仕組み化とは?意味やメリットについて解説



清水直樹
仕組み化、仕組みづくりという言葉をよく聞くようになりました。このサイト、仕組み経営はその名の通り、会社の仕組み化を目指す経営者のための情報をご提供しています。そこで、本記事では基本に戻り、仕組み化の意味について解説します。ぜひお付き合いください。

 

仕組み化とは?

最初に仕組み化とは?について解説します。

その①属人化からの脱却

ひとつめの意味は、「仕組み化=仕事の属人化からの脱却」です。これは最も一般的な定義かもしれません。

仕事の属人化とは、仕事内容がそれを担当している個人に依存してしまっており、ほかの人ではできない、という状況のことを指します。仕事の属人化は、会社の成長にとって妨げになるケースが多いです。

具体的には、次のようなデメリットが発生します。

仕事内容がブラックボックス化し、担当が辞めたり、休んだりすると業務が止まる

仕事内容のブラックボックス化とは、担当者しか仕事のやり方がわからない状況になることを指します。そのため、その担当者が辞めたり、休んだりすると業務が止まるという致命的な状況になります。

また、さらに悪いパターンとしては、仕事内容を把握している担当者が、その仕事をやるかどうかを判断する非公式な権力を持ってしまうことです。そのため、同僚たちは、その人に仕事を依頼するのをためらったり、要らぬ気を使ったりしてしまいます。時には、社長ですら、その担当者のご機嫌をうかがいながら仕事をするという、なんとも非生産性的な状況になります。

 

仕事の品質が安定しない

人は機械と違い、その時の気分や体調によって仕事の品質が変わります。また、過去に行った仕事のやり方を忘れてしまったり、ミスをしてしまったりすることも当然起こりえます。

仕事が属人化してしまうと、そのような人独自の悪い特性が仕事の品質に影響を与えてしまうのです。そのため、仕事のアウトプットが安定しません。ある時はいい顧客サービスを提供できても、別の時には、それができない、ということも起こりえます。

これでは会社のブランドにも大きな悪影響を与えることになります。

 

不正の原因になる可能性

これはたまに事件化してニュースになったりしますが、仕事が属人化することで、ほかの人がその担当者が実際に何をしているのかがわからなくなり、不正が起きやすくなることがあります。

 

仕事内容の改善ができない

仕事内容が属人化してしまうと、改善が難しくなります。自分の行っている仕事の良し悪しを客観的に評価することができないからです。逆に、仕事内容を仕組み化し、ほかの人でもできるようにしてあれば、より良い仕事のやり方を議論し、改善させていくことができます。

 

仕組み化とは?その②成功の複製

仕組み化の意味を「成功の複製」と考えることもできます。

たとえば、うまく行っているお店を複製することで、成長できますし、成果を上げている営業担当者の仕事のやり方を仕組み化することで、ほかの人でも同じように成果を出すことができます。

先述した、属人化された仕事内容を仕組み化することで、ほかの人でも同じようにできるようになります。

よく会社を仕組み化しても売り上げは上がらない、と言われることがありますが、仕組み化≒成功の複製と考えれば、それは間違いです。

うまく行っているやり方を複製できれば、売上は倍々で増えていきます。

 

仕組み化とは?その③良い習慣作り

チェーンストア経営を日本に広めた、渥美俊一氏は、

仕組み化とは良い習慣づけ。

と解説しています。これは非常にわかりやすい定義だと思います。良い習慣づけとは、特別な努力や配慮や留意、注意をしなくてもいつの間にか良好な結果が出ることです。

たとえば、歯磨きを考えてみるとわかりやすいでしょう。子供の時、歯磨きをしたり、させるのには努力を要します。子供にとってははじめてのことですからね。ただ、それでも続けていくと、歯磨きが習慣化できます。ひとたび習慣化できれば、大人になってからは、なんの努力もなく歯磨きをすることができ、それによって、自然と良好な結果(歯が白くなる、虫歯にならないなど)が出ます。

このように、勝手に良い結果が出るための、習慣づけを会社内でも行っていくこと。これも仕組み化の意味と言えるでしょう。



なお渥美俊一氏の書籍について以下に解説していますので、合わせてご覧ください。

渥美俊一「21世紀のチェーンストア」要旨と感想文

 

次に、仕組み化と似て非なる言葉の意味も考えてみましょう。

仕組み化とは「マニュアル化」ではない

仕組み化と切っても切れない言葉が、マニュアル化でしょう。仕組み化=マニュアル化でしょ?と思われる方も多いかもしれませんね。

しかし、この二つはイコールではありません。仕組み化という大きな枠組みの中に、にマニュアル化が入ります。

仕事を仕組み化したうえで、これは文書化しておいたほうがいい、というものを文書化したものがマニュアルになります。

また、一口にマニュアルと言っても、多くの種類があります、

たとえば、、、

  • 手順書
  • チェックリスト
  • フローチャート
  • 動画マニュアル
  • 理念体系を整理したもの
  • トレーニング資料

等々。

マニュアル化の詳細については以下に詳述していますので、合わせてご覧ください。

業務マニュアルの作り方〜おさえなきゃまずい4つのコツ〜

 

