経営(企業)理念の浸透方法をステップバイステップで解説



清水直樹
「理念が浸透しない」は、経営者の共通の悩みですね。会社を創業して一番最初の悩みは売り上げが上がらないということですが、その次のステージの悩みは、理念が浸透しないということでしょう。そこで今日は理念を浸透させるには?というお話をしていきます。

動画でも解説しています。

 

目次

理念とは何か?

まず、理念そのものについてのお話をしていきます。

理念とは、

組織の存在意義や使命を、普遍的な形で表した基本的価値観の表明

ということです。ちょっと分かりづらいですね。より具体的に言うと、

  • MISSION(存在意義)
  • VISION(将来の自社のあるべき姿)
  • CORE VALUE(働く上で大切にしている価値観)

これらを総称して理念と呼んでいます。

▶ミッション、ビジョン、バリューの詳細はこちらから

 

理念浸透の自己サーベイ

理念浸透のレベル
理念浸透のレベル

理念を浸透させたい方は、まず終わりの状態、つまり、理念が自社に浸透している状態はどういう状態なのかを想像するところから始めるといいいと思います。そこでいかに、理念浸透のレベルを6つに分けてご紹介します。

付随しているチェックリストを活用いただければ、自社の理念浸透度を簡易的に自己サーベイすることが出来ます。

レベル①: 社員が理念を認識している

このレベルでは、組織の理念についての認識が存在しますが、それが具体的にどのような意味を持つのかまでは理解されていません。社員は理念が存在することを知っているが、自身の行動や仕事にどのように関連するのかは明確ではありません。例えば、組織の理念が「顧客満足度向上」である場合、社員はその言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、具体的な行動や取り組みが浮かばないかもしれません。

理念浸透レベル①になるためのチェックリスト

  1. 社員は会社の理念を正確に認識していますか?
  2. 理念に関する基本的な知識や要点を把握していますか?
  3. 理念に基づいた行動や意思決定を行っていますか?
  4. 理念に関するコミュニケーションや教育の機会を提供していますか?
  5. 社員は理念を自身の業務にどの程度反映していますか?

 

レベル②: 社員が理念を主体的に解釈できる

このレベルでは、社員は組織の理念を自身の立場や役割に関連づけ、主体的に解釈することができます。彼らは理念に対して自分なりの意味を見出し、それを実践する方法を考えます。例えば、組織の理念が「イノベーションを追求する」である場合、社員は自分の仕事において新しいアイデアや改善点を見つけ出し、積極的に取り組もうとするかもしれません。

理念浸透レベル②になるためのチェックリスト

  1. 社員は理念を自身の経験や価値観に結び付けて解釈できていますか?
  2. 理念に基づいた行動や意思決定を自主的に行っていますか?
  3. 社員は理念に関する質問や意見を自ら提起していますか?
  4. 理念に関するトレーニングやワークショップを実施していますか?
  5. 理念に対する社員の個別の解釈やアイデアを尊重していますか?

 

レベル③: 理念を客観的に解釈できる

このレベルでは、社員は組織の理念を客観的に解釈することができます。彼らは理念の意図や目的を正確に理解し、他の人と共有することができます。例えば、組織の理念が「品質第一主義」である場合、社員は品質に関する基準や重要性を明確に把握し、それを他のチームメンバーや関係者に伝えることができます。

理念浸透レベル③になるためのチェックリスト

  1. 社員は理念を他の人や組織の視点から客観的に解釈できていますか?
  2. 社員は理念の目的や意味を他の人に説明できますか?
  3. 理念に基づく行動や意思決定の結果を定期的に評価・振り返りしていますか?
  4. 社員は理念を組織のビジョンや戦略との関連性を理解していますか?
  5. 理念に関する情報や成功事例を共有し、議論するプラットフォームを提供していますか?

 

レベル④: 理念に納得できる

このレベルでは、社員は組織の理念に納得しています。彼らは理念が組織のビジョンや価値観と一致しており、自身の目標や意義につながると感じています。例えば、組織の理念が「社会貢献を追求する」である場合、社員は自分自身が社会に貢献しているという意義を感じ、仕事に対するモチベーションや満足度が高まるでしょう。

理念浸透レベル④になるためのチェックリスト

  1. 社員は理念に対して内在的な納得感を持っていますか?
  2. 理念の目標や価値が自身の目標や価値観と一致していますか?
  3. 社員は理念に基づいた行動や意思決定に対して積極的に関与していますか?
  4. 理念に反する行動や意思決定に対してフィードバックや修正を行っていますか?
  5. 社員は理念の重要性を組織全体で共有し、推進する役割を果たしていますか?

