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第三条 唯一つのインパーソナルドリームを描く

利他的な夢が会社に魂を吹き込み、全ての関係者に活力を与えます。

夢とは偉大な結果です。あなたが生み出したい、型破りな結果です。言い換えれば、あなたの会社が世界で最も成功したビジネスになったと仮定したとき、そこにやってくる人々とあなたが交わす約束です。
 
それは多くのお金を稼ぎたいという欲望ではありません。貧乏になりたくないのは当然ですが、それだけではないのです。
 
個人的な夢は、想像力に欠け、個人的な欲望に焦点を当てるものです。それらはインクリメンタル(増幅)であり、達成されると他の夢に取って代わられてしまうかもしれません。欲望と失望の連鎖に休息はありません。
 
こうした個人的な夢を「パーソナルドリーム」と呼んでいます。
 
パーソナルドリームと、真に起業家的な夢を区別するために、私たちは「インパーソナルドリーム」という言葉を使っています。
 
インパーソナルドリームとは、利他的な夢であり、貢献することに焦点を当てています。創造者や起業家は、自分たちにとって重要性を持つ、唯一つのインパーソナル・ドリームを創造し、追及することに喜びを見出しています。
 
彼らはやることが分散し、自分が本来、成し遂げられるかも知れなかったことを成し遂げられないことを恐れます。だから一つの夢を選ぶことが大事なのです。
 
世の中で起きている問題は、仕事がないことではなく、夢を持つ起業家がいないことが根本的な問題なのです。起業家的な会社は、顧客の夢の成果物として創り出されます。起業家的な会社は、自分たちが存在する唯一の理由は、他にないほどの顧客の欲求を満たすことだと理解しています。
 
パーソナルドリームだけを追い求める社長は、「自分がこうしたい」という想いだけなので、人の意見を聞く謙虚さや他人を許す力を身に付けることが出来ません。
 
自分の存在を超えた何か大きなものを成し遂げたいと思うからこそ、自分に足りないことを人から学ぼうとし、全ての責任を受け入れて変化していこうと思えるのです。
インパーソナルドリームを発見して急成長(5年で年商12倍)を遂げたKEAP社
経営者の夢が会社に魂を吹き込む
 
偉大なビジネスを築くためには、創業者やリーダーが持つ夢が会社全体に響かなければなりません。インパーソナルドリームによって、顧客、従業員、供給元、貸主など、全ての関係者を目覚めさせ続けることで、会社に活力が生まれます。
 
人々は自分がしていることが意義あると感じる必要があります。ビジネスが小さな目的しか持っていなかったり、生き残ることや現状維持にしか興味がなかったりすると、関係者たちはそのビジネスを支え続けることは難しくなります。
 
顧客や社会に対する大きな目標を持ち、それを実現するために全員が協力している姿勢が、人々を引き付ける魅力となります。
 
あなたはどのようにして、社員に対して、より大きな夢とつながっているという感覚を与えるのでしょうか?
 
また、人々は自分が道徳的なことをしていると感じることも大切です。ビジネスは利益追求だけでなく、社会や環境に対する責任を持つべきです。良心的な夢を持つビジネスは、社員や顧客に誇りとやりがいを与えます。
 
あなたのビジネスはどのようにして人々の道徳心を鼓舞するのでしょうか?
 
ビジネスとは人生そのものです。
 
その意味を理解し、人生を常に問われているように振舞うことが大切です。会社に活力が足りないと感じるなら、それはあなたが会社に夢を持ち込んでいないからかもしれません。社員同士の人間関係に血が通っていないと思うなら、それはあなた自身が情熱を持っていないからかもしれません。
 
魂の無い会社では、テクニカルな話ばかりをしています。だからいつも、やる気の無い社員、扱いづらい顧客に悩まされるのです。
 
あなたが他の会社の様子を見れば、それを創った人がどんな人かわかるでしょう。
 
夢のあるビジネスは、テクニカルな側面だけでなく、情熱や意義を持って運営されます。魂のある会社では、仕事に対する意欲が高く、社員が情熱をもって取り組むことができます。
 
それはまさに創業者やリーダーの夢が会社全体に広がっているからです。
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