth Managerの中では、人材を3つのタイプに分けています。「傭兵」、「作業者」、「志士」です。

「傭兵」はあらゆることを知っていて、エキスパートです。経験があります。しかし、彼らは報酬目当てなので、忠誠心はありません。彼らはあなたより仕事ができるため、あなたが人質になっているようなものです。

「作業者」は、毎日仕事に来ますが、会社を信頼していません。単に会社に来て席に座り、まじめに仕事をしているだけです。想像力も情熱もありません。

大半の普通の会社には、傭兵と作業者がいます。

最後に「志士」は、信心深い人たちです。彼らの問題は、彼らには、何か信じるものが必要だということです。したがって、彼らは自分の会社を作って、そこで自分が信じられるものを追求するか、ほかの会社でそれを見出す必要があります。

そして、起業家とは、志士たちが信じられるものを創造する人です。

彼らの創る会社には信念があり、構造があり、価値観があり、単に仕事をするだけではなく、志士たちにとって、取り組む価値のあるゲームがあります。

だから起業家の仕事は取り組む価値のあるゲームを創ることなのです。

このように、良い人材を生み出すものとは何か?を考え直せば、あなたの会社にとっての良い人材は見つけることができます。

 

Joe Polish:「傭兵」「作業者」「志士」の話が出てきましたが、「志士」が活躍できる環境が大切だということでしょうか。

 

Michael E. Gerber: 大切というよりも、それがすべてです。非凡な会社では、社員が志士で占められています。非凡な会社を探して、見てみればわかるでしょう。

ただし、人に志士になることを強いることはできません。会話の中で彼らが何を信じているかを理解し、彼らの信じていることとあなたの信じていることの関わりを持たせることが必要です。

そして、そこから彼らの能力を育てることが必要です。あなたの会社に必要な振る舞い、スキルなどの基準が必要になります。それによって、あなたの会社は一定の結果を出し続けることができるのです。

ビジネスオーナーの仕事は、そういった環境や構造を作ることです。それをやらなければ、会社の経営責任を放棄しているようなものです。

人材とシステムとビジョン、それをうまく統合することです。この3つのうち、どれが欠けてもうまくいきません。

ビジョンはあるが、システムが無い会社は、常に問題が発生し続けます。システムはあるが、ビジョンが無い会社は、官僚主義に陥ります。優秀な人はいるけれども、システムやビジョンが無い会社は、無秩序になります。

私たちの生活を支配している一般的なルールが無ければ、生活が混乱に陥るのと同じく、基準やルールが必要なのです。そして、それらの基準やルールにはビジネスオーナーの価値観が反映されています。これはどんな業界だろうと同じことです。

 

Joe Polish:これは多くの経営者にとって、ビジネスをまったく新しい視点で捉える考え方ですね。

あなたは書籍で、ビジネスとはゲームだと書いています。だから私も自分の会社をゲームのようにしようとしています。システムやルール、メンバーの目標を知らせることで、楽しくなります。

 

Michael E. Gerber: そうですね。私たちは社員の魂をつかまないといけません。表面上の心や感情ではありません。もっと深いレベルです。

たとえば、ギャングのような組織に若者が集まるのはなぜでしょう?強制されたからでしょうか?

いいえ、違いますね。何かにつながっていたいと思うからギャングに入るのです。いまの世の中、多くの人は、魂でつながれるものを持っていません。だからそれを提供する場所に若者が集まるのです。

ビジネスも同じようなものです。ビジネスは、人々が魂でつながれるものになることができるのです。

悲しいことに、この世俗的な現代では、国や地域、宗教もそれをやってくれません。だからすべてのビジネスオーナーは、理解しなくてはいけません。魂でつながれる場所を作るのが自分たちの仕事であると。

私たちは会社の中で、自分たち独自の世界を作っているのです。そして、その世界には、すべての人を結びつける接着剤のようなものが必要です。それがビジョンであり、価値観です。ビジョンと価値観を情熱的に、理解できる形で表現しなくてはいけません。そこから自社独自のカラー、ゲームのルールになります。

 

Joe Polish:とても面白いですね。あなたはそれを自社でやるだけではなく、ほかのビジネスオーナーにも伝えてきたわけですね。それができれば、非凡なビジネスが誕生するだけではなく、そこで働いている人、さらにその子供、孫の人生にまで影響を与えます。それこそ、ビジネスをうまく機能させることが大切な理由ですね。

<<インタビュー終わり>>