 

レベル⑤: 理念が前提になる

このレベルでは、組織の理念が社員の行動や意思決定の前提条件となっています。彼らは理念を常に考慮し、それに基づいて行動します。例えば、組織の理念が「チームワークを重視する」である場合、社員は個人の利益や競争よりもチーム全体の利益を優先し、協力的な態度で仕事に取り組むでしょう。

理念浸透レベル⑤になるためのチェックリスト

  1. 組織の方針や戦略立案に理念が積極的に組み込まれていますか?
  2. 理念は組織のルールやプロセスに反映されていますか?
  3. 理念は採用や昇進の判断基準として適用されていますか?
  4. 理念に基づいた成功事例やベストプラクティスを共有し、学びを促進していますか?
  5. 社員は理念を自然な形で日常業務に取り込んでいますか?

 

レベル⑥: 理念が信念になる

このレベルでは、組織の理念が社員の信念として深く根付いています。彼らは理念を心から信じ、それに基づいて生活や仕事をすることを自然な行為としています。例えば、組織の理念が「環境保護を推進する」である場合、社員は仕事だけでなく日常生活でも環境に配慮した行動をとり、自らが環境保護の使命を果たしていると感じるでしょう。

理念浸透レベル⑥になるためのチェックリスト

  1. 社員は理念を強く信じており、自身の行動や意思決定に反映させていますか?
  2. 組織の目標達成のために、社員は理念に基づいた努力を惜しまないですか?
  3. 組織の成果や成功は理念の実践によるものだと共有されていますか?
  4. 理念を守るための倫理的な判断を社員が行っていますか?
  5. 社員は理念を自らのアイデンティティの一部と捉えていますか?

 

理念浸透方法とステップ

では、理念浸透方法とステップを具体的に見ていきましょう。

ステップ1: 理念体系を決める

組織の理念を具体的に定義し、その体系を構築します。体系とは、

  • MISSION(存在意義)
  • VISION(将来の自社のあるべき姿)
  • CORE VALUE(働く上で大切にしている価値観)

のように、自社の理念を構成する要素とその定義を明確化することです。

 

ステップ2: 理念成文化チームを作る

理念の成文化を担当するチームを組織内に編成します。このチームは、理念の策定や文言の作成に関わり、組織全体に浸透させるための活動をリードします。

チームを作る理由は、共有されやすい理念を作るためです。

理念そのものと同じくらい、どう創るかが大事

理念を浸透させるというと、経営者が作った理念があって、これを社員に植え付けていくっていうイメージがありますね。

それよりも理念を共有するという言葉の方が、本当はぴったりくるんじゃないかなと思います。理念を浸透させるというのは、ピラミッドの上から理念を浸透させていく感じですが、理念を共有するというのは、まず社長自身が思いがあり、それを共有できる仲間をどんどん増やしていくというイメージになります。

そこで、大切なのは、みんなが共有している思いが何なのかを発見していくということになるわけですね。そうすると必然的に最初の作る段階から、ある程度共有されている理念ができますので、社内で共有していくのも簡単になるということです。

社員を巻き込んで理念を作っていくことで、自然と共有されるような理念になっていくということです。

 

ステップ3: ドラフトを成文化する

理念のドラフト版を作成します。チームメンバーや関係者と協力し、理念文言を起草します。この段階では、フィードバックや意見交換が行われます。



仮面を被った理念は機能しない

理念が浸透しないという社長に多くあるパターンとしては、理念が仮面を被っているということです。社員の数が増えてくると、社長は理念を作ろうと思って作り始めるんですけれども、その理念が自分の本心から出ていないということです。

社長たるもの、経営理念ぐらいは作っておかなきゃいけないとか、これだけの規模になったんだから理念っていうのはあって当然だろ、というような外部からの圧力によって作られた理念です。これを仮面を被った理念と呼んでいます。

仮面を被った理念は、作ったとしても共有するのは難しいです。そこで大切なのが、創業者自身の実際のストーリーから生まれた理念であるということです。

スターバックスの理念はどう生まれたか?