 

仕組み化とは「自動化」ではない

自動化という言葉も、仕組み化とよくセットで使われます。自動化も、マニュアル化と同じく、仕組み化と大きな枠の中に入る言葉と言えるでしょう。仕事を仕組み化していく中で、人の手を介さずにツールやシステムで代行できる業務を見出し、自動化します。

最近では、経理やマーケティングなど、様々な業務で自動化できるツールが出てきていますので、生産性アップのためにもそういった情報に目を光らせておきましょう。

 

ビジネスを仕組み化するメリット

次に、ビジネスを仕組み化のメリットについて見ていきましょう。

事業のスケールアップ

経営を仕組み化することで、事業の飛躍的なスケールアップが可能になります。たとえば、店舗ビジネスでいえば、チェーン店化が可能になります。店舗の運営を仕組み化すれば、社長でなくても店舗を運営できるようになります。そうすることで初めて、2店舗目、3店舗目と増やしていけるのです。また、店舗ビジネス以外でも、仕組み化することによって、業務が整理され、経営者は単に毎日忙しく働くだけではなく、本当に重要な仕事に時間を使うことが出来ます。

担当が交代しても困らない

成長企業や中小企業にありがちなのが、業務のブラックボックス化です。すなわち、その業務を担当している人にしか、業務内容がわからない、という状態です。そうなると、その人が休んでしまったり、辞めてしまったりすると業務が止まってしまいます。これは会社にとって大きな損失と言えるでしょう。仕組み化を行うと、業務の再現性が高まり他の人でもその業務を担当出来るようになります。

社長の自由時間増加

大半の中小企業の社長は、自分自身がプレイヤー(職人)として働いており、経営者としての仕事を十分にできていません。その原因は会社が仕組み化されておらず、社長にしかできない仕事がたくさんあるからです。仕組み経営では、経営者の仕事を分解し、仕組み化することで経営者が経営に取り組める時間を増やすことが出来ます。

▶成功事例「年に36時間働くだけで年商5倍に」

休暇を取れるようになる

仕組み化によって、業務のブラックボックス化が無くなります。そのため、その人でなくても回せる業務が増えるため、社長や社員は休暇を取りやすくなります。

業務改善が可能

仕組み化を進めることで、改善が可能になります。社員みんなが属人的な仕事のやり方をしているのでは、改善が出来ているのかどうかも分かりません。”このやり方でやろう”という仕事のやり方が決まれば、生まれる成果も決まってきます。そうなって初めて、もっと成果を上げるためにはどういうやり方にすればいいのか?という議論が出来るのです。

高値での事業売却

高齢や次の人生ために事業売却を望む経営者はどんどん増えています。しかし、実態は事業売却しても二束三文にしかならないケースがほとんどです。それは事業の運営が仕組み化されておらず、経営者に依存してしまっているからです。仕組み経営のノウハウを活用することで事業を仕組み化すれば、何倍もの金額で事業売却が可能になります。

【会社売却事例】自社3件の会社売却に成功した方法

▶会社売却完全ガイド

 

事業承継がスムースに出来る

いま、日本の中小企業の社会問題となっているのが事業承継です。会社を社員や家族に承継する場合においても、経営を仕組み化しておかなければ、後継者は大変な苦労をすることになります。また、経営者自身もいつまでたっても引継ぎが出来ないという状況になります。

▶経営承継マニュアル

 

仕組み化の方法

では、実際に仕組み化をしていくにはどうすればいいでしょうか。これについては、別の記事で、「仕組みづくりのステップ」をご紹介しています。

ぜひこちらの記事を合わせてご覧ください。

仕組みづくりのステップ完全ガイド

 

仕組み化に役立つ本

「はじめの一歩を踏み出そう」要約と書評

最後に会社の仕組みを作るのに役立つ本をご紹介します。世の中には「●●の仕組み」というようなタイトルやキャッチコピーを付けた本がたくさんあります。しかし、会社を仕組み化していくためのバイブルと言える本は、「はじめの一歩を踏み出そう」です。本書はこのサイト「仕組み経営」が教科書として推奨している本でもあります。タイトルからするとこれから起業する人向けに思えますが、実際には業歴5~10年くらいの経営者に読んでいただくと非常に参考になる内容になっています。

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▶「はじめの一歩を踏み出そう」の書評と解説はこちら

仕組み化するなら仕組み経営

以上、本記事では仕組み化の意味について解説してきました。何か参考になる点を発見していただければ幸いです。私どもでは、本記事でご紹介した内容に基づき、中小・成長企業の仕組み化をご支援しています。詳しくは以下からぜひご覧ください。

 

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