例としてスターバックスの創業者のハワード・シュルツさんの話を引用しましょう。スターバックスの1つの信条として、「働きやすい環境を提供し、社員が互いに尊敬と威厳を持って接する」という文言があります。この文言は、ハワード・シュルツさんが会社たるものこうあらねばならないと思って作ったものじゃないんですね。

実はハワード・シュルツさんのお父さんの話からきています。ハワード・シュルツさんのお父さんは、今でいうブラック企業みたいな会社でこき使われていた労働者だったんですよね。

その姿を見ていたハワード・シュルツさんはお父さんに対する尊敬があまりなかったらしいんですけれども、自分が会社を創って社員の人を雇う時に、昔のお父さんの姿が浮かんできて、お父さんみたいな社員を作っちゃいけないと強く感じたらしいんですよね。

その体験があったからこそ、この理念が生まれてきているということなんです。このストーリーを聞けば、「だからこの理念があるんだ」だとみんな分かるわけなんです。そして、1回聞けば、まず忘れないんですよね。これが本心から出てるストーリーであり、理念になっているわけです。

こういうストーリーがなくて単に言葉ずらだけ、「社員を大切にします」と言っても、なかなか社員の心には響かないし、覚えてくれないわけなんですね。なので実ストーリーから出ている理念であることが大切です。

 

ステップ4: 理念浸透ワークショップを行う

理念浸透ワークショップ
理念浸透ワークショップ。策定段階からメンバーを巻き込む。

組織内で理念浸透を図るためのワークショップを実施します。参加者は理念の意義や具体的な行動指針について学び、議論やグループ活動を通じて共有します。

理念浸透ワークショップは、組織内で理念を広く浸透させるための効果的な手法の一つです。以下に、理念浸透ワークショップを実施する際の一般的な手順とポイントをご紹介します。

理念浸透ワークショップのポイント

  1. 目的の設定: ワークショップの目的を明確に定義します。例えば、理念の理解促進、関連する行動や態度の共有、組織文化の形成などです。
  2. 参加者の選定: ワークショップには、組織内の幅広い職種や階層のメンバーを参加させることが重要です。これにより、意見や視点の多様性がもたらされ、より深い理解と共感が生まれます。
  3. ワークショップの形式と方法の決定: ワークショップの形式は、プレゼンテーション、グループディスカッション、役割演技、ケーススタディ、ワークグループなど、さまざまな方法を組み合わせることができます。参加者が主体的に関与し、対話や活動を通じて理念を体験できるような工夫が求められます。
  4. 理念の解説と共有: ワークショップでは、理念の背景や意義、具体的な内容についての解説が行われます。これにより、参加者が理念の核心を理解し、共通の認識を形成することが目指されます。
  5. グループ活動やディスカッション: 参加者が小グループやペアで活動し、理念に関連するテーマやケースについてディスカッションを行います。参加者同士の意見交換や経験共有によって、理念を具体的な現場や業務に結び付けることができます。
  6. フィードバックと振り返り: ワークショップの終了時には、参加者からのフィードバックや感想を収集し、振り返りを行います。参加者がワークショップで得た気づきや学びを共有し、次のアクションにつなげることが重要です。
  7. フォローアップ: ワークショップ後も、理念の浸透を促進するためのフォローアップ活動が必要です。例えば、理念に基づいた行動の定着を支援するトレーニングやコーチング、情報共有の仕組みの整備などが挙げられます。

これらの手順を踏んで、理念浸透ワークショップを実施することで、組織内での理念の共有や理解を深めることができます。

 

ステップ5: 最終版を成文化する

ワークショップでのメンバーの反応を踏まえて、ドラフト版を改善し、最終的な理念文言を完成させます。

 

ステップ6: 理念浸透ワークショップ(2回目)を行う

最終版の理念を組織全体に浸透させるために、2回目のワークショップを実施します。新たなメンバーや関係者を含め、理念の重要性や実践方法について再確認し、共有を深めます。

2回目の理念浸透ワークショップのポイント

  1. フォローアップの評価と反映: 1回目のワークショップ後に、参加者からのフィードバックや評価を集約し、改善点や課題を洗い出します。それらを次回のワークショップに反映させることで、より効果的な内容や進行が実現できます。
  2. 再確認と深化: 2回目のワークショップでは、1回目での学びや共有を再確認しつつ、さらに深化させるための要素を取り入れます。理念の重要性や意義についての再認識や、実践事例の共有、グループ活動やディスカッションの拡充などを行います。
  3. より具体的なアクションプランの策定: 参加者が理念を実践するための具体的なアクションプランを策定する場を設けます。グループごとに実践のアイデアや具体的な行動ステップをまとめ、それを全体で共有することで、理念の実現に向けた具体的な取り組みが生まれます。
  4. チームビルディングと連携強化: 2回目のワークショップでは、参加者同士の関係性を強化し、チームビルディングの機会を設けることも重要です。理念を実現するためには、組織内の連携と協力が必要ですので、信頼関係やコミュニケーションの促進にも力を入れましょう。
  5. フォローアップと継続的な支援: 2回目のワークショップ後も、理念の浸透をサポートするためのフォローアップや継続的な支援を行います。アクションプランの実行状況のモニタリングやフィードバックの提供、資源やトレーニングの提供など、参加者が理念に基づいた行動を継続できるような体制を整えます。

2回目のワークショップでは、1回目のワークショップの成果を踏まえながら、参加者の理念への理解と関与を一層深め、実践への取り組みを具体化する機会として活用することが重要です。

 

ステップ7: 理念を実現させるための目標と計画を立案する

理念の実現に向けた具体的な目標や計画を策定します。組織全体で目標を設定し、理念に基づいた行動計画を立てます。戦略的な取り組みによって、理念が実際の業務や活動に落とし込まれます。

 

ステップ8: 理念を浸透させるための仕組みづくりを行う

理念に基づく仕事のやり方と基準を文書化し、それに基づいて仕事をすることで、自然と理念が浸透するようにしていきます。

策定した理念を浸透させる仕組み

人の意識はそうそう変わりませんが、仕組みに基づき行動を続けることで、意識は変わっていきます。

以下は理念を浸透させるための仕組みの一部です。

理念を共有できる人を採用する仕組み

採用の段階で、理念を共有できる人を採っていくということです。そもそも採用の段階で理念が共有できない人は雇ってはいけません。採用のミスは後からリカバリーするのは大変なので、採用の段階で間違ってはいけないということですね。

私たちがお勧めしているのはカルチャーフィット採用です。これは自社のコアバリューに合う人を採用するということですね。

そうすると採用の段階で、ある程度、理念を共有できる人が入ってくるので、後の仕組みづくりは簡単になってくるという事かなと思います。

理念を体現している人を評価する仕組み

評価の仕組みは経営者からのメッセージです。評価項目を業績とか利益とか売上とかだけじゃなくて、いかに会社の理念を体現しているかを評価の項目に付け加えてあげるということです。

そうすると人は評価されたいと思って行動しますので、理念を体現する行動を自然と取るようになるということです。

理念についての情報共有の仕組み

あと情報共有の仕組みですね。理念を定期的に語らう場を創ったり、実体験とストーリーの共有をする場を創ったり、経営者からの情報配信をすること。なんといってもこれが一番大切かなと思います。人は繰り返し言わないと分からないので、ウェブの動画でもいいですし、メールとかチャットでもいいと思うんですけど、そういう場で情報共有を定期的にしていくということですね。

理念を伝える教育

特に新入社員教育は大切かなと思います。最初の段階でちゃんと理念を共有していくということですね。



まず会社として彼らに何を期待しているのかを明確に伝えるということです。うちの会社には理念があってこういう行動が期待されています、こういう行動を取っていただくと、こういう評価になりますとかですね。

逆に彼らが会社に何を期待しているのかを明確に把握することも大切です。社員個人個人にも人生でやりたいこと、人生で大切にしていることとかあると思いますので、それをちゃんと理解してあげるということですね。

そしてバディ制度、メンター制度。バディ制度は同じ立場の新入社員同士でペアを組ませてお互い学び合う仕組み、メンターは上司じゃなくて別の部署の先輩がその新入社員のメンターになってくれる仕組みです。

屋根瓦式教育もお勧めです。これは新入社員にベテラン社員が教えるのではなくて、1個前の先輩が教えるということですね。新入社員には2年目の人が教えて、さらに下に入ってきたら、去年新人だった人が教えるということです。

屋根瓦式教育がいいのは、自分の後輩に会社の理念を教えないとけないので、理念を自分の言葉で語れるようにならないとダメだということです。屋根瓦式の教育をやることで自然と理念を自分の言葉で語るようになり、理解が深まっていくということです。

次に営業の仕組みですね。これは営業プロセスに理念を説明するパートを入れるということですね。特にこれはBtoBの時は当てはまると思うんですけれども、説明する時に必ず会社の理念を語るパートを入れるということです。

こうすると、営業の人は1日に何件も自社の理念を語ることになるので、自然と理念を自分の言葉で語れるようになるということですね。

私も会社員の時は営業をずっとやってましたんで、うちの会社はどういう成り立ちで出来上がっていて、どういう思いでやっているかを1日に何回も何回も説明するので、自然と覚えていきました。

 

スターバックスの理念浸透事例:戦略と組織の両面からの取り組み

スターバックスは、ミッションを実現するために、戦略的な取り組みと組織的な取り組みを両面から展開しています。

戦略的な取り組みにより、ビジネスの各領域で理念を実現するための具体的な取り組みが行われています。

また、組織的な取り組みにより、社内での理念の共有や従業員の理解・共感が促進されています。これにより、スターバックスはミッションの達成と顧客への価値提供を実現しています。

戦略的な取り組みによる理念の実現

スターバックスは、ビジネスの各領域において理念の実現を目指すために戦略的な取り組みを行っています。以下にその具体例を示します。

  1. 高品質なコーヒーの提供: スターバックスは、コーヒーの品質にこだわり、自社ブランドのコーヒーを提供しています。豆の選定から焙煎方法まで細かな管理を行い、お客様に最高品質のコーヒー体験を提供しています。
  2. サステナビリティへの取り組み: スターバックスは、環境への負荷を減らすための取り組みを積極的に行っています。例えば、再利用可能なカップの促進やコーヒー豆の倫理的な調達など、持続可能なビジネス活動を実現するための取り組みが行われています。
  3. 地域社会への貢献: スターバックスは、地域社会への奉仕活動にも積極的に取り組んでいます。地元のイベントや慈善活動への協力、地域の文化や職人との協力など、地域社会に根ざした活動を通じて社会貢献を行っています。

組織的な取り組みによる理念の浸透

スターバックスは、組織内での理念の浸透を図るために組織的な取り組みを展開しています。以下にその具体例を示します。

  1. 社内コミュニケーション: スターバックスでは、社内コミュニケーションを重視しています。定期的な会議やコミュニケーションツールを活用し、経営陣からの情報共有や従業員の声を受け入れる仕組みを整備しています。これにより、理念を共有し、従業員の参画と意識の向上を促しています。
  2. トレーニングプログラム: スターバックスは、従業員に対して継続的なトレーニングプログラムを提供しています。新人研修やリーダーシップ開発プログラムなど、理念に基づいたスキルや価値観の習得を支援しています。これにより、従業員が理念を理解し、実践できる力を身につけることができます。
  3. リーダーシップフォーラム: スターバックスでは、リーダーシップフォーラムと呼ばれるイベントを定期的に開催しています。ここでは、経営陣や上級管理職が従業員との対話を通じて理念やビジョンを共有し、組織全体の方向性を確認する場を提供しています。これにより、組織の一体感や共通の目標に向けた取り組みが推進されます。

 

理念浸透に大切なのは、理念と毎日の仕事をつなげる仕組み

というわけでいくつか理念浸透のヒントをご紹介してきました。改めて、大切なのは理念と毎日の仕事をつなげるということですね。

理念と毎日の仕事とつなげるために、社長が思っている仕事のやり方と基準をちゃんと文書化して、それに基づいてみんなが行動できるようにしていくということ、これが大切かなと思います。

なお、仕組み経営では、理念の策定から、理念を毎日の仕事につなげ、浸透させていくための仕組みづくりをご支援しています。詳しくは以下からガイドブックをダウンロードしてご覧ください。